間口は狭く、奥行き深く
欧州に住んでいた時に、
よく1人で、旧市街をブラブラしていました。
入り組んだ古い路地には、
目立たない入口があって、
小さな窓から覗くと、何やら可愛らしい
古道具のお店だったり、
自然派ソープやキャンドルのお店だったり。
小さな入口からは、想像もつかない様な
素敵な空間が広がっていて、
奥へ奥へと続くのに、ワクワクした。
『間口は狭く、奥行き深く』
は、その頃から、
私の人生のテーマみたいになった。
私のドアに気がついてくれた人は、
きっと気が合う。
ノックしてくれた人は、
きっと興味を持ってくれた人。
ドアから入ってきてくれた人は、
たくさん居ないけど、
私の世界を理解して、受け入れてくれたのが、
何人かの友人たちです。
私は、偏った人間で、
自分の好きなこと以外、
興味ないことは
本当にどーでもいいから、
誰とでも気軽には付き合えない。
(てか、みんなそうかもな)
現在、家の外に出ないで
とにかく籠って、どんどん奥行きを
深めております。
パンを、毎日焼いている。
今に始まったことではないけど、
今、始まったのである。
レーズン酵母からパンが焼ける様になり、
庭に実ったレモンからも、
酵母を起こしてみた。
楽しい。
楽しい。
楽しすぎる。
食べきれるとか、食べきれないとか、
そんなことも考えず、
何かに夢中な子どもみたいに、
パンを焼く。
こんなに、楽しい気持ちは、
次にいつやってくるか、分からない。
やれる状況が揃っているのに、
やらないなんて無理だ。
時間と、材料と、健康と、気力と、
揃うことは意外とないかも。
絶対、今だ。
図書館で何度か借りた末に、
この本を買った。
著書曰く、
「これは、レシピ本ではない。」
ヒントなのだと。
"学校は、勉強を教える所ではなく、
勉強のやり方を教えるところ"
とは、大好きな先生の言葉。
この本は、まさに、それ‼️
今までのパン作りが、雇われだとすると、
酵母を使ったパンは、自分の店を持った
そんな感覚でいる。
今までが、
こうしなきゃダメ。
こうならないとダメ。
この作り方じゃないとダメ
とすると、
どっちでもオッケー👌
こうなってもオッケー👌
どの作り方でもオッケー👌
自分で、DIYしてる感じです。
だから楽しいのか。
パン作りが、こんなに自由だったなんて、
初めて気がついた。
でも、それはこれまでやってきたことが
あるから出来ることなのかもしれない。
だから、今だったんだ!
目的なんてない。
どうなりたいか、もない。
この奥が、どうなっているのか、
見たいだけなんだ。
きっかけは、ここから↓