アニソン境目問題~YuReeNaさん音楽熱想より~見えないけれど存在する壁について
「J-POPとアニソンの違いはあると思いますか?」
今回はこの問いかけをもとに、音楽の話を広げていこうと思います。
「J-POPとアニソンの違いはあると思いますか?」
このnoteでもたびたび取り上げている株式会社ハートカンパニー提供のvoicy放送「音楽熱想」、本番組の主要な語り手であるシンガーソングライターのYuReeNaさんに寄せられた質問のひとつがこちらです。
この問いに対して彼女は「YuReeNaの考えがすべてではないと思ってほしいことと、あと今日の私が感じていること」と前置きをしたうえで、次のように回答されました。
まずはお山の小人さん(この方はnoteライターでもあるんですが、見てくださってるかな?)、このような質問をしてくださったこと、誠にありがとうございました。そして真摯に答えてくださったYuReeNaさんに心から感謝を申し上げます。そのお礼の気持ちに、アルバムが少しでも売れるようこちらで紹介させていただきます。じゃんっ!!
私の考え「昔はあったけど今は(そんなに)ない。でも、その違いが壁となって立ちはだかっている」
私の考えはこの見出しにデカデカと書いた通り。ちょっと回りくどいので、順を追って解説していきます。
アニソンの変遷をざっくりと
アニメの黎明期(1963年以降の鉄腕アトム~最初は歌なかったらしいけど)からしばらくの間、アニメに付随する歌はいわゆる昨今の「アニソン」とは似てもおらず非である存在であったと思います。その頃の主題歌は作品の主人公であったりストーリーであったりを直接的に想起させることが求められており、文字通り主題に対する歌として成り立っておりました。この当時のことを語るのであれば、確かにアニソンとJ-POPを同一視するのはいささか無理があるでしょう。
しかし、いつからかアニソンは、だんだんそうじゃなくなっていきました。
「いつから変わったか」という線引きをするのは難しいのですが、少なくとも以下の条件を満たすものが現在の潮流につながる新たなアニソンの在り方になっていったと思います。それは、
の2つです。分かりづらいかな?ひとつめは、そのアニメを知らない人に聴かせたら「えっ!あれアニメの曲だったの?」と思ってもらえるような歌ってことです。例えば「鬼滅の刃」の「紅蓮華」にしても「炎」にしても(歌はどちらもLiSA)鬼滅のこと知らない人が聴いたってそれがアニソンかどうかなんて分からないですよね?(と思うのですがどうでしょう?)。
ふたつめについては、これまた抽象的で難しいんだけど…つまり「聴く人がそう意識して聴けばそれと分かる」ってことです。そのアニメのタイトルや登場人物、エビソードなどについてあからさまにその作品と分かってしまうような語り方をせず、その物語や世界観を知っている者が聴いて「あ、分かる」と思う程度のテイストに仕上がっている…難しいかな?でも昨今のアニソンの大半はそのような作られ方をしているように思います。
アニソンいつからそうなった?
この傾向は1980年代くらいからぼちぼち出始めていたような気がします。いや、もっと古くからそうだという声があるかも知れませんが、そのあたりはコメントなどで教えてくださると幸いです。
私的にその息吹を感じるのが、1981年に放映され国民的ヒットとなったアニメ作品「うる星やつら」の主題歌「ラムのラブソング」(歌:松谷祐子)。この歌は「アニメを感じさせない!」という意味で私的に衝撃的だったのを今でも覚えています。惜しむらくはタイトルに「ラム」って書いてあるということでしょうか。
ラムのラブソング/うる星やつら(歌:松谷祐子)
あとは…乏しい知識からムリヤリ引っ張り出すとすれば、1982年に放映された「さすがの猿飛」の主題歌「恋の呪文はスキトキメキトキス」(歌:伊藤さやか)あたりは現代アニソンの条件をやや満たしている気もします。でも「恋の忍術」はちょっとあからさま過ぎかな?
恋の呪文はスキトキメキトキス/さすがの猿飛(歌:伊藤さやか)
忍者つながり?でもうひとつ。1983年放映の「伊賀野カバ丸」。この主題歌である「サーカス・ゲーム」を歌っているのは「ウエディング・ベル」しか持ち歌がないと一部の方に思われているシュガー。このあたりになるとほぼ普通の歌謡曲と変わりなく感じます。これなんで「ウエディング・ベル」に比べてあまり流行らなかったんだろう…?
