ちょんふぁ정화

京都弁護士会所属 弁護士 玄政和(ヒョン•チョンファ) ①コリア法務(日韓企業間取引・日韓法比較・在日コリアン相続等) ②IT・情報法・WEB制作・動画制作・ブログ・ライティング・イラスト・YouTube等 ③趣味(銭湯・お酒・音楽) 等に関するトピックを不定期で投稿します。

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韓国個人情報保護法メモ⑤‐2 2023年改正法における個人情報処理関連規定の改正~個人情報収集・利用及び提供

第1 はじめに 前回の記事で、今年は月に1度投稿すると決意したはずが、すでに3ヶ月分サボってしまっています。この間、個人的にお尻を叩かれるきっかけがありましたので、また再開していきたいと思います。今回は、前回の記事でご紹介した韓国の個人情報保護委員会(PIPC)の「個人情報保護法及び施行令改正事項案内」(2023年12月29日公表。以下「改正事項案内」といいます。)で紹介されている、個人情報処理関連規定のうち、個人情報の収集・利用及び提供に関する規定の改正についてご紹介した

    • 韓国個人情報保護法メモ⑤‐1 韓国個人情報保護委員会「個人情報保護法及び施行令改正事項案内」(2023.12.29)について

      第1 はじめに  また長らくサボってしまった韓国個人情報保護法メモですが、2024年は、小出しでもいいので毎月1つは書こうと決めました。さっそく1月末日に間に合わせるために急ぎで書いたような記事ですが、よろしくお願いいたします。 第2 韓国個人情報保護委員会「個人情報保護法及び施行令改正事項案内」(2023.12.29)  韓国の個情法は、昨年9月15日に改正法が施行されています。これについて、韓国の個人情報保護委員会(PIPC)は、同年12月29日に、「個人情報保護法

      • 韓国個人情報保護法メモ④~個人情報収集・利用の際の規制について(現行法)※2023年9月15日に改正法施行予定あり

        第1 はじめに 昨年、いくつか韓国の個人情報保護法(以下「個情法」。日本法と比較する際は「韓国個情法」「日本個情法」として使い分けます)についての記事を投稿しましたが、すっかりサボってしまい、気づけば1年以上経ってしまっていました…。  あまり読者の方もいないかとは思いますが、複数の方からもう書かないんですか?と聞かれたこと、あまり日本語で情報が出回っていない韓国の個情法について、簡単にでも紹介する記事を作成することは、情報の共有や自身の知識の整理という意味でも有益かと思わ

        • 韓国個人情報保護法メモ③~個人情報処理方針の樹立・公開義務について

          第1 はじめに 今や多くの事業者のウェブサイト等で公表されているプライバシーポリシーですが、日本の個情法上は、プライバシーポリシーの策定自体を直接義務付ける規定はありません。他方、韓国の個情法では、第2以下で述べるように、「個人情報処理方針」の樹立・公開が義務化されています。今回はざっくりとその内容を確認したいと思います。 第2 韓国個情法第30条1 個人情報処理方針の樹立及び公開義務(同条第1項及び第2項)  韓国個情法第30条は、以下の通り、個人情報処理者に、個人情報

        • 韓国個人情報保護法メモ⑤‐2 2023年改正法における個人情報処理関連規定の改正~個人情報収集・利用及び提供

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          韓国個人情報保護法メモ②~「情報主体」「個人情報ファイル」「個人情報処理者」~

          第1 はじめに 今年の1月から、韓国個人情報保護法(以下、「韓国個情法」といいます。)について、韓国の個人情報保護委員会が公表している、「개인정보 보호법령 및 지침·고시 해설」(個人情報保護法令及び指針・告示 解説。以下、「解説書」といいます。)という500ページを超える逐条解説資料を参考にしつつ、可能な範囲で整理してみようと試みています。初回は、韓国個人情報保護法における「個人情報」の定義について確認しました。  今回は、その他の定義のうち、「情報主体」(日本の個情報

          韓国個人情報保護法メモ②~「情報主体」「個人情報ファイル」「個人情報処理者」~

          韓国「個人情報保護法施行令」の一部改正に関する立法予告について

          1 はじめに 韓国の個人情報保護委員会は、2022年2月9日、「個人情報保護法施行令」(以下、「施行令」といいます。)の改正案に関する立法予告を行いました。 行政機関が行う「立法予告」とは、韓国の行政手続法第41条に定められている手続であり、法令等を制定・改正または廃止しようとする場合は、原則として、当該立法案を策定した行政庁がこれを予告しなければならないというものです。法案の内容と趣旨を知らせ国民の意見を求める手続であり、日本での意見公募手続(パブリックコメント)制度(

          韓国「個人情報保護法施行令」の一部改正に関する立法予告について

          韓国個人情報保護法メモ①~「個人情報」の定義~

          第1 はじめに  昨年頃から、韓国法務案件の中で、韓国の個人情報保護法について検討しなければならない事案の相談が少しずつ増えてきました。今年は、韓国個人情報保護法を改めてしっかりと押さえておきたいと思い、以下の参考資料をもとに、少しずつnoteにまとめていくことにしました。今回は「個人情報」の定義についてまとめておきたいと思います(ひとまずある程度まとまった段階で公開し、今後随時内容を追記していきます)。まとめるにあたっては、韓国の個人情報保護委員会が公表している、「개인정보

          韓国個人情報保護法メモ①~「個人情報」の定義~

          韓国のGDPR45条に基づく十分性認定に関する韓国個人情報保護委員会の報道資料概要

          第1 はじめに  2021年12月17日、欧州委員会は、韓国に対する十分性認定(GDPR45条)を採択しました(韓国では「適正性決定」と呼ばれています)。日本では、12月29日現在、ざっと見た限りあまりメディアでは紹介されていないようです(下記の記事が見つかった程度でした)が、日本の隣国である韓国の動向は無視できないのではないかと思います。  そこで、今回は、韓国の個人情報保護委員会の公式報道資料の内容(下記URL先参照)をざっくり紹介します(最近、韓国の著作権法を読むとい

