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嬉しい魔法の言葉を言われたら行くお店〜Paul Bassett〜
なんとなく、ちょっと嬉しくなる言葉ってある。
「ありがとう」とか「君がいて本当に良かった」とか。
否。
確かにそういう温かい言葉も嬉しいが、そうじゃないい。そういう言葉はなんだか少し、くすぐったい。というかちょっと背徳感すらある。そんな綺麗な言葉が好きだと豪語する自分に酔いしれているような。私はそんなに綺麗な人間じゃない。
言われて嬉しい言葉。
「今日は早めに退社していいよ」である。
例え結局できないとしても、まあ叶わない希望は時にひどく残酷なのだけれど、それでも期待の幻想はとても、嬉しいものだ。
そんな嬉しい言葉を言われてしまったら、帰りに外食してしまう心のエネルギーがチャージされてしまうじゃないか。
Paul Bassett
エスプレッソの美味しさに目覚める、以前から大好きなお店。皆は覚えていないだろうけれど、私が社会人になって今の部署に配属されて初めて飲み会の幹事に任命された時に選んだお店はここだった。
他にも、お店にいる時に実家から電話がきたことがあった。それも泣きながら。今は亡き祖母の介護で色々大変で、その中でとても嫌なことがあったという内容。どの辺りの席でどんなスイーツを食べていたかも覚えている。楽しみにしていたスイーツだったから、とても親不孝ながら「後でよく話聞いてあげるから、今は食べるのに集中させて!!」と心の中で泣いたこおもよく覚えている。声には出さなかったから、私はとても親孝行。…とまあ、色々な種類の記憶が絡むと、いっそう深く心に刻まれるものだなあ。
バナナタルト
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大好きなチョコ系のケーキだってあったのだが、あえてのバナナタルト。輪郭のハッキリしない、なんだかよく分からないこのビジュアル、本当によく分からないけれど凄く愛おしい。可愛い。美味しそう。好き。
はい、ここまで惹かれているなら注文する他無い。
それになあ、晩御飯だぞ?スイーツなんて食べている場合ではない。健康食を…バナナなんて、健康そのもものじゃないか。
![](https://assets.st-note.com/img/1656819359179-tdQNcZFlwO.png?width=1200)
柔らかなザクザク。香ばしさと甘さと香ばしさと。
しっかり音を奏でる食感がありながらも、全体がしっとり柔らか。そして噛み締めるほどに深まっていく染みた甘さ。
それは森の中で湿った土を踏みしめて奥に進んでいく感じに近いだろうか。なんて書くとスモーキーな味わいも一緒に連想されてしまうかもしれないけれど、あくまでも味の性質は可愛らしい甘さ。小さい頃に自分よりも大きかったクマのぬいぐるみに包まれる温かみに近いものを感じる。そういう、懐かしさと愛らしさに満ちた甘さ。
味わいに、芯がある。
己に自信溢れてる感じの、真っ直ぐに伝わるバナナの味。これが、たまらなく良い。
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こう、ちゃーんと、層になってるのよ。
でも食べると、一緒に美味しい。
![](https://assets.st-note.com/img/1656819370290-SNh6miEa9a.png?width=1200)
そしてこのバナナのインパクトよ。
可愛いし甘いし苦味が甘いし香ばしくて旨みがあって柔らかくて、美味しく無い要素がどこにも無い。
これからも嬉しい言葉をかけられるかもしれないのだから、そんな時に迷わず向かえるお店の候補をもっとたくさん探しておかないと。