【わたしの癖】小説中の食べ物に全集中
「あ〜、あのおやつの部分をぜひもう一回読みたいな〜」ということで『八月の六日間』を再読しています。タイトルに合わせて八月に読もうと思っていたんだけど…待ちきれず。
おやつの部分というか正確にいうと、山に行くときの持ち物を準備する部分。食べ物がすごく良いです。一部引用します。
《栄養剤のゼリーが二個。ティーバッグ八包。コンデンスミルク。グミ。ミルクキャラメルにチョコレート。元気の出そうなチョコレートは三種類を、パッケージから出して、小袋に入れる。柿の種とじゃがりこチーズも混ぜて、小袋に。》
《柿の種とじゃがりこチーズも混ぜて、小袋に。》?…ってこういう感じですか?(あってますか?)
山に持っていくから輝くというもの。北村薫さんの小説中の食べ物にはいつも心惹かれます。この天気ならこの食べ物、この心情ならこの飲み物、この人が選ぶならこの取り合わせ…。その選ばれし食べ物や飲み物が、「これしかない、そうそうコレこれ」という感じでお話に入り込むとともに味覚も全開です。
わたしは食べるのが大好きなので、北村さんの小説に限らず…食べ物が出てくるとすっごい集中します。そしてストーリーとセットで忘れられないんです。『風の歌を聴け』の中の「コカ・コーラをかけたホット・ケーキ」とか、『君の膵臓を食べたい』の中の「梅ヶ枝餅」とか…そのほか色々。
変な読み方、変な癖、とは思います。…が、「食べるのも本を読むのも大好きなわたし独自の読み方」として気に入っています。そしてお仲間(食べ物に集中してしまう読み方の)も結構いらっしゃるのでは?と予想しています。
もしサポートいただけたら何か体験に使います。そして、それをまた文章にします。