与謝野鉄幹の歌 二首鑑賞

ますら夫の、腰にまもりの、太刀はあれど、人のなさけを、いかに断つべき。『東西南北』 虎の鉄幹。鉄幹はとても自己プロデュースに意欲的な人だったと思う。最初は「ますらおぶり」でポーズを決めていた。そういう自分の見せ方が、近代的という以上に現代的。

われ男の子意気の子名の子つるぎの子詩の子恋の子あゝもだえの子 『紫』 これもポーズの強い歌。「ますらおぶり」からは随分な方向転換だけど「自分が好き」という芯はブレてない。どんな人だったんだろう。映画『この道』では『孤独のグルメ』の松重豊が演じてた。写真の鉄幹そっくり。

2019.10.9.Twitterより編集再掲