見出し画像

『現代短歌新聞』2024年12月号

①井口可奈「歌集を出すということ」
〈つくる手を止めないこと、第一歌集をどんどん過去にしていくためにあたらしい作品をばしばしつくっていって、あわよくば第二歌集をつくって、それをも過去にしたい、どんどんあたらしくなりつづけていきたいと思っています。〉
 その心意気や良し。第一歌集に限らず、歌集を出すと、やれやれと思って休憩モードに入ってしまうことってよくある。この作者は立ち止まらない。タイトルは「わたしをわたしが過去にする」。この気概、自分も持ちたいと思う。

②小塩卓哉「短歌文法道場」
〈短歌で敬語を用いない理由には、いくつかの歴史的背景があります。「万葉集」では敬語がかなり使われていましたが、「古今集」以降は意図的に使用しなくなったのです。中世の歌論集を見ると、詠み手が自然に感情を表現することが大切だという指摘が多くなされています。〉
 そうなんだ。全然知らなかった。しかし、別に禁止されていたわけではない、自分のニーズに合わせて使えばいい、とのこと。でもまず、中世で意図的に使われなくなったというのは今回知って驚いたことだ。

2024.12.26. Twitterより編集再掲

この記事が参加している募集