書籍紹介「電子工作マガジン 2024春号」(電波新聞社刊)
電波新聞社より年4回刊行されている「電子工作マガジン」を皆様にご紹介いたします。今回ご紹介するのは2024春号です。
本誌の発売は3月19日とのこと。春号だっていうのに気付けばもう夏がすぐそこに。遅れ馳せながらのご紹介ですみません。表紙は桜の花びらなので、せめてこれを見てお花見気分になってくださいませ(笑)。
この雑誌「電子工作マガジン」というタイトルではありますが、中身はマイコンボードやプログラミング周りなどエレクトロニクス関連の情報が満載の一冊。なので電子工作をやってない方でも楽しめます(私自身、電子工作はほとんどやってませんが毎号買っています)。特にIchigoJam関係についての読み物が充実しているので、Ichigoフリークの方は要注目です!
なお今回は投稿プログラムページがとても!とても!充実していました。プログラミングに興味がある方は目次から「マイコンBASICコーナー、読者投稿プログラム」に飛んでいただくと良いかもです。
巻頭カラーページ「マイコンキットドットコム」とは
電子工作ってはんだごてと電子部品とボードがあれば何でも作り出せちゃう魔法の世界みたいなもの。しかしながらゼロから何かを生み出すのは初心者にとってハードルが高過ぎます。さぁ、そこでコレですよ。
その名も「マイコンキットドットコム」。このサイトは様々な用途に使える電子工作キットをたくさん取り扱っている販売サイト。「こういうの欲しいんだよな…」って探してもなかなか見つからないアイテムが、ここに来るとあったりするので、覚えといて損はありません。
本サイトから少し例をあげると…。
こういうのがここのキットで作れちゃうんです。タイトル見てるだけでも夢がふくらむでしょう?
特に音声メッセージを録音・再生できるボードはマジで重宝!!ウチは娘が小学生の頃、これでどれだけの自由研究を乗り切ってきたことか(下の写真はここのじゃなかったかもです…)。
今回の巻頭記事では、そんな「マイコンキットドットコム」の製品開発を行なっているCNETの代表、川口昌良さんを電子工作マガジンの記者が取材し、紹介しています。かつてはラジオ少年だったという川口代表が本誌に語った「モノづくりが好きだからキットを作り続ける」というこの言葉。これこそまさに電子産業立国ニッポンの復権に向けた希望の言霊であると感じます。
ちなみにこちらのサイトで「電子工作マガジン」の巻頭記事掲載のことが紹介されていました。
気になる電子工作記事を紹介
ここからは私的に気になった電子工作記事を紹介していきます。さまざまな創作のタネが盛りだくさんの本誌ですが、ここでは私が特に気になったものを3つ選んで紹介しますね。
「ビッグサウンドアラーム!!」を作ろう
「設定時刻になったら爆音アラームが鳴り響く!一度スイッチが入ったら、もう誰にも止められない。電源スイッチを切っても鳴り止まない。もうどうすればいいんだ!!」
もうどうすればいいんだ!!…ってよくもまぁそんな物騒なネタを電子工作記事のトップに持ってきたものですね(笑)。
ちなみにどんくらい大音響な代物かと言うと、
至近距離では耐えられない程の大音響なのですって。
しかもそんな大音響ブザーをもうひとつ使ってるとかどんだけよ!?
なお作り方については割愛します。この恐怖の目覚まし時計から発せられる爆音を聴きたくば、本誌を購入して組み立ててみるよろし。
「これがあれば、安心して寝ることができますね!」って、逆に恐ろしくて寝れないんですけどー!!!!!
なお止めるときは基板のリセットボタンを押すか、電池を外すのですって。とりあえず止め方があるみたいで良かったです!?
7セグ電子サイコロの製作
サイコロにはつい着目してしまう私。一応これでも元TRPGプレイヤーで、さらに一応ボードゲームプレイヤーなので。
ところで筆者の栗田さんが以前に紹介した電子サイコロってこれですかね?
