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公認いちご泥棒。

ご両親がイチゴ農家の友達がいて、
長年、本当に美味しいイチゴに恵まれている。

5月いっぱいでシーズンオフを迎えると、
片付けてしまう前に、"イチゴ取り放題"
に招待してくれる。
食べ放題じゃなくて、取り放題ってとこが
堪らないでしょ?

んで、その後大量のイチゴと格闘するのが
恒例なのだけど、
早くも、その取り放題に声がかかった。

お父さんが体調を崩されて、
収穫などの作業が年末からストップ。
どんどん実るイチゴを採りにおいでよと。

ビニールハウスに入ると、
採り頃を迎えたイチゴが、これでもかと
実っていて、完熟している。
ハウスの中はイチゴの香りでいっぱい。

それを見て、泣かずにはいられなかった。

一番美味しい時期に、一番いい状態で出荷
されて、誰かの口に入るはずのイチゴが、
誰にも獲られずにいるなんて。
赤くなって、健気に収穫を待っているようで
本当に切なくなった。

猛暑の中、納屋で苗作りの準備をしてる
ご両親の姿も浮かんでくる。

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私が個人的に採るために
大事に育てて来た訳ではない。
でも、そんなこと言ってられない。
熟れすぎたものは、出荷できないのだ。

とにかく収穫に取り掛かる。
数日前に声をかけてもらってから、
ケーキの土台となるものをたくさん用意して、
イチゴを乗せるばっかりに準備していた。

夜な夜な作業。
カスタードも作り、
イチゴ待ち🍓

何にも手伝えないけれど、ケーキにして
返そうと思っていた。

私のケーキは、
このイチゴじゃなきゃ、ダメなんです。

それを伝えたい一心で。

帰って来て、まずにしたのは、

ケータイアルバムが
イチゴで埋め尽くされた。

イチゴ撮影会(笑)
その後、軽く洗って作るものに合わせて
カットしていく。
カスタードを練り直し、
生クリームをたてて、組み立てていく。


決まったものしか、作れないので、
作り慣れている、
ショートケーキ、タルト、パイを、各2台。

カットが絶望的で、かなりボロボロに
なりながら、何とか完成した。

詰め合わせ。

別の友達にも、お裾分け。
自宅でイチゴフェア、してくれてたらいいな。


明日、成人式の息子は珍しく長めの帰省中。

年末からずっとイチゴのケーキが食べたいと
言っていたので、図らずも
イチゴと、イチゴケーキの食べ放題となった。

オットは、いくらでも食べれそう〜と
食べ始めたものの、15粒程でリタイア。


ケーキに使って、食べれるだけ食べたけど、
まだ半分しか消費してない。

一通り食べた息子は、
次なるお楽しみ。
イチゴを潰してイチゴミルクにしている。


私が今日、獲らせてもらったイチゴは、
本当に、ほんの一部。ほとんど全ての実が
赤く色付いていて、一畝だけで、
いっぱいになってしまった。

熟れすぎた、残りのイチゴ達の運命は
気になるけれど、まだ、イチゴシーズンは
始まったばかり。

お父さんが体調を崩されていると聞き、
一瞬、このイチゴがない世界を考えた。

代わりになる、満足できるイチゴ…
どこに行けばあるんだろ。

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大好きな絵本。

「いちごばたけのちいさなおばあさん」

いちご畑の土の中に住んでいる小さなおばあさんの仕事は、いちごに赤い色をつけることでした。

大人になっても尚、
私の憧れの職業なのである。

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