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電撃!上州・湯宿温泉&SLみなかみ②

電撃で、金曜夜に、湯宿温泉に着き、今日は、かつての三国街道の須川宿に寄って、水上駅に向かいます。朝は快晴ですが、午後からは大雨の予想。とは言え、地方のバス旅、鉄旅はスケジュールの選択肢が少ない…。
土曜朝は気分晴れやかに、散歩から。

湯宿温泉、朝の散歩

昨晩同様、今朝も朝からかなりの暑さ 玄関先には紅色、ピンクのさるすべり
大滝屋旅館はこんな外観 接骨院も並走開院している変わった旅館
小滝の湯前の路地 石畳は風情あり
源泉のある「窪湯」 ここが一番立派そう
リアルなリス
湯宿の裏山を散策
突然現れる境内には薬師堂(左)と戦没者の忠霊碑(右)日清戦争からの名前が刻まれている

さらに薬師堂の裏には遊歩道らしき案内があるけど、この橋は渡るのも怖いくらい木が腐食している…

大滝屋旅館の裏に通じる小川
橋の上流、こちらが小滝? 滝壺があり雨が降れば、それなりの滝になりそう
この橋の下にある滝が大滝と言われて、大滝屋旅館の名の由来に…
湯宿の街を一望
竹の湯  これだけ外湯が密集しているので、昔はお風呂は家にないでしょう
入れないけど、入浴者の心得は読む!
こちらはつげさんも訪れた常盤屋旅館(閉業)
ここはどのあたりだろう… (つげ義春 貧困旅行記 昭和51年6月)  
どうもこのあたり…

朝食後、須川宿へ

暑くなる前に散策終了、ここで、ひと風呂浴びて、朝食。接骨院を開いているだけあって、朝食は、ヘルシーな料理が並びます。

大きな浴槽の窓を開けると、雨の降る、冬か春なら大滝が見えますよ
写真に無いですが、後から出て来た野菜たっぷりのお味噌汁がひときわ甘味があり美味しかった!

お客さんが多くないので、どちらのお風呂も入ったら扉閉めれば、男女関係なく入れます。繁忙期はまた違うルールかもしれません。

こちらの湯舟は小さいですが、檜で囲われてます 
「湯宿温泉上」から再び関越バスに乗り込む

バスは、国道に並行して流れる赤谷川を渡り、あっという間に台地の上に駆け上がっていきます。数分で、「たくみの里」というエリアに到着。ここは「里山テーマパーク」ということで旧須川宿の面影を残しつつ、古い民家や自然と歴史を活かして、山村らしいものづくりのいろいろと体験できるような場所、やはりテーマパークなのです。

ありそうで、なさそな「里山テーマパーク」

右側の谷は赤谷川の造った谷 ここは南北に傾斜のあるなだた河岸段台地の村 
「宿場通り」 三国街道「須川宿」のメイン通り 昔はこの両側に宿・店がずらりと並んでいた
こちらの「染め物」体験のお店はかなり人気とのこと
東方正教会、須川ハリストス正教会(聖パンテレイモン聖堂)明治22年に初めて会堂が造られる

須川宿資料館

宿場通りの真ん中に、ひっそりと資料館があります。この日、自分が一人目の訪問者。職員のおばさんが、館内の電気をカチッと付けてくれて、マンツーマンで、たくさん、ご教授してもらいました。

元々脇本陣の建物が資料館に

三国街道は、上州・高崎と越後・寺泊てらどまりを結ぶ古道。高崎から「渋川」「中山」を経て、今宿、布施、須川、相俣、猿ヶ京、そして、上州の最後の宿は「永井」となります。その後、一番の難所「三国峠」があり、上杉謙信が越え、参勤交代の大名もたくさん通りました。

「三国峠を越えた旅人たち」より
玄関にはたくさんの古地図 館内は撮影禁止ですが、資料は豊富

旧本陣の梅沢家(現15代目)の提供の資料が館内にずらりと並び、保存されている書物を紐解いたら、新発見もありそうです。山形は「かみのやま温泉」の上山藩の藩主も参勤交代で通った資料が残っており、経費削減でわざわざ遠回りして江戸に向かったとのこと。越後や東北の藩は財政ひっ迫の藩が多かったようです。

こちらが「本陣跡」 さすがに幕末とか、当時の建物ではないと思いますが…

たくみの里を一周~

続いて、得意のレンタサイクルで、たくみの里を廻ります。
この道を上杉謙信も、越後の毒消し売りや瞽女ごぜ(失明した女性の旅芸人)も往ったのでした。さらには佐渡金山があったこともあり、往来が盛んだったとのこと。

街道の奥の方に見える山が三国山(三国峠)方面

三国山は、下記の通り、sericoさんが歩いてくださってます。基幹の街道とは思えない険しいところもあります。いつか三国峠を越えてみたい!

昔の大名行列の記録では、一日でこの須川宿から三国峠の向こうの三俣宿まで11里強を行ったというので、40km以上を歩いたことになります。恐るべし江戸時代の人々。

可愛い地蔵
りっぱなモロコシ
左の山は駒形山 岩肌が馬の横顔に見えるらしく… 見えそうで、見えない…
台地の東側は田んぼが続く田園風景 雲の柱で暑くもなく、快走🚲
こちら北東の方向の奥の山々が谷川岳連峰
東側の集落は、古き良き里山風景が広がります

中心部に戻って来て、一休み。こちら広い売店のスペースの半分以上は、地元の野菜のオンパレード。電撃旅行でなければ、買い込んでしまいそう。

朝採りの新鮮野菜が並ぶ
期間限定!農園の桃 生しぼり桃ジュース
うたい文句にやられましたが、完全なる桃スムージー!