これに対し、2年越しの再挑戦となった今回は7セグLEDを使うとのこと。
記事によると「通常のカウンタは0~9までのカウントです。しかし、今回はサイコロですので1~6をカウントするようにする必要があります」とありますが…。ん?てことはやろうと思えば10面ダイスを作れてたってこと?TRPGなんかでは割と重宝するんだけどなぁ1d10(%を求めるときなんかは1d10を2回、俗に言うd%ダイスを振ったりするのです)。
まぁでも、今回は1d6(6面ダイスを1個振るの意)ってことで。
本記事は全体的に初学者に配慮した内容になっていると思います。「ハンダは鉛入り共晶ハンダがお勧め」とか「テスターも安価なものは数千円で売られています」とか、そのあたり分かりやすく好感が持てました。ただこれ、難易度★★★なんですよね。ハードルは高そうですが、電子サイコロは夢が膨らみます。人類は何歳になってもサイコロ好きな生き物なんですよ。
ラズパイとNode-REDを用いて、鉄道模型のジオラマにあるビルの窓をスマホで点灯させる
このnoteでの小見出しは私なりに若干分かりやすくしました。私は鉄道模型も電子工作もやりませんが、鉄道模型のジオラマにあるビルの窓を遠隔制御でチカチカさせるっていうのは何か夢があるなーって感じたので取り上げました。この記事は連載を予定しているとのことで、パート2では窓の明かりをフルカラーにし、パート3ではスマホで電車を走らせるそうです。
まずこの記事を解釈するうえで不可欠な知識「Node-RED」って何よ?ってところからいってみましょうかね…。
(ラズパイは…まぁ分かる前提でお話しを進めさせていただきます)
「Node-RED日本ユーザ会」によると「Node-REDはハードウェアデバイス、APIおよびオンラインサービスを新しく興味深い方法で接続するためのツールです」って書かれています。うん、普通に何言ってるか分からんよね?
まぁここでガチに語ると長くなり過ぎるので(そもそも私もそこまで知識ないです)、いわゆるアレ、小中学生がプログラミングの勉強でよく使用しているScratchとか、任天堂Switchの「ナビつき!つくってわかるはじめてゲームプログラミング」みたいなやつを想像してもらえたらと思います。
このページの方がより分かりやすいかな…。
つまりNode-REDとは、通常のプログラミングのように言語による命令をひたすら書いていくのではなく、必要な動作部品(これを「ノード」と言う)をワークシートの上に並べていき、それらを線で繋いでいくことでプログラミングする仕組みと言えばいいのかな。私もちゃんと説明出来ている自信がありません。「電子工作マガジン」誌上では具体的なプログミングの仕方が図解付きで説明されているので、興味ある方は見てみてくださいませ。
こうした電子工作+プログラミングによる創作がたくさん載っているのも本誌の特徴と言えます。こういうの読むと、世間によくある「スマホで○○をコントロール」とかいうやつが具体的にどんな技術で動いているのかを垣間見ることが出来て勉強になりますよ?
▲本誌で例示されていた参考リンク。窓にLEDを実装する様子が事細かに解説されています。
気になる情報コーナー記事を紹介
「電子工作マガジン」では直接電子工作に関係なくとも、情報技術的にアツいと思われる記事が多数まとめられています。こちらも私が着目した記事をいくつか選んで紹介しますね。
ミニ四駆にLEDを付けて走らせてみよう
これいいですね!これぞまさに親子工作教室って感じのテーマ。小中学生のお子様がおられるご家庭の方は、自由研究のネタとしてご活用されてはいかがでしょうか。本気で検討されている方がおられましたら、夏休みの課題に向けていま本誌を買っておくことをお勧めします。
このミニ四駆LED搭載、見たところ回路もそんなに難しくないし(ただ回路図を見て抵抗や配線を繋げられる程度の知識は必要)、それでいて達成感は凄くありそう!!注意点としては単三乾電池を使用するので、使用するミニ四駆はトラック系のものを用いた方が良いということ。そしてはんだごてを必ず使用すること!この記事の筆者は着火ライターで代用したとか恐ろしいことをしれっと書いてましたが、良い子は真似したらいけません。
▲本誌に示されていた動画リンク。単三乾電池を2本も背負わされているとは思えない走り!!ビビるぞぉ~!!
