ウチに来た時よりも美味しく
自分で作ったパンやお菓子を
よく、友達にお裾分けする。
余ったから、食べきれないから、と
食べ頃を過ぎたものを持って行くなんて、
自分の美学に反するから、絶対しない。
パンなら、焼けて冷ましたらなる早で、
ケーキなら、一晩、半日落ち着かせてから、
焼き菓子は、出来るだけ個装して。
一番美味しい状態で持って行きたいのも、
相手の喜ぶ顔が見たいのもあるけれど、
そこまでで自分の作品だと自負しているから
せっかく素敵な絵を描いたのに、
額に入れないなんて勿体無いでしょう?
そんな感覚かな。
食べることよりも、
作ることが大いなる目的なのである。
早くはけないと、次が作れない。
というのもあるから、
出来たものをいつまでも手元に
残しておきたくない。
出来上がったものを、
仕上げなりラッピングなりしたら、
もう、未練はない。
食べたくて作るのが、普通だから、
この感覚は、理解されないかもしれない…
材料費は、私にとって食費ではなくて、
映画とか、遊園地行く、と同じ
娯楽費に近いのかもしれない。
だから、作って人にあげてしまうことは、
全然損に思わないし、
材料費がぁ〜なんて思いもしない。
思ってたらこんな事しないだろうしな。
どこかへ出かけ、食べたり飲んだりするより
小麦粉と卵とバターと砂糖の方が、
ずっと安上がりだし、魅力的ってだけ。
そうやって、一見大盤振る舞いな
普段の私ですが、
実は、お裾分けもよく頂くのです。
なんなら、買ったら結構お高いのでは?
なんてものを…
その度、私が作って持って行く
小麦粉の塊と釣り合ってないぞ!?
と、エビで鯛を釣ってる。
ような気がしないわけでもないのである。
先日も立派な洋梨を頂いた。
私にそのまま食べる選択肢はない。
追熟して、コンポートにする。
そして、洋梨のタルトにして、
お返ししたら、めちゃくちゃ喜んでくれた。
以前頂いた沖縄の黒糖で、
黒糖パンを作ったり、
太白ごま油でシフォン作ったり、
美味しい塩で、塩パンとか
…てか、結構長く楽しめる
良いもの頂いてるなぁ。
そうやって、
自分では選ばない食材が、
突如現れたときの、ワクワク感と来たら、
堪らないのです。
普段の思考回路と、
別の回路が稼働するのだ。
今日は、9月に友人宅にて拾った栗で、
「マロンタルト」
作っておいた甘露煮と、渋皮煮を
たっぷり使う。
ウチに来てくれた食材は、もれなく
さらに美しくしたい。
いや、美味しくしたい。
だな。
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