後閑ごかんから水上へ

お昼前のバスで、上越線の後閑駅に向かいます。バスは1時間に1本もない。

赤谷川の黒岩八景を通り、
月夜野の古い町並みを眺めて、後閑へ
まだ見た目新しい「後閑」駅 昔は構内にSLも静態保存されていた
ここから水上駅まで2駅ですが、12分かかります

左手に利根川を見ながら、一気に山が近づいてきます。水上温泉の深い渓谷が見えてきたら、「水上駅」。

遠くには上越新幹線の橋梁 利根川は昨晩の雨で、水は濁っている
味のある跨線橋 本日のSLの客車は入線済

駅前はそこそこの賑わいです。それでも全盛期は温泉客や登山客で、こんなこんなもんじゃなかったんだろうなぁ。

SLの街で売り出してます こちら美味しかったので、ひと箱お土産購入
お昼はいかにもという昭和な喫茶店へ

奥利根の名水、コーヒーとパスタの店で、ナポリタン。地味に昭和レトロ好きは多いと思うので、この路線はまだ行けそうですよ。店内は家族連れから、女子旅の方々も。

店内には鉄道写真やグッズが置かれてます

突然の豪雨、そして…

水上駅 山あいのどん詰まりの雰囲気のある駅 この先にループトンネル 谷川岳がそびえる 

ここから本日乘る機関車を、SL広場に観に行きます。ここは転車台があり、子どもたちのあそび場もあり、JRのお姉さんがびしょぬれになって子供たちと遊んでます。小鉄君たちには最高のひと時か。

D51が静態保存

高崎機関区は二台のSLが現役で走っており、D51とC61で、どちらも大型の蒸気機関車。近くで見ると迫力があり、生き物のような機関車です。

準備万端 C62の「C」は3つの動輪があるので「C」 Dなら、4つの動輪
動輪の径は1.75mで、人の背丈ほどの大きさ

もう一度駅に戻って、乗車準備です。
が、しかし、ぽつぽつと雨が降り始めましたが、あっという間に土砂降りに…。

先ほどの饅頭屋で雨宿り
雷鳴り響き、全然止まない…

小降りになって、駅構内に戻りましたが、上越線全線、運転見合わせのアナウンス。30分経っても、1時間経っても、状況変わらず。テツさんたちは、構内をそわそわ、ホームへも出たりはいったりする人も現れました。
そして、雨は止みましたが、1時間半以上待ったあげく、沼田までは1時間後に開通しますが、SLは本日運休のアナウンスが……

皆さん、落ち着いて行動 1時間後の在来線に乗る方や切符キャンセルの人まで改札に並ぶ
切符に人生初の「事故」印 笑

過去の乗車記録から

こんな時に、テツとしての品性が試されます。自然の不可抗力にはどうにもならず、幸い、駅員にクレームを言うテツはごくわずか。鈍行列車に乗る人、代行運転のバスを待つ人、みなかみ町へ移動する人などなど。

雨あがるも、うら寂しい駅前

もう一泊しようか迷いましたが、結局、上毛高原駅まで、関越バスで移動。そこから帰宅の途に着きました。隣に座った学生らしき二人のテツさんは、「さすが、鉄ちゃん、みんな心得てるよね。運休のアナウンス流れたら一気に解散みたいな感じで。普通の駅構内なら、大ブーイングでしょ」「でも、子どもたちはちょっと可哀そうだな」と、仰る通りです。
上毛高原で新幹線の切符を買い直し。ちなみに、指定席券は返金でしたが、上毛高原駅からの乗車券は上毛高原は後閑と水上の代替駅?みたいなことで、水上→上野はそのまま使えました。
 ということで、「本日はThe End」ですが、タイトルに「SLみなかみ」を謳ったので、過去の乗車記録載せます!
この日も春の小雨の日でした。

こちら、水上駅に入線。迫力あります!

この日は旧型の客車
すべてが年代モノ もう日本に数えるほどしかないのではないかという客車
内装は数年前にリニューアル 色合い良し

利根川を右に見ながら、汽車は緩やかな下り勾配をゆっくりと走ります。水上行きの汽車の方が、煙りもくもくで、走るんでしょう。

この時は4月、雪解け水で利根川の流量も大きい

沼田駅を出発して、利根川を渡ります。何度も川を交差しながら、渋川の手前で、吾妻川と利根川の合流地点。ここが最大の見どころでしょうか。
我らがテツ、中興の祖、宮脇俊三は、「蒸気は乗るよりも、見る方がイイ」なんて言ってましたが、やはりほどほどに乗るのもイイです!

合流地点の第一利根川橋梁 (上り線は近代土木遺産)
高崎まで行かずに、こちら渋川でお別れです! 

こちらで、下車して、ちょうど「特急草津」が向かいのホームに入線。
急行から特急に乗り継いで、上野に向かうのでした。SL乗った後は、やはり特急くらいで、上野に向かうのがちょうど良し!
是非、群馬の一泊、電撃&渋い旅の参考にしてください~ (2024.09)


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