ワードクラウドに挑戦する
本記事の著者である竹内浩一さんは、Google Colaboratoory(要はGoogleのサーバー上で使用できるPython環境)を用いたAIプログラミングに着目し、記事を書いておられるお方。その活躍の場は「電子工作マガジン」のみならず、2022年10月にはこのような著作を出版しておられます。
この「電子工作マガジン」では、AIにて自動生成するワードクラウドに挑戦しておられます。ワードクラウドというのは特定のテキストデータの中から単語の出現頻度別に文字サイズを分けて雲のように表示するものです。
上図の第5図にご着目ください。これがワードクラウドです。こういうの見たことありますでしょ?こういうのを実現するために、これまでの連載で「形態素解析」という単語ベースの分析手法について語られてきたのですが、今回に至ってついにワードクラウドが実現できたようです。
ところでこれをお読みの方の中には、上の図を見て「あいぴって誰?って思われた方もおられましょう(いない?)。そんな貴方のために、竹内浩一さんの著作である「Google Colaboratory と AI リバーシで学ぶ 超入門 最新AIプログラミング」より特別にお見せしましょう。さすがにこれは引用で通ると信じて…竹内先生お願いっ!!
彼女があいぴ。AI Programingが命名の由来とのこと。「超入門 最新AIプログラミング」にてAIリバーシを作る際に人工知能AIプログラムを擬人化するためのキャラクターとして生み出されたようです。時を隔ててついに「電子工作マガジン」にもご登場と相成りました。おめでとうです!!
乱数あいぴに盤面評価あいぴ、そして戦略あいぴ。あいぴはその搭載能力により姿形を変えるのです。より興味がある方はこの本を買うべし。2022年の発売時に「最新」と銘打たれた本ですが、いま見ても全然古くなっていないと感じます。私的にはこれで随分Python言語を覚えました。
えーと…ワードクラウドからだいぶ話が反れましたね。まったく女の子の話をするとすぐそっちに気を取られるんだから!!ともあれ本連載に目を通すことで、形態素解析とかちゃんと勉強しようかなって気持ちになりました。
加速度センサーを使ったゲームを作ってみよう
オフィス加減の松下さんも本誌ではおなじみのお方。IchigoLatte(IchigoJam機を用いたOS変更版)というコンピュータでPythonを用いたプログラミング指南のページを執筆しておられます。
今回は加速度センサーをIchigoのハードに接続し、IchigoLatteそのものを傾けたりすることで反応する入力デバイスとして活用できるようにするというもの。本記事ではPythonで加速度データを取得するところから始まり、その機能を生かしたゲームを完成させるところまでを行なっております。
時空を超えて!帰ってきたパソコンレクチャー
「北のIchigoJam!IchigoKamuyを使ってみよう!」
毎号恒例、くりひろし先生の漫画記事です。
北の大地での冒険活劇?大ヒットした映画?何だろう?何だろう…。
たぶんこれで合ってると思いますが…(外してたらスミマセソ)。
それにしても「IchigoKamuy」って何じゃらほい?
えええええ!?何これ?何これ?
何かえらくスタイリッシュなデザインのIchigoが出てきたんだけど!?
ということで北の大地より、IchigoKamuy(イチゴカムイ)の登場です。
PCN札幌の運営会社である(株)syusyuが開発した、IchigoJamの互換機とのことです。
その純白のボディは北の大地に降る雪をイメージしたものなのだとか。
ざっと記事を拝見した感じでは、IchigoKamuyはUSB端子をPCに挿して使用するのがスタンダードな使い方みたいですね。PCに直接繋げられるのマジで有り難いです。具体的に何が良いかと言うと、
この「作成したプログラムをPCに転送」とか「長文プログラムのコピー&ペーストが可能」とかがめちゃめちゃ有り難いんですよ!!
IchigoJamを使っている方は身に染みていると思いますが、IchigoのプログラムをPCに保存したり、あるいは逆にPCで入力してIchigoに転送するのって結構大変です。
私自身の備忘録も兼ねて書いた記事。
IchigoJamってこんな風にしてPCと接続するんですよ。
しかも苦労して接続したあと、起動するのは通信ソフト「Tera Term」。
まさかのパソコン通信かよっ!!
