子どもが「食べることが好き」になるために
「グリーンホーム東玉川保育園」は世田谷区にある認可保育園です。
0歳児から5歳児までの60人の子どもたちと過ごしております。
グリーンホーム東玉川保育園で給食を作ってるのは3人の栄養士さんです。保育園の中で唯一「子どもの口に入るものを作る人」が栄養士さん。それゆえ「ミスが無くて当たり前」の業務。栄養計算・アレルギー対応・衛生管理など、安心・安全な給食のため、確実で正確な仕事が求められます。
子どもは食べ物の好き嫌いがあるもの
子どもは食べ物の好き嫌いがあってあたりまえ。給食を残してしまうこともありますが、食べるのを促すことはあっても咎めることはありません。
子どもにとって生まれて初めて見る食べ物も珍しくないですから、食べることを躊躇するのも子どもからしたら当たり前です。
今食べられなくても、そのうち食べられればいい。食べなくても、その食べ物を見ておいてくれればいい。一口でも口に入れたら万々歳。
今食べられなくても、食べるきっかけになればいいと考えています。
食べるきっかけを作るため、食材の切り方や味付けで子どもが「食材」を意識できるようにさせています。
食事中に保育士や栄養士が「これはニンジンだよ」「これは鶏肉」と説明すると、子どもは徐々に食材を意識します。すると、食事の中の食材を自分で選び始める。
「スープの中のジャガイモがおいしい」「サラダのハムがおいしい」
子どもの中で食への興味が深まった瞬間です。
さらに成長すると、味を伝えてくれます。
「今日の魚おいしい」「カレーちょっと辛いよ」「このトマト甘〜い」
味の違いを楽しんだりできるということは、食への興味があるということです。
食べることが好きなら生きていける
子どもがバランスの良くいろいろな食材を食べられるようになるのも大事なことですが、「食事が楽しい」ということを心から理解することが大切です。
食べれば体と気力が作られる。食べることが好きなら生きていける。
慌てず焦らず、「食事の楽しさ」を伝えられるのは保育園の時期ならではなのではないかという気持ちがあります。
子どもが小学校に上がれば、食べる時間も決まっています。小学生は自分でやらなければいけないことも多く、忙しない。
子どもが大きくなった時に記憶として保育園のエピソードは残っていないかもしれませんが、生きていく上での感覚が残せるのは幼児期です。
(現在はコロナ禍で食事中に密集して会話ができなくなってしまい残念です)
「食べ残しがあったりするとがっかりします?」と栄養士さんに聞いたところ「何人か急に休んだとしても、東玉川保育園の子どもはとてもよく食べるので、おかわりであっという間に無くなるので大丈夫です。」とのこと。
生きる力があるようで何よりです。