長南町 多様性の森プロジェクト

房総半島の真ん中・ジワる里山の町「長南町」にて、小さな林業をしています。 杉やヒノキな…

長南町 多様性の森プロジェクト

房総半島の真ん中・ジワる里山の町「長南町」にて、小さな林業をしています。 杉やヒノキなどご先祖様が植えて下さった針葉樹林を間伐し、材として有効活用します。 間伐した箇所には広葉樹が元気に育つように地拵えし、多様性溢れる森(針広混交林)へ移行できるよう手助けします。

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長南町 多様性の森プロジェクト 概要

命響きあう美しい里山が残る長南町。 長南町では今も田んぼ、雑木林、森林、草原、小川、ため池、湧水、そして古民家がモザイク状につながり美しい景観を演出しています。里山は人の命の源となる水、空気、食料、燃料を養います。里山は人の暮らしと多様な生き物を育みます。 一方、人の暮らしの変化・都市化と共に、人は里山から遠ざかりつつあります。里山は開発され、水脈が分断され、ヤブ化し、木々が元気をなくし、健康な状態を維持できなくなりつつあります。それは単に美しい景観が損なわれるだけでなく

    • 木めぐり工房の開設に向けて

      2024年7月30日、41歳になりました。良い人たちに恵まれて、楽しく生きております。感謝🙏 妻からふんどしをプレゼントしてもらい、41歳はふんどしデビューでスタートしました。 今年の抱負は・・・私事ですが、今、「木めぐり工房」の開設を目指しています。 表記は「キメグリ工房」かもしれないし、「氣めぐり工房」かもしれません。 「木めぐり工房」とは何か? (以下長文、興味のある人だけどうぞ!) ----- ここ数年、木を巡らすことばかり考えてきました。それはもちろん3年

      • 新月小屋モデルハウス

        「新月小屋」モデルハウスを見てきました! 「小屋の学び舎2024( https://tanbonowa.com/?mode=grp&gid=2538225 )」の講師陣 ・建築士の梅沢典雄さんが設計し、 ・水土社の岩越 松男さんが企画・プロデュースした小屋です。 新月小屋とは、地の山から伐り出した「新月の木(新月伐採材)」を使い、ボルトや接着剤を使わないで「木を組んで作る」小屋。 仕口は大工さんが手刻みし、施工はセルフビルド可能。 1間(1.8m)×2間(3.6m)=

        • 道路まで距離のある現場

          さすがにエンジンウインチだけでは厳しくなってきて、木材搬出のベテラン・池田木材さんにヘルプをお願いしました。 3tユンボと林内作業車を導入して頂き、小さな作業道を何度も往復! 機械力、ありがたし🙏 池田木材さんは、普段はご夫婦で製材所をやっていて、バブルの頃は1ヶ月に200㎥の丸太を製材していたそうです。なので、このくらいの丸太量は可愛いもののようでした😆 この現場は良い丸太がたくさん。 3m、4m、6mと取れました。 こりゃ、良い家、良い小屋が建つよ! ふー、こ

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        長南町 多様性の森プロジェクト 概要

          KD材って何か知ってますか?

          木材のKD材のことを調べていました。KD材って何か知ってますか? 今回、参考になった記事 ●綾部工務店さんブログ「木の乾燥(どちらを選ぶ)」https://ayabekoumuten.jp/daiku/74 ●高田造園さんブログ「木材の自然乾燥と人工乾燥」http://www.zoukinoniwa.biz/blog/2011/11/post_22.html ●大工 林修巳さんブログ「木材について(強制乾燥と天然乾燥)」https://www.hayashikenchi

          KD材って何か知ってますか?

          道路までの距離と搬出コストについて

          ただいま、道路(作業道)まで遠い現場をやっとります。 ポータブルウインチ集材で。とても良い材が取れてます😊 でも、距離が長いって、大変だー。 しかも6m材とか、扱っているから余計に。 ----- 以下の課題に頭をひねっています。 ●道路(作業道)から近ければ近いほど、集材が楽 ●道路(作業道)から遠ければ遠いほど、引っ張る距離が伸びて手間がかかる なので、道路(作業道)から近い杉林をやった方が確実にコスパはいいのですが、それだと、道路(作業道)から遠い杉林はいつまで

          道路までの距離と搬出コストについて

          ぬれ縁

          新月材の「ウッドデッキ」改めて「ぬれ縁」が完成したということで見に行ってきました。 オーナーに話を聞いたら、日本には古くから「ぬれ縁」という言葉があるので、その日本語を大切にしたいと。 また、よくある防腐処理されたウッドデッキと違って、無垢の木の「経年劣化」ではなく「経年美化」を楽しむことが醍醐味と仰っていて、共感しました。 うーん、なるほど、言葉一つとってもそこに奥行きがあるんだなあ。 そして、自分たちが間伐した杉がこうやって旅して、第二の人生を歩んでいることが、と