サーカス・ゲーム/伊賀野カバ丸(歌:シュガー)
うーん、何となくだけどラブコメ的要素が盛り込まれている作品にこの傾向が色濃く表れている気がしますね。
ちょっとここで足踏みするわけにもいかないので、当時のアニソンにおけるひとつの到達点だと私が思っているタイトルを挙げて一区切りとさせていただきます。そのタイトルとは1985年に放送された「タッチ」の主題歌、その名も「タッチ」(歌:岩崎良美)です。
タッチ/タッチ(歌:岩崎良美)
これは作品にも恵まれたと思いますが、岩崎良美さんの人気もあって当時の歌番組でも結構流れていた印象があります。そのスピード感あふれる旋律と「そっと悲しみにこんにちは」などに代表される儚げなフレーズ、そして何より、あれだけ「タッチ」と歌の中で連呼しているのにも関わらずアニメを感じさせないその構成力。これはついに来たなと思いましたね。今風に言うならば、アニソンがアニソンを超えた瞬間だと…そんな興奮に包まれたのを今でもはっきりと覚えています。
アイドル声優やアニソン歌手の台頭
まぁこのあたりの歴史については百家争鳴、語れば語っただけいろんなタイトルが出てくることでしょう。ともあれここで言いたいのは、ある時期からアニソンは「そのアニメについて語る歌」という在り方から「通常の歌謡曲に近い聴き方ができる歌」という方向性に向けて大きく舵を切っていったということです。
そしてこの傾向はアニメに出演する声優が作品の主題歌を歌うようになっていった1980年代後半から1990年代にかけてより一段と加速していきました。具体的な名前を挙げると、林原めぐみ、椎名へきる、國府田マリ子といったあたりが旗手的存在となっていたと思います。
Plenty of grit/スレイヤーズRevolution(歌:林原めぐみ)
Everlasting Train-終わりなき旅人-/エデンズ・ボゥイ(歌:椎名へきる)
MOMENT/ママレード・ボーイ(歌:國府田マリ子)
この流れは2000年代以降も継続し、田村ゆかり、堀江由衣、水樹奈々、茅原実里、南條愛乃(fripSide)etc…といったアイドル声優的な存在が年を追う毎に続々登場していくようになりました(例示するアーティストが偏っているのはごめんなさい)。
このころのアニソンを歌うアーティストはアニソンも歌う傍らでご自身のオリジナル楽曲やアルバムのリリースも精力的に行なっており、むしろアニメと関係のない楽曲がよく知られていたりもします。こうしたこともあって、アニソンと一般曲の垣根はますます曖昧なものとなっていったのです。
ETERNAL BLAZE/魔法少女リリカルなのはA's(歌:水樹奈々)
Paradise Lost/喰霊-零-(歌:茅原実里)
only my railgun/とある科学の超電磁砲(歌:fripSide)
以下にYAMAHAの音楽配信サイト「mysound」の声優アーティストに関する情報をリンクしておきますので、興味ある方は見てみてください。しかしここに載っている名前さえ全体から見ればごく一部だったりします。
ここからはもうネズミ算かっていうくらいの勢いで声優系のアーティストが増えていきます。というよりほとんどの声優が何らかの形で音楽活動もやっていたと言えるのではないでしょうか。
各アーティストによるライブも盛んに行なわれるようになり、2005年以降はドワンゴ・文化放送・文化放送開発センター・日本BS放送が主催するアニソンのライブイベント「アニメロサマーライブ」(通称アニサマ)が行なわれるようになりました。毎年万単位の参加者が集うこのイベントは、こうしたアニソン系歌手の存在感を広く示したものと言えます。
2010年以降になると、今度は声優ではないもののアニソンを主戦場とする歌手がその存在感を大きく打ち出していくようになりました。以前からこうしたアーティストはいたのですが(JAM Projectなどはそうですよね)、そうした存在が世間一般に知られるようになったのはLiSAや藍井エイル、Aimer、TRUEといった方々が登壇するようになってからだと思います。
ADAMAS/ソードアート・オンライン アリシゼーション(歌:LiSA)
翼/アルスラーン戦記 風塵乱舞(歌:藍井エイル)
花の唄/Fate/stay night(歌:Aimer)
WILL/劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン(歌:TRUE)
