茶道雑誌 1月号『京都発・季節の言葉(四十九) 「初」の力』より
《初釜のはやくも立つる音なりけり 安住敦(あつし)》
「初釜の最初の音、その音に心が弾んでいる。初釜というだけでも胸が高鳴るのに、釜の最初の音という再びの「初」が続いて、心はいよいよ弾むのだ。「初」は特別である。いや、「初」がつくと特別になる、というべきか。(中略)「初」が特効薬のように効いて、今年いっぱいの快調や幸福、上達などをもたらすのだ。初釜がいい音を立てたら、今年のお茶席はことごとくうまくいく。茶事にかかわる一切が快いものになる。
要するに、正月には「初」が大事、