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魔境に長居してはならん!
どこで聞いたか忘れましたが、修行僧が何日も寝ずにお経を唱えたり、山伏が山中寝ずに駆け巡ったり、こうした厳しい修行の果てに、ついには幻覚を見るに至ることがあるそうです。
これを魔境というとか。
私も詳しくは知らないのですが、父が亡くなった前後、数日間寝ずにお通夜やおそうしきの手配のため、寝ずに奔走していたときのこと。
精神状態もかなり切羽詰まっており、悲しさややるせなさや、さらには育児疲れ、慣れない親戚との対応、その他諸々の考え事で、もう頭の中がパニック状態に。
この世に残されたみんなを救ってほしい…なぜかそんな心境になり訳も分からないような状態で般若心経を何度も唱えたりしていました。
子細は省略しますが、そのあと脳の機能がちょっとおかしくなったようで、幻覚の世界へ。
これを仮に魔境としましょう。
今日の絵がその断片のイメージ。
とても私の画力では表現できない世界ですほんとうは。
https://www.instagram.com/p/BP9Wh61gjFy/
見えるものが輝いていて、満ち足りていて、美しい世界。
自分も世界も神々しく感じる。
けれども、すぐまた恐怖と切迫感におそわれたりと、不安定な世界。
何の記事か失念しましたが、睡眠の研究で、人が寝ないとどうなるかという実験があったそうです。
何日目かには、幻覚・妄想が現れ、眼球も左右別々に動くようになるとか。
その後被験者がどうなったかは書かれていなかったのですが、これは怖いことだなとその記事を見て思ったのを覚えています。
わかるのは、「超寝不足になると誰にでも幻覚症状がおこる可能性がある」ということ。
体験からですが、起きながら夢を見ているような感覚になります。
夢って、さきになにが起こるのか予測不可能です。
目を開けて、ハッキリと自分は起きている感覚なんだけど、目をこすっても、あり得ないほどものが見えているのにその世界がまわりから消えない。
様々な幸運とご縁があり、今私は普通の世界にいます。
睡眠薬なども一時期飲んでましたが、今飲んでいるのは中耳炎の薬だけ。
仏教は瞑想などであえてその世界に入り、この世のあいまいさ…つまり世界は脳が微妙な加減をしながら自分に見せているあいまいな認識であるということを、身をもって体現していく修行がある。
これは他の宗教とは違っていて、おもしろいなあと思うところです。
ブッダは魔境の様々な幻想に打ち勝って、真理に達した…
そして、魔境はサラッと通り過ぎるのか、どうやら修行僧の方の話ですとやはりいいようです。
最近では、サービス残業・長時間労働などからくる諸問題が、よくニュースで取りあげられている気がします。
それに伴ってメンタルヘルスやマインドフルネスへの関心も高まっているように感じます。
仏教の瞑想は、魔境をも克服したブッダのノウハウがあります。
気づきの瞑想は特に、この魔境というか幻想を越えた後の精神的ケアに、とてもよくマッチするような気が。
特にチャルーンサティとよばれるタイ仏教の瞑想が、「今ここ」をリアルに感じられて私に合っていました。
以前書いた「牛のサマーディ」にならずに、日常を楽しく過ごせる気づきを、感じやすかった。
タイ仏教にて瞑想の修行をされたプラユキ・ナラテボー師の手動瞑想をこちらにリンクしておきますね。
https://youtu.be/gcBeC6Qdg9k
メンタルヘルスにお薬もいいですが、瞑想も生活の質の向上と、不安定な心の安定にかなり役立つなあと感じている、今日このごろなのでした。
☆まるっ!☆