声優ではない彼女らが敢えてアニソンの世界に足を踏み入れた理由は様々でしょうが、ともあれこうした新世代アニソンシンガーもまた先人たちが磨き上げてきたアニソンの在り方を継承しつつ、音楽としてのクオリティーをより高めんとされているのをまさにいま現在進行形で感じています。
…はい。ということで、ちょっと冗長に過ぎたかもしれませんが、アニソンが現在の姿になるまでの歴史を簡単に振り返ってみました。ここに例示したアーティストは偏ってると自分でも思っていますが、ネームバリューと筆者の思い入れに根差しています。男性の例示がほぼないのは当方に語れるだけの知識がないためであり、そこはお詫び申し上げる次第です(名前だけなら列挙できるのですが、誰をどの順で出すみたいな優先順位を私ではどうにも決めきれないので…)。
アニソン境目問題について
さて、前振り(!)がある程度終わったところで、ここからいよいよ核心に迫ったお話しをさせていただきます。
「J-POPとアニソンの違いはあると思いますか?」
これに対する私の回答は冒頭に述べた通り。
「昔はあったけど今は(そんなに)ない。
でも、その違いが壁となって立ちはだかっている」。
このことを説明するためにだいぶ行数を割いてきました。いまでも昔ながらのアニソンはゼロではないでしょう。でも、現時点でそれが多数派ではないことは分かっていただけるのではないかと思います。
そう、アニソンはJ-POPに近づいてきました。現在のアイドル声優やアニソン歌手が歌うアニソンをそうと知らずに聴いて、J-POPと区別が付く楽曲はどのくらいあるでしょうか?作品にもよるでしょうが、6割…いや、それ以上の割合で「否」という結果が出ると思います。それくらい昨今のアニソンは一般曲に近くなりました。それは時代の流れがそうさせたのかもしれませんし、アニメ音楽業界のプロデューサーや歌い手たちが自分たちの求めた世界を突き詰め、築き上げた結果なのかもしれません。
それが良いことか否かについては賛否両論あることでしょう。
ここではその是非についての議論はいたしません。
ただ、こうは言わせていただきます。
J-POPとアニソンが同じようなものだったら、それは「同じ」として扱うべきじゃないの?
と。声を大にして、言わせていただきます。
ここでYuReeNaさんの仰った「J-POPとアニソンに違いはない」って話に戻ってくるんですが、いま現在(2022年12月)アニソンを歌っているわけではないシンガーからしてもそのように感じているわけですよ。
ましてや貴方、そう、いまこれを読んでる貴方に聞きたいんですが、
貴方が最近聞いたことあるやつなんでもいいですよ。鬼滅とかジブリとか、最近流行りの新海誠作品でもいいです。これらの歌聴いて、それがアニソンかどうかなんて気にしてますか?
前前前世/君の名は(歌:RADWIMPS)
どうですか?気にします?でもそれは貴方が「この歌はあのアニメの歌」って知ってるからじゃないの?そうと知らずに聴いてもやっぱりあれはアニソンだって分かる?ふうん貴方すごいんだね?ひょっとして超能力者かな?
少し皮肉めいた口調になっているのは、私が感情的になってるからです。
そんなの気にしなくていいじゃないかって貴方は言うかもしれません。
じゃあ貴方、こういう現実を見てどう思いますか?
「これが何か問題なの?」と言ってしまえる貴方は幸せです…。
この写真に写っているLiSAさんとか、ちょっと遠くにだけど水樹奈々さんの棚もありますね…。このお二方は紅白にも出たことがあるほど人気も実力も備えたアーティストですけれども、たまたまアニソン歌手であるというだけで、声優/アニソンというコーナーにしか置かれないのです。
ここでこれまでに述べたことを思い出してほしいのです。LiSAさんや水樹奈々さんに限らず、このコーナーに置かれているほとんどのアーティストはアニソンだけ歌っているのではありません。アニメと関係ないタイトルにも良い楽曲がたくさんあります。それらに関して言えばむしろアニソンですらないんですが、ここに置かれてしまった瞬間にアニメ関連というレッテルが貼られ、そのマーケットで勝負することを義務付けられてしまうのです。
冒頭で書いた「立ちはだかっている壁」っていうのはこのことです。
何の商品だってそうですが、どの売り場に置かれるかによってその注目度や売れ行きが左右されます。アニメのコーナーに置かれたら、普通はアニメが好きな人しか見に来ないのは簡単に想像が付きますよね?