ファームアップなんかはさらに大変です。
これも記事にまとめました(何人かから感謝の言葉をもらいました)。
IchigoKamuyはUSB端子をPCに挿して使用できることから、そんなこんなの問題が一発で解消出来てしまうんです。
これは革命!!いやむしろ本家もこうしてくださいよ!!と魂の叫びを投げかけたい次第です。
ちなみにこのIchigoKamuy、映像出力のコンポジット端子やキーボードを接続するための端子を持っていなかったりするのですが、使っているCPUは同じなので、必要なコネクタパーツがあればIchigoJam同様にそれらへの接続も可能になるとのこと(くりひろし先生の漫画より)。
いやでも、これは心動かされるなぁ…。
私は投稿プログラムとか、PCで打ち込んでIchigoJamに転送する派なので、こっちの方が断然使い勝手良きです。
くりひろし先生、北海道からの貴重な情報を有り難うございました!!
電波新聞 Z世代とスマホ
いや何が驚いたって、Z世代の記者がこれを書いてるってことですよ!!
Z世代って、1990年代半ばから2010年序盤生まれの年齢層で、現時点だと30代前くらいのあたりだそうなのですが…。
電話は誰だって嫌いだと思ってます。私もそう感じるときがあります。
私が何世代なのかは分かりませんが…(禁則事項です)。
この記事では「Z世代が電話嫌いというのは他世代からの誤解」という主張で始まり、「ツールとしての電話」という存在を糸電話からスマホまで振り返った後、スマホの有用性と通話機能の是非についてまとめています。まぁ確かに音声でないと伝えられない感情があるのは分かりますが、私も著者殿と同様、記録を残したいときはやはりメール等が良いと感じますね。
そしてこのコーナーをそんな若いお方が書いているのだと知って驚きです。いやすみません、雑誌の内容からそれ相応の年の方が書いているのだと勝手に思い込んでおりました…(謝)。
マイコンBASICコーナー、読者投稿プログラム
来ました!来ましたよぉー!!私的に最も楽しみ(と言うかこれが目当て)にしているマイコンBASICマガジン読者投稿プログラムコーナー。冒頭で申し上げたように、今回は投稿プログラム掲載が大変充実しておりました。ということで計6本、早速紹介してまいりましょう!!
ALIEN HIT(IchigoJam1.2以降)
このゲームは、画面左端から右端に向かって移動する「■」(自キャラ)をよく見て、真下にエイリアンがいるタイミングで任意のキーを押すと得点になるというルールです。間違って猫を潰すと減点となります。
これがプレイ画面。エイリアンを潰したところが「*」、間違えて猫踏んじゃったところが「_」になってるの分かりますか?
「■」が右端に到達したらゲームエンドです。
撮影時の筆者の得点は12点でした!エイリアン13匹、猫踏んじゃった1匹ということで。猫ごめんなさい🐱
いやこれ面白い!ついつい何回も遊んじゃうんですよね。「■」がかなりの勢いで高速移動するので、エイリアンだけ狙ってヒットさせるのはなかなか至難の業。配置はランダムなので、エイリアンがズラっと並んでいるときが高得点のチャンスです。
ところでこのプログラム、何と9行で構成されております。それでいてリストもキレイにまとまっており(Ichigoにありがちな詰め込み感がない)、使っている命令の種類も極めて限定的。シンプルでかつ効果的と言う、これぞまさに良いコードの代表と言えるような仕上がりだと感じました。
百(IchigoJam1.0以降)
どシンプル!!リストの長さ何と5行!!ちょっと何、今回の「電子工作マガジン」では、短いリストグランプリでも開催してるのですか!?
ゲームを始めるや否や、滝のように数字が落ちてきて…。
ここだ!というタイミングでキーを押す。無念、100overだ…。
本当にクリアできるのかこのゲーム?
ひぃはぁ、何とか根性で100ちょうどで止めたぞ。
タイトルもシンプルならリストもシンプル、ゲーム内容もシンプルという3拍子揃ったこのゲーム。こういうのでもいい、いやむしろこういうのがいいんだよ!!というゲームの好例と言えます。あぁ、こういうので良いんなら私も何か作ってみようかな…(独り言)。
コラッツ予想(IchigoJam1.0以降)
これは遊ぶためのものというより、数学世界における未解決問題のひとつである「コラッツ予想」の証明にIchigoJamで挑むためという目的のプログラムです。リストはさらに短くなり3行。やっぱり今回の「電子工作マガジン」は狙ってやってますよねこれ。でもこういうの大歓迎です!!
