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チョコレートが好きです。

「お菓子の中で何が一番好き?」ということは、よくよく聞かれる。
何でも好き!
は、間違いないのだけれど、とりわけ選ぶのであれば迷わず「チョコレート」だ。

合コンで好みのタイプを聞かれても私は「茶色くて甘くて…」という解答しかできない。
就活の定番質問「好きな色は?」はいつも「茶色」。これ性格診断を意図していて茶色の答えなんて用意されていないから「え~と…黄色と黒の中間かな!」と…困らせて御免なさいでした。

何故、と問われると
マジでよく分からない。
多分元々好きだった。

実家で暮らしていた頃は別にこんなにスイーツに狂った生き方はしていなかったのだけれど。幼い頃に感動したお菓子は、ディズニーランドのプーさんのところで売られていたクッキーの中にチョコが入ったやつ。

もう少し大人になってからは、今ではもう何処でも見かけるようになった金色に包まれた丸いチョコ「フィレロロシェ」に衝撃を受けた。

バレンタインの時に西武の地下で買ってもらった、青い箱に4粒入ったチョコが大好きで、数年間は迷わずそれを選んでいた。今となっては何処のお店か分からないが、雰囲気的に普通にメリーだったような気もする。


東京で一人暮らしを始めて、カフェ巡りに、スイーツにハマっていく。
その中で、当たり前のようにチョコレートのお店に行くことも多くて、私の美味しい上限はどんどん塗り替えられて。

サロンデュショコラ。最初に1店あたり5千円を超えたのは、ベルアメール京都別邸。あそこは見た目の可愛さもチートだよね。

パレドオール、green bean to bar chocolate、ダンデライオンチョコレート、Darik K、LE CHOCOLAT DE H……
色々な素晴らしいお店が、沼に引きずり込んでくれた。

そしてこのお店もまた、沼の入口に堂々と君臨していらっしゃる。
Minimal

友達に話して未だに知らない人とかいるのが信じられないのだけれど、多分きっとチョコ沼の中間くらいまで足を踏み入れてしまったことのある人なら必修知ってるでしょ?というお店だと思っている。

祖師ヶ谷大蔵のお店はプレオープン初日に行ったし、
麻布台ヒルズだって最初の土曜日に楽しませてもらった。色々なお店に行きたい派なので年間に費やす額はそこまで多くないけれど、それでもファンだと名乗らせて欲しい。

というわけで、こんなアフタヌーンティー、逃せるわけがなかった。

Minimal×東京エディション虎ノ門
アフタヌーンティー

このホテルもここ2年くらいネット上で結構見かけていて気になっていた。
素敵だよなあ、
色々なホテルのアフタヌーンティーに行ってきたけど、わざわざ席を移動して撮る人なんてそういないのよ。でもこの場所は予約していたらしいお客さんが来るまで暫く写真スポットのようになっていた。

さて…

凄いよ〜ウェルカムドリンクみたいな感じでチョコレートが出てきた。シンプルなミニタブ。
ミニマルと言えばこのデザインだよね、ってやつ。

NUTTY,FRUITY,SAVORY。
アフタヌーンティーの中で、これらのチョコを使用したチョコスイーツが登場する。「このチョコが、こう生まれ変わる」を知ってもらうこと。それにお店の紹介的な意味もあるのだろう。

最初からもう好き。

ミニマルの凄いところは、カカオ豆と砂糖しか使っていないシンプルおぶシンプルなチョコレートなはずなのに、美味しいという前提を超えて、種類は豊富で説明文が丁寧で、その解説に「青リンゴ」と書かれていたらマジで青リンゴの味がすることだ。そりゃあ、そんな魔法みたいな世界に触れたら好きになるよ、チョコレート。

あぁ…夢にみた…ネットでは何度も見たけれど、現実に目の前にある、私のものだ。

画面越しで情報のひとつとして見ていたものに、自分の記憶が織り交ざる感覚がたまらない。


楽しみにしていたチョコスイーツに飛びつきたいところだけれど、まずはセイボリーからだよね。


さつまいもスープ

トロふわ滑らか、コクが芳醇で美味しいポタージュ系のスープだね。好き。
、、、好きっ!!!なんでスープにカカオニブかかってるの、は?好き。

どういう理屈でこんな美味しく成り立ってるのか全然分からんけど、カカオニブがある事で、美味しいにみいが気がかかっている、気がする。

宝玉卵のキッシュ

でもまあ、私だってカカオ経験値はそれなりにあるので、カカオを使った料理も意外と食べたことはある。

カカオニブは万能だからな…。

"通常廃棄されるカカオの外皮カカオハスクを鶏の餌として"
卵…あ、えっ、そういうっっっ!?!?
は、好き。
凄い、チョコレートのアフタヌーンティーは数あれど、そんな楽しませ方ある???完全に沼りますね…!!!

ん〜、コクの豊かな濃厚卵に、かぼちゃやチーズ、ベーコンの主張しっかりな素材がよく合っている。

たまごサンドイッチ

純粋にシンプルに。
その魅力的過ぎる卵の良さが分かる。
濃いの分かる。

鶏よ・・・カカオの外皮は美味かったか?