このような区別がアーティストに対してどれほどの機会損失を招いているか、皆様は想像したことがあるでしょうか。
…実のところ、私も想像することしかできてませんでした。
よろしい、ならば数字を出そう
以下の図は進学情報サイト「日本の学校」によるアンケートより引用させていただきました。画像ごと貼らせていただいていますが、著作権法における引用の範囲内で行なっております。
ネットで調べられる範囲で、音楽ジャンルごとの人気ランキングが具体的な数字で見られるデータは私が調べた限りこれくらいでした(ランキングだけなら他にもあったのですが)。調査範囲が高校生と言う極めて限られた範囲の数字ではありますが、そのあたりはどうかご容赦ください。こういうの、ちゃんと書籍とかにあたれば出てきそうではありますが…。
ともあれ、数字見てみましょ。
■男子
■女子
この数字は「好きな音楽のジャンル」に当てはまるものを選択してもらった(複数選択可)ということです。アニメ/ゲームはこれでもランキング上位におり健闘していると思いますが、それでも男子、女子ともにおよそ3割前後くらいの支持率に留まっていることが分かります。対するJ-POPは7割overと幅広い層に支持されております。
その差分を見るために引き算してみましょう。
こうなりました。おおむねこの4割強の支持率分が、言うなればJ-POPとアニソンが売り場として分かたれていることにより発生している機会損失というわけです。
もちろん現実の販売現場はこんなに単純ではなく、いまのアニソンがJ-POPの棚にスライドしてきたからといって突然売り上げが4割増えるというわけではありません。それが実現したところで今度は他のあらゆるJ-POPと競合になるわけですから、そこは理解しておかないと。
ただ、これが実現したらアーティストの勢力図がある程度変わることは間違いないでしょう。
そもそもアニソンシンガーはアニメのジャンルに属させられてしまっているがゆえに、一般のJ-POPリスナーになかなかその存在を知られにくいという知名度面でのハンディキャップを負っています。
これが一斉にJ-POP界に解き放たれたらどうなるか。当然のごとくアニメ側から来た新興勢力に既存勢力が食われまくるでしょう。既存J-POPの側にも素晴らしいアーティストはたくさんいるでしょうが、アニソンシンガーの側にも目を見張るような歌唱力をもったシンガーが数多存在します。これまで分かたれていた2つの層の融合は、音楽の市場を、よりよく聴かれる人気の楽曲を、街に流れる音楽の傾向すらも変えてしまうかもしれません。
…あぁ、だから混ぜたくないわけか?
そっかそっか。
余談① ちょっと!?サンホラってアニソンなの?
この記事を書くにあたり、実際の売り場を見て回ったりしたのだけれど。
こういうの、イラっとくるんだよね。
確かにSound Horizonの音楽には声優も参加しているけれど、少なくとも私の知り限り、Sound Horizon名義で特定のアニメに関する楽曲に関わったことはないはずなんだよね…(Linked Horizonはまた別です)。
それを「声優・アニソンアーティスト」ってコーナーに入れちゃう?
むしろ彼らの音楽はオペラとかミュージカルに近いところにいると思うんだけれど…。少なくともアニソンでないことだけは確かです。
あと最近びっくりしたのがこれ。
余談② ネット系とか歌い手って何よ?
ネット系って何なわけ!?
見てみるとまふまふとか米津玄師っていう大層なアーティストがここに入れられてるよ?
あれだけ売れて名も知られてる存在をなんでJ-POPからわざわざ離れたところにコーナー作ってまで閉じ込めるワケ?
どちらも紅白に出場した歌手なんですけど?
おじさんにも分かるように教えてくれないかなぁ?
そしてこれ。私の推しだけにめちゃめちゃ腹立たしく思ってます。
REOL。私的には茅原実里さんの次くらいに愛聴しているアーティストです。
確かに彼