夢の先が正解じゃなくても
やっと叶えた夢を1年で手放したって別にいいんだ。
それは決して逃げたってことじゃないからね。
最近読んだエッセイの、そんな感じの言葉に私は確かに少し救われたと思う。
ずーーーっと願っていたお菓子の職場に、ようやく来られた。沢山の人に「良かったね」と言われた。うん、そうだね良かったよ。
良かったと共に、この1ヶ月はまあ大変だった。多分これからも大変だと思う。毎日が新しいことばかりでさ。きっと理不尽な事とかも色々あるだろうなと思う。分かってる。
「でも、ずっと望んでたことだもんね」
うん。…う、n……そうだね、そうだよね。
いや、本当にそうだよ。あんなにも願っていたんだもの。多少しんどくたって楽しく頑張れないと、それは違うくない?私雑魚すぎじゃん。
でもさ、人から「大変だけど君が望んだ場所なんだから」と言われる度に、ズシンと心に何かが重くのしかかる。
あー、知ってるぞこれは。言葉の呪いだ。
私はきっとその言葉をもって、例え本当に辛くなっても自分に嘘をつく。大丈夫に決まってるじゃんってさ。
いや、大丈夫じゃないんだわ。
分からんけどさ、
憧れた道が正しいだなんて限らないじゃん。そんなん、やってみないと見えないじゃん。それを見たいから、知りたいから、だからこの道を願ったんだ。
今そんなことを思ってみても、多分いずれ良くない考えに囚われてしまうことはやっぱりあるだろうなあと謎の確信があるのだけれど。
でもあの時読んだエッセイの考え方が一筋の光になってくれる予感がしている。
なんて、
別に今すぐに追い詰められているわけじゃないんだけど。仕事でお菓子を沢山食べるようになったから趣味でのお菓子は減らさなくちゃと思っていたのに、むしろ「仕事にも役立つかも」を言い訳に増えているのは何故だろう。
私はちゃんと、好きという気持ちでお菓子に挑めている。
プリンカフェ448
クレームブリュレ チョコ
代々木八幡すぐにあるプリン屋さん。ずっと気になってはいたのだが、まさかテオブロマの手掛けるお店だとは知らなかった。
番号札と珈琲のカップで、なんだか「10」という数字みたい。可愛い。ロゴが可愛い。お盆?も可愛い。イートイン限定のクリームブリュレは後で持っていくよということで、ドリンクだけ2階に運ぶ。
あぁロングスカートにしたのは失敗。1段上がる度に踏んで転びそうで超怖い。
提供に5分くらいかかると言われて「全然いいよ〜」という感じだったのに、喫茶スペースに着いたらわりと直ぐにきた。早っ!!
一人カフェ巡りが長くなると、こういう心の中の声が絶え間なく流れていたりする。これが醍醐味、楽しさだったりはするのだけれど…クールに楽しんでいるふりして実は物凄くテンションが高くて騒いでいたりすうるので…ちょっと落ち着こう。
番号札がスイーツになっても可愛い。
そりゃそうだ。
ゴージャスすぎん?好き。
キャー、表面が虹色に輝いてるーー!!!
スプーンで…軽〜く、ガラスが割れるように、いいやもっと繊細に、パリッと。この最初の瞬間がときめきだ。
おっ、見た目以上に浅い。が、少ない、という感覚よりも、「え、うっっっま」という感動が圧倒的に勝る。チョコの味が濃いから、物足りなさとかは全然ない。
パリッとトロトロの食感差が素晴らしい。
チョコの味とか、テオブロマらしい…と言ってしまうのは少し違うだろうか。でもなあ、やっぱり通ずるものがある気はする。
兎にも角にも、美味しいチョコだなということは明らかに分かる。ほんのりの酸味とビター感と…あぁ、なんだか、複雑さと繊細さがね…ゴニョゴニョ…この辺の語彙力がもっと欲しい。
美味しいし、なんとなく差し込む光とか、色々、色々…凄くいい時間を過ごせたな〜という満足感が溢れた。
なにやら可愛すぎるチャイクッキーはお持ち帰りした。
知れなかった世界を知るチャンスは得た。
別にそれが正解の道じゃなくたっていいんだ。
無理をして獲得した場所を手放さないことでなく、自分の好きを優先した生き方ができますように。