サーモンマリネ トースト

無農薬の米糠でマリネしたサーモン。
これ自体にチョコを使っている、というわけでは無いものの、Minimalでは米糠を使用したチョコレートを開発していて、その縁からアフタヌーンティーのメニューに取り入れた、みたいな説明が書いてある。

知らなかったのだけれど、ちょっとその米糠を使ったチョコレート気になり過ぎるね…。
あとそういう意思の共感的なところから生まれるやつって凄く良いなと思う。

サッパリしつつ深みのある旨みがあって美味しい。

スモークダック フォカッチャ

"スモーキーな鴨と合性の良いオレンジゼスト、そこに意外なチョコレートバターが絶妙にマッチ"

…って、いや本当に意外だよ、なんだよチョコレートバターって。なんかあれ、複雑なコク?が一周して、シンプルに美味しい。


チョコレートスコーン & プレーン スコーン

さく、ホロッ・・・。
モソモソ系よりも軽さやしっとり感もありながら、スコーンならではの喉が乾く感じも適度にあって、安心の美味しさ。

アフタヌーンティー。
どんなテーマであれ大抵はそれがあって、特徴が顕著に違う。凄く面白いなと思っている。

チョコソースは特にガッツリかけた。
非常にトロトロさらりで、ちょっと傾け・・・たつもりがなくても流れるし、スコーン生地もパラパラと落ちてしまうので、綺麗に食べきる難易度は結構高い。

だが美味しいからチョコソースいっぱい使いたい…結構葛藤する人は多いに違いない。
そういう厄介な部分も含めて好き。

チョコレートカヌレ

いよいよ本格的にチョコのお皿に突入。

可愛い。
ただでさえカヌレって可愛いのに、なんかお花みたいな形のクッキーが下に潜んでる!クリームにメレンゲが乗ってる!!チョコンとしたサイズ感もまた、最強に可愛い。

食感の多彩さも、カヌレの良さを強調していると思うし、ナッツ感あるカカオを使用しているのも、芳ばしい感じを引き立て合っていて凄く良い。


チョコレートケーキ

チョコレート自体に最も独特のクセが見られた"薬草酒のような深い香りを持つSAVORYチョコレート"を使っていて、ケーキもまた凄く面白い表現になっている。

控えめな甘さに、滑らかさにジャリッという感じを織り交ぜた感じが非常によく合っていて素敵だ。

独創的な上品さを醸し出していて、なんだか落ち着くし、自分の持ち合わせている個性とは確実に異なる大人っぽさに程よく背が伸びる感じがする。

チョコレートムース

完全に好き。
滑らかに滑らかを深く鮮やかに重ね塗りしたような。
フルーティーなカカオは、こういう濃厚な瑞々しさが凄くよく似合う。

味わいの、そして色のコントラストが愛しい、好き。


チョコレート水羊羹

びっっっっくり。
水羊羹、別に嫌いということも無いのだけれど、特別う好きというわけでもない、というかそもそも食べる機会もあまり無いよなあという和菓子である。

それが、綺麗に美味しい。

フルーティーなチョコレートの味とカカオパルプの味わいの相性がまず大変に素晴らしいし、チュルンと軽やかに流れ込む疲れない舌触りが心地よいし、ジュレキューブはなんだか宝物を探し当てたような楽しさがあるし、ふわっと香るレモングラスが全体の味わいレベル…奥深さ?を引き上げているし。

ちょっともう、理解が及ばない次元で、
私の知っている水羊羹の世界をひっくり返す。

めちゃ凄く変わり種の味、という訳ではない。
クセは少ない方だと思う。
でもなんか…なんか違うよね。

生ガトーショコラ -PRIME-

"8年かけて辿り着いたという「黄金比」"って…情熱の年月すっご。

美味しい。

これはもう、その一言に全部込めたい。

美味しい。



凄い、「チョコレート」であることに関わらず、ほぼ全てに置いてチョコレート。

「美味しいチョコレートをいっぱい使えば皆喜ぶチョコレートアフタヌーンティーだよな!」という押し付けがましさが全くない。

「これまでのMinimal、これからのMinimal」みたいなものが存分に詰まっていて、チョコレートの世界を広げるような構成になっていて。

「伝えたい意図」みたいなのがしっかりと組み込まれているのが感じられる。伝わる。


めーっちゃくちゃ、とても非常に感銘を受けたので、その勢いで食べた当日くらいに感想を綴ってファンレターのように投稿したかったのだけれど、いい加減に書けなくて。

でも時間をかけたから書けるというものでもなかった。


それでもまあ、凄く感激したということだけも誰かに伝われば良いなと思うので、拙過ぎる語彙力でもどかしいのだけれど、ちょっとそろそろ、推敲をやめて投稿してしまう。

きっとチョコ好きの誰かがもっと適切な言葉を添えているかもしれないけれど、正解不正解という世界でもないのでね。それで良い、良いよ。

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