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「頭を『からっぽ』にするレッスン」 アンディ・プディコム 満園真木=訳
私の頭の中では常に色々な考えがぐるぐる廻っている。考えといっても、思想などとは違い、たいていくだらないことだ。もう今さらどうしようもない過去の出来事を脳内で再現したり、今から考えてもしかたがない未来のことを想像したり。ぐにゃぐにゃブツブツ。
そして気がつくと、読んでいる本のページの終わりで、「あれ、何書いてあったっけ?」とか、英会話のラジオを聞いていて、「あれ今どこの説明?」などと思うことがしょっちゅう。要は集中していない、他の事を考えているのだ。
そんな自分をずっと何とかしたかったので、この本を見て表紙買いした。私も頭をからっぽにしたい!と思ったのだ。
しかし、ページをめくってみて驚いた。字が多い。頭をからっぽにするのにこんなに字数を費やさなければならないのか?どうやら瞑想をしようということらしいのだ。
そして読み始めると、作者の体験談が長い長い。最初の方に、睡眠3時間、瞑想18時間という体験談が語られ、びっくり。表紙には10分とあるのだが。それから「導師」の話も限り無く長い。例え話が多く漠然としている。
瞑想のしかたが本の中盤やっと出て来るが、この説明も長い。
一番困るのは、瞑想がどんな状態をベストとしているのか、良く分からないことだ。頭がからっぽになる状態かと思えば、色々湧き上がる思考や感情をあるがままに見つめる必要があるのだ、とか。どうなればいいのか。
取り敢えず1回やってみた。長い・・・10分が長い。だらだらしてたらすぐ10分経つのに、何も考えない10分は長い。もう1回取り組むかどうかは微妙。
ただ、「瞑想」を通して至れるらしい「マインドフルネス」には共感。
〈マインドフルネスとは「今、ここ」にあること、自分が今どこにいて何をしているかを意識することです。〉
本の後半には「食事をしながら」「歩きながら」「運動しながら」「寝ながら」とエクササイズがある。必ずしも瞑想をしなくてもいいらしい。瞑想しなくてもマインドフルネスに至れるのなら、私にはその方が向いている。
ということで、瞑想飛ばしてマインドフルネスを目指してる。作者が聞いたら、違う、と言われてしまいそうだけど。
辰巳出版 2020年9月 1400円+税