          千葉のスギでよく見られる溝腐れについて

          千葉で杉を扱っていると、必ず出てくる杉の溝腐れ。 ・・・公式には「スギ非赤枯性溝腐病」といわれている。 サンブスギの挿し木に起こりやすく、立木の途中に溝が入り、中が腐る症状で、病気とされている。 千葉は溝腐れが非常に多く、千葉で林業するには避けて通れない。「大きな林業」だとC材とされて、チップ工場に行ったり、切り捨て間伐されたり、はたまた見向きもされず放置されたり・・・。 🌲🌲🌲🌲🌲 「小さな林業」でも、良い森に返していくために間伐対象となる。 腐っている部分を除

          千葉のスギでよく見られる溝腐れについて

          新月材の艶

          お世話になっている大工さんが長南の新月材でウッドデッキを作っている。 プレーナーかけただけでツヤッツヤになったのに驚いて、写真を送ってくれた。 確かに小屋の床板もツヤッツヤ。普通はこうはならないそう。さてはて、何が起こっているのか。

          2024年GW 丸太渋滞→渋滞解消へ

          3月下旬から集材を始め、だんだん混んできて、丸太が渋滞に💦 この杉林は田んぼ道と隣接しているため、近隣の農家さんに迷惑をかけないようGWに搬出することに! 今年は長南杉・新月材の流通を試みます!

          2024年GW 丸太渋滞→渋滞解消へ

          名機!?エンジンウインチ「ひっぱりだこ」導入

          長南町多様性の森プロジェクト2024 集材シーズン突入! 葉枯し期間を終え、えっちらほっちら集材はじめました。 今年から、エンジンウインチ「ひっぱりだこ」を導入。 何年も前に生産終了した機械だけど、今でも根強い人気で、ヤフオクで良品が出ると競争率が高くなる名機。 このネーミングセンスに昭和を感じる。 昨年ヤフオクでゲットして、いろいろ修理・調整して、やっとデビュー。 なるほど・・・確かにけっこう使えるぞ!

          名機!?エンジンウインチ「ひっぱりだこ」導入

          町の公園に、町の間伐材でベンチを!

          長南町多様性の森プロジェクトがスタートして3年が過ぎました。 本当に少しずつではありますが活動を知ってくれる人が町内にも増えて、ありがたい限りです。 そして昨年、長南町役場から、町の公園のベンチを長南町の杉で作れないかと相談がありました。芝原農村公園の木製ベンチが老朽化しているから、同等品に取り替えたいということでした。そのベンチを長南町の杉で作りたいと! それは願ってもないこと!受けさせて頂くことに。 ちょうど小屋の学び舎がスタートした頃だったので、講師の岩越さんに

          町の公園に、町の間伐材でベンチを!

          循環する里山・また1歩

          昨年7月から始まった『小屋の学び舎』の上棟式が1/28に行われました。 当日は40人以上が集まって、トントンカンカン小屋を建てていく。この音がとてもいい♪ 材木は、ここ3年『多様性の森プロジェクト』と題して始めた森づくりの一環で出してきました。 自分たちが伐った木で伝統木構造の小屋を建てるのは、夢だったので本当に嬉しい。 「地場の杉を使うこと」が「森づくりにつながる」というのはちょっと前の日本では普通にやられていたことですが、やっぱり使い先あってこそ成り立つ循環。

          長南町 多様性の森プロジェクト 第3シーズン突入

          「長南町 多様性の森プロジェクト」と題して、毎冬、荒れた杉林の整備・間伐をして、今年で3年目。 先月から新規の杉林の整備に入る。ヤブ化して倒木だらけになると、伐倒するまでの整備が一手間と二手間もかかる。 そして今週、新月伐採に入り始める。 ーーーーー 戦後の日本、『拡大造林政策』というのがあった。苗木を植えるだけで補助金がもらえたという。 その政策にのり、こぞって植えられたという杉が、長南の里山にも、これでもか!ってくらい、たくさんある。 時代が変わって、杉は必要

          長南町 多様性の森プロジェクト 第3シーズン突入

          2023年11月27日(月) 長南町 多様性の森プロジェクト2023-⑦ 製材その2

          11/27(月)、お世話になっている隣町の製材所にて、昨年新月伐採した丸太を製材。 今回、丸1日、製材に付き合わせてもらった。 木はモノではない。その木がどのように育って、どのようなクセを持っているのかを見極め、丸太を製材する。 製材はとても奥が深く、ただ規定のサイズに挽けば良いというものではないということを、改めて身に沁みました。 特に陽疾(あて)材といって、風を常に受けるような状態で育った木は常に風に抵抗しているため、内部に抵抗力の強い組織ができている。陽疾(あて

          2023年11月27日(月) 長南町 多様性の森プロジェクト2023-⑦ 製材その2

          2023年6月12日 長南町 多様性の森プロジェクト2023-⑥ 製材

          ついに製材!

          2023年6月12日 長南町 多様性の森プロジェクト2023-⑥ 製材