あいさつができない息子に困ったなって思っていたんだけど
「おはようございます!」
「おはようございます、○○くん。
○○くんは、いつもちゃんとあいさつできるね」
我が子を振り返ると、知らんぷり。
あいさつできない。
2歳くらいから3,4歳くらいまで。
かなり長いこと、悩んでた。
近所を歩いていて、友人に会うと
いつの間にか、私の陰に隠れている息子。
あれ?
この間、一緒にみんなでごはんを食べたのに。
「スポッ太くん(息子のこと)、こんにちは~!」と友人が声をかけてくれると、
小さな小さな声で
「・・・こんにちは」といったか、いわないか。
くっついている私の耳に、ようやく届くくらい。
何度も「あいさつはしようね」と伝える。
「あいさつすると、気持ちいいよ」
「してるもん」とそっぽを向く。
いやいや、していないだろう・・・
「聞こえないと、していることにならないよ」
そういっても、聞こえないふり。
恥ずかしいみたい。
下を向いてしまう。
大きな声が出ない。
「いつかできるようになるわよ」
そういってくれる人もいたけれど、できるようになるかしら?
いつ?
職場であいさつのできない人を見ると、あまり気持ちよくない。
学生アルバイトさんにも、あいさつをしない子が当時は多かった。
うむむ・・・
困ったなあ。
そこで、こんな絵本を。
読むと、じいっと見ていた。
でもあまり変わらない。
他の子たちは保育園で毎朝、しっかりあいさつしてくれる。
う~ん・・・
ある日「スポッ太はあいさつできなくて」とママ友にいうと、
「えっ? してくれるよ」
「聞こえる声で?」
「うん。普通に”おはようございます”とか”さようなら”とか、いってくれるよ。ちゃんと」
???
少しほっとした。
でもなあ、私と一緒の時はしてないけどなあ。
また少しした、ある日。
いつもより少し早く、お迎えに行けた。
普段は遅くて、「延長番」。
最後の数人だった。
この日は、他のお母さんやお父さんもいて。
教室を覗くと、スポッ太が友達のお母さんにあいさつしていた。
「こんにちは。
きょうね、あーちゃんとね、いっしょにあそんだの~」
おしゃべりまでしている。
仲よしのお友だちの、お母さんと。
びっくりして、そのままこっそり見ていた。
支度を終えたしんくんのお母さんにも、
「さようならぁ」
そこで見つかってしまった。
「あ、おかあさん、なにしてるのぉ?」
「今日はね、少し早くお迎えに来られたから」
「うん、かばんもってくる!」
かばんを持ってきたスポッ太に
「あいさつ、できていたね」というと
「うん」
あったりまえじゃん!
という表情で、ニヤリ。
親がいない時の方が、しっかりしているんだね。
きっと。
ほっとして、うれしくて。
親のいない間の成長。
声をかけてくれたみんなのおかげだね。
あいさつするみんなを見て、声をかけられて、おぼえたんだね。
ありがとう!
あいさつは人と人を繋げてくれるね。
※イラストはあまのこさんからお借りしました。ありがとうございます!
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