          韓国のGDPR45条に基づく十分性認定に関する韓国個人情報保護委員会の報道資料概要

          【弁護士が解説】フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインについて(3)

          第1 はじめに 前回の記事では、「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」(以下「ガイドライン」といいます。)において、独占禁止法で禁止されている「優越的地位の濫用」についてどのように考えられているかや、実際に問題となる行為として、ガイドラインが挙げている具体例の一部をご紹介しました。今回は、引き続き具体例についてご紹介していきたいと思います。 第2 優越的地位の濫用として問題となり得る具体例(前回の続き) 前回は、ガイドラインが、優越的地位の濫用

          【弁護士が解説】フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインについて(3)

          韓国の著作権法を読む(5)~第4条(著作物の例示等)

          第1 はじめに 韓国の著作権法をタイトルどおりシンプルに読んでいく取り組み、5回目となりました。今回は第4条の著作物の例示等に関して、読んでみたいと思います。 第2 韓国著作権法第4条제4조(저작물의 예시 등) ①이 법에서 말하는 저작물을 예시하면 다음과 같다. 1. 소설ㆍ시ㆍ논문ㆍ강연ㆍ연설ㆍ각본 그 밖의 어문저작물 2. 음악저작물 3. 연극 및 무용ㆍ무언극 그 밖의 연극저작물 4. 회화ㆍ서예ㆍ조각ㆍ판화ㆍ공예ㆍ응용미술저작물 그 밖의 미술저작물

          韓国の著作権法を読む(5)~第4条(著作物の例示等)

          【弁護士が解説】フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインについて(2)

          第1 はじめに 前回の記事では、「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」(以下「ガイドライン」といいます。)における「フリーランス」の定義や、独占禁止法と下請法、労働関係法令の適用関係等についてご紹介しました。今回は、独占禁止法で禁止されている「優越的地位の濫用」について、ガイドラインがどのように考えているかについてご紹介し、実際に問題となる行為として、ガイドラインが挙げている具体例をご紹介します。 第2 優越的地位の濫用とは ガイドラインでは、

          【弁護士が解説】フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインについて(2)

          【弁護士が解説】フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインについて(1)

          第1 はじめに 前回の記事で、フリーランスの方も知っておきたい、独占禁止法の概要について、ごく簡単にご紹介しました。  今回からは、前回の記事でも言及した、今年の3月26日に、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省が連名で発表した、「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」※(以下「ガイドライン」といいます。)のうち、独占禁止法に関わる内容を中心に紹介していきたいと思います。 ※https://www.meti.go.jp/press/2

          【弁護士が解説】フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインについて(1)

          【弁護士が解説】フリーランスが知っておきたい独占禁止法の概要

          第1 はじめに フリーランスの皆さんは、「独占禁止法」という法律を聞いたことはありますか?  正式名称は「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」といいます。「独占禁止」と聞くと、フリーランスの皆さんにとっては何か遠い話のように感じるかもしれませんが、「公正取引の確保」という点では、皆さんの身を守る武器になりうる大事な法律です。  実際に、今年の3月26日には、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省が連名で、独占禁止法等の法律を内容に含む「フリーランスとして安

          【弁護士が解説】フリーランスが知っておきたい独占禁止法の概要

          韓国の著作権法を読む(4)~外国人の著作物(第3条)

          第1 はじめに  韓国の著作権法を読むシリーズ、なんとか今月も更新…。相変わらず薄い中身ではありますが、進めていきます。今回は第3条「外国人の著作物」です。 第2 韓国著作権法第3条 제3조(외국인의 저작물) ①외국인의 저작물은 대한민국이 가입 또는 체결한 조약에 따라 보호된다. ②대한민국 내에 상시 거주하는 외국인(무국적자 및 대한민국 내에 주된 사무소가 있는 외국법인을 포함한다)의 저작물과 맨 처음 대한민국 내에서 공표된 외국인의 저작

          韓国の著作権法を読む(4)~外国人の著作物(第3条)

          韓国の著作権法を読む(3)~著作権保護に関する施策樹立等(第2条の2)

          1 はじめに  「韓国の著作権法を読む」シリーズ、第3回目です。が、今回はちょっとスケジュール的にかなりきつく、いつも以上に手抜きです…(ほぼ条文紹介だけ…)。今回は第2条の2を読んでみます。 2 韓国著作権法第2条の2 제2조의2(저작권 보호에 관한 시책 수립 등) ① 문화체육관광부장관은 이 법의 목적을 달성하기 위하여 다음 각 호의 시책을 수립ㆍ시행할 수 있다. 1. 저작권의 보호 및 저작물의 공정한 이용 환경 조성을 위한 기본 정책에 관

          韓国の著作権法を読む(3)~著作権保護に関する施策樹立等(第2条の2)

          韓国の著作権法を読む(2)~「著作物」の定義(第2条等)

          1 はじめに 今年の7月から始めた「韓国の著作権法を読む」シリーズ、なんとか今月も記事を追加できそうです…。文字通り、細かい解説には踏み込まず、シンプルに条文を読んでみるシリーズです。「へえ~、韓国の法律ってこうなってるんだ」という感じでライトに読んでいただければと。今回は「著作物」の定義に関する条文を読んでみます。 2 韓国著作権法における「著作物」の定義 それでは、さっそく、「著作物」に関する定義を見てみましょう。第2条第1号です。 제2조(정의) 이 법에서 사용하

          韓国の著作権法を読む(2)~「著作物」の定義(第2条等)