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弘法じゃないので筆を選びましょう
出会いやきっかけというのは、ドラマのように突然訪れるものではなくて、ささやかな出来事が積み重なって初めて現れます。
わたしが最近購入して、すぐにお気に入りになったメイクブラシとの出会いも、そんな感じでした。
今年の夏にはじめてSigil Inspired (通称:ロシアのヤバい粉)を購入してから、あっという間にその魅力に取り憑かれてしまいました。
先日もセールがありましてね…… ええ、まあそういうことです。今か今かと、発送通知を待つ日々が、今日突然終わって困惑しています。思ったより早かった。ロシアからの発送なので、とにかく時間がかかるのです。
さて、もともとメイクにはさほど興味がないわたしには、テクニックもなにもありません。が、さすがにこれだけカラフルな粉を前にすると、少しは技術力が必要だと嫌でもわかります。
粉を適当なブラシにとって塗りつけただけでは、きれいな仕上がりになりません。いえ、シンプルな色味の、肌馴染みのいいゴールドやピンクなら、指で取って塗るだけでもいいのですが、Sigilの本気を感じるようなカラフルなラメ、色鮮やかなマットは、それではうまくいかないのでした。
どうやっても「子どもがお化粧の真似をしました」みたいになってしまって、公式サイトの写真で見るような、ため息が出るような仕上がりになりません。
メイクは、ある点では料理に似ています。
素材のよさ、新鮮さも大事ですが、それだけで勝負するには、サラダとかグリルとか、限られたレシピしか作れないのです。
素材の組み合わせ方、味の整え方、包丁の使い方から切り方のバリエーション、いろいろな要素が合わさって、美味しい一皿が完成します。
わたしのメイクは、さながら素材を切って塩を振っただけの、料理以前の代物でした。
そこでようやく、Youtubeのメイク動画を見るようになりました。ちょっと検索すると、再生数の高い動画がたくさん出てきます。
普段何か新しいことをするときは、もっぱら文字派のわたしにとって、動画で何かを学ぶのは新鮮です。これが、例えば料理だったら、レシピがあれば十分ですが、未知の領域であるメイクとなると、動画は本当に便利です。
いくつかの動画を見て、ナチュラルメイクよりカラーメイクのものを中心に見出すと、今度は道具が気になってきました。
「ポーチの中、見せます!」みたいな動画には、メイクブラシがジャラジャラと入っています。そんなたくさんのものを、どうやって使い切るのでしょうか。そうやって、色のぼかし方とか、色の出し方とか、一見シンプルなグラデーションに見えるのに数色を混ぜ合わせていたりだとか、そういうことを知りました。
テクニックを見ると、今度はやってみたくなります。
手持ちのブラシ(100均)でどうにか挑戦してみて、ちょっとましになったかな、というできになってきたのですが、なんせ色数がおおいので、ブラシが足りなくなってきました。
これは、ブラシを買い足すべきなのでは。
まあまた100均で探すかな〜使えればなんでもいいし〜〜
と思っていたときに、まったく別方向から、それを思いとどまらせる言葉が飛んできたのです。
たまたま友人とコスメの話で盛り上がっていたところで、
「いいブラシのセットがあると、楽で仕上がりがきれいだよ」
という言葉が飛び出しました。
え?そうなの?
やっぱりデパコスのほうがいい?
デパコスである必要はないだろうけど、デパコスのブラシなら一定以上の質が保証されてるし、必要なものが全部揃ってるから。
た…… 確かに……
でもデパコスかぁ…… 予算が……
そうかそうか、やっぱりある程度いいものを揃えたい気持ちはあるし、どうしようかしら…… 100均一だと、ブラシの種類も限られるしなあ。
そう思って、今度はブラシ探しのためにアマゾンの奥地へ旅立とうとしていたところで、最近見つけたユーチューバーさんが、コラボブラシセットを出すというのを知りました。
そのブランドのブラシを見てみると、思ったよりもかなり安く、そしてアイメイクブラシセットなるものも出ています。
これは…… 買ってしまおうか……
おそらく、一人でメイクを楽しんでいるだけでは、あるいは動画を見ているだけでは、はたまた友人と喋っているだけでは、わざわざブラシセットを買うところまでは行かなかったでしょう。
全てがそろったタイミングで、良さそうなものを見つけてしまった…… しかも予算内。
少し悩んだ末、ポチッと購入しました。
そして届いたものは……
鏡で自分のまぶたを見るのが、前よりもずっと楽しくなりました。
マットもラメも、グラデーションやぼかしがぐっと自然に、綺麗になっています。
やはり素材を生かすも殺すも、道具次第。
素人こそ道具を揃えなければ。
さて、次はどんな色でメイクをしようかしら。
鮮やかなワクワクが、今日もわたしの一日を彩っています。
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