ということで、やってみましょう。
「119」と入力すると…。
このようにコラッツ予想に従った計算が繰り返されます。最後に「1」が出力されれば、その数に関しては証明できたというわけ。
「38」と入力してみると、いい感じで1画面に納まりました。こういうのだと分かりやすいですよね。38は偶数なので2で割る=19、19は奇数なので3を掛けて1を足す=58、58は偶数なので2で割る=29、29は奇数なので3を掛けて1を足す=88…と、この法則に則って最終的に「1」になるまで繰り返すというわけです。納得できない方は電卓でやってみてください。
ところでこのコラッツ予想、そこまで分かってるのなら何で証明不可能な難問なの?と私は普通に思ってしまいました。先のウィキペディアでも「2の68乗までの初期値には反例がないことが確かめられている」ってことなので、もうそれQ.E.D.(証明終了)でいんじゃね?とか私には思えてしまうのですが…。数学の世界は奥が深いです。
Mr.テトラー(IchigoJam1.4.2以降)
来ましたよ大作!作者のA1さんはこれまでにも「フロガー」(2021秋号)、「おたずねモグラ」(2023秋号)、「ぐらこん!」(2023冬号)といったIchigoJamの限界に挑戦するかのような大作で「電子工作マガジン」の誌面を賑わせてこられたお方(特に「フロガー」はIchigoJamの伝説だと私的に思っています)。よろしければリンク先も見てみてくださいませ。
さて、今回の作品は、あの「Mr.ド○ラー」+「テ○○ス」の合作とも言える作品、いえA1さんのオリジナルゲーム「Mr.テトラー」でございます!!
それではゲームの内容を説明します。
ゲームがスタートすると、この画面のような地中のマップが表示されるのです。画面の左上にいる人体みたいなのがホリヌヌム君。画面左下のどこかで見たようなブロックがテトリミノ。
プレイヤーはこのテトリミノを上下左右に動かしたり回転させたりし、ここだと思った場所でスペースキーを押すと、その場所に穴が開いてホリヌヌム君が先に進めるようになる…というゲームです。
(ホリヌヌム君は一切操作することができません。ここがポイント)
ゲーム画面は強制スクロールで下へ下へと進んでいくので、プレイヤーはテトリミノをうまく操作し、ホリヌヌム君が進むための道を作ってあげる必要があります。しかしこれが一筋縄ではいきません。と言うのも、テトリミノで掘削できるのはまだ掘っていない地面だけで、既に掘ったところやレンガみたいなブロックが1マスでも被るとそこは掘れないのです。
つまり何も考えないで掘っていくと、いずれ手持ちのテトリミノではどこも掘れずに行き詰まる…というわけです。
ほらぁー言ってるそばから!こんな無計画な掘削工事をしてしまったため、あわれホリヌヌム君はこの先どこにも行けず、生き埋めを待つばかりとなってしまいましたとさ。合掌。
私の煩悩の数まであと5つというところであえなくゲームオーバー。A1さんありがとうございます!!面白かったです!!
月の満ち欠け(プチコン3号用)
すみません、これだけ筆者がプチコン持ってないので実機で試せてません。作者のMinoさんはこれまた投稿プログラムコーナーの常連で、特にプチコンとニンテンドー3DSを使った立体視ものに強い印象があります。
誌面に掲載された画面イメージにて。ニンテンドー3DSの立体視機能は普段ゲームで遊ぶ際にはOFFにしちゃっている人が多いと思いますが、このように活用することで教育目的にも使えますね!!
ところでプチコン3号ちょっと気になったので、あらためて調べてみました。
プチコン3号は2023年3月のニンテンドー3DSシリーズおよびWii Uの「ニンテンドーeショップ」での販売終了に伴い、いまは新規では入手できないっぽいですね。立体視環境をプログラミングできる貴重な環境だったのに。とはいえ、PCで作った画像などのデータを(少なくとも私が思い付く方法では)移行する方法がなかったりしたので、私的には使い勝手が良くなく、食指が動きませんでした(だから私はPi STARTERの方が好き。いまでもあれの復活を真剣に願ってます)。
とは言え、この「電子工作マガジン」ではそういったハードの特徴を活かした投稿プログラムが多く紹介されるのも事実。そういう意味では、決して滅んだ技術ではない、と私は思います。
さて次で投稿プログラム紹介ラストです!
