『短歌研究』2021年12月号
①「2021-2022展望座談会」栗木京子〈結社の活動としては、わたしが所属している「塔短歌会」は(…)イベントをZoomで行いました。その中の座談会の部分だけ(…)YouTubeで配信して、会員でない人でも見られる形にしました。配信は二週間の限定ですが、762回の視聴があって、大変に評判が良かった。(…)これができなければこういう形でっていう、工夫がなされた一年でしたね。〉
おー、これは私が司会した、9月の「塔第11回新人賞・短歌会賞授賞式記念座談会」のことですね!引いていただいてありがとうございます!
②「座談会」(佐伯裕子の短歌研究賞の受賞について)佐佐木幸綱〈今は、割と技術的なことや、新しさとか、珍しさとかで評価されているけど、そうじゃなくてね。歴史とか、人間とか、生き方とか、さっきの大口玲子の流れにも関わってくるんだろうけど、技術より生き方、人生を踏まえて歌は作っていくべきだとする近代短歌からつづいている短歌観を佐伯裕子さんははっきり出されていますね。〉
色々な短歌観があった方がいいと思う。もちろん佐佐木幸綱の言う、佐伯裕子の短歌観もその一つだ。自分と違う短歌観を尊重することを心掛けたいと思っている。
③「座談会」栗木京子〈鉄幹をもっと見直すべきだというのを、三枝さんも、その『跫音を聴く』の中でも繰り返しおっしゃっていますけど。〉三枝昻之〈鉄幹は歌はうまいんだけど、人間が悪いんだ。(笑)〉
これは笑った。確かにクセの強い人、与謝野鉄幹。また色々読みたいなあ。
④「座談会」小島ゆかり〈今年の話で言うと、「塔短歌会」の東北の人たちが、十年間かかって『3653日目』という、震災から十年目の歌集を出されました。(…)歌の一つの役割を感じて、とても感動して、この本は大切に読みました。〉
ここでも触れられている。短歌だけど短歌に終わらず、記録だけど記録に終わらない。後世に必ず残る本だと思う。
⑤川本千栄「2021年作品展望」(総合誌2期令和2・12~令和3・1)作品展望を書かせていただきました。短い期間ですが、力作が多くあり、触れたい歌がたくさんありました。36名の方の歌を取り上げました。後日公開いたします。
⑥土井礼一郎「歌集歌書展望」(4期令和3・4~5までに発行された歌集歌書)で川本千栄第四歌集『森へ行った日』を取り上げていただきました。〈主体は子育てと教職を両立させながら、こども達にとっての最善を求め常に悩み続けている。〉とてもうれしく、ありがたいお言葉です。
2022.1.18.Twitterより編集再掲