スプラ豚(IchigoJam1.2以降)
お、KFさん今回2つめの採用じゃないですか。おめでとうございます!!
KFさんもよく誌面でお名前拝見する常連さんですよね。
このゲームは1~9までのキーを押して自分の陣地を確保する陣取りゲーム。
スタートしたら、とにかく1~9のキーを押しまくるのです。
(●になったところが確保された陣地)
ただし敵も恐ろしい勢いでこちらが確保した陣地をひっくり返しに来ます。
YOU LOSE…。
つか無理だってこんなん!!
私の環境(IchigoJam1.4)ではあまりにもゲームにならな過ぎるので、途中にWAITを追加し、速度を少しユルめにしました。この方法は作者がアドバイスとして書いてくださってます。
やっと勝ったよ!!キーを押しまくっているゲームなので、ゲーム終了時はこんな風になります。
…あのぅKFさん、ひとつ聞いちゃいけないことを伺っていいですか?
これ、スプラ豚ってゲーム内容に何か関係あります??(爆)
というか、「スプラ豚」自体がgoogle検索しても出てこないんですが…。
これ何?「スプラトゥーン」に登場する豚か何か?
(KFさんいろいろいじってスミマセン…)
ということで、今回の投稿プログラム紹介は以上となります。いやー今回は豊作なのに加え、短いリストのが多かったのが私的には良かったです。こういうの見ると、私如きでも何か作って送っていいんじゃないかという思いにとらわれます。本当にやるかどうかは迷いがありますが、1回くらいやってもバチは当たらないんじゃないかという気持ちになりかけていたりする自分がいます。うぅ、怖い怖い…。
一応私だってプログラミングしたことあるんですよ。
あまりにもクソコードかつ長過ぎてどこにも送れませんが…。
あの頃の自分がまだ自分に残っていれば…!!
あと、Pi STARTER本当に復活してほしい!!(←二度目)
それでは最後に、本誌読者にもおられるでありましょう「マイコンBASICマガジン」(ベーマガ)ファン向けのお知らせです!!
ベーマガイベント「ALL ABOUT マイコンBASICマガジンⅢ」のお知らせ
本誌の「読者会だより」でさらっと書かれてるベーマガイベントの件、ここであらためてお知らせしておきます。
イベントタイトルは「ALL ABOUT マイコンBASICマガジンⅢ」。これまでも行なわれてきたベーマガ読者向けイベントの第3弾となります。
イベントの概要やキービジュアルはリンク先を見てほしいのですが、今回は「大橋編集長 電波新聞社勇退記念SP」というサブタイトルを掲げています。
大橋さんは当時「マイコンBASICマガジン」(通称「ベーマガ」)編集長として活躍されました。マイコン関連やプログラミング情報のみならず、コンピュータゲームやエンタメ関連のトピックスを積極的に取り扱う方針を掲げたことでパソコン雑誌としての価値を大いに高め、ベーマガの販売実績を最盛期28万部まで押し上げた伝説の編集長です。
ベーマガ休刊後も電波新聞社にてその辣腕をふるい続けた大橋さん。この「電子工作マガジン」に関わっておられた時期もあろうかと思います。
今回のイベント「ALL ABOUT マイコンBASICマガジンⅢ」は、そんな大橋編集長の電波新聞社勇退にあたり、かつての読者や関わったすべての人たちが心にお礼の気持ちを秘めて集まる、少し遅めの卒業式なのです。
ところでこのイベント、何せ「ベーマガ」の名を冠しているイベントですから、チケットなんてとっくに売り切れているだろうと思っていたのですが、本日(2024年4月27日)現在、何とまだ残席あるとのこと!!
いま確認した限り、席が残っているのは1階A席(8001円)ならびに2階B席(5000円)の2種類。全国に軽く6ケタはいるであろうベーマガ読者向けのこのイベント。当然この残席も吹いて飛ぶように売り切れることでしょう。いまこのページ見つけたそこの貴方、参加するつもりならすぐにチケットを押さえた方が良いです。今すぐに!!
はい、ということでこのお知らせをもって今回の紹介記事を締めたいと思います。例によって思いもがけず長文になり過ぎてしまいました。文面にも書きましたが、私もたまには何かしらモノ作りに勤しんでみたいと思います。それでは(多分)また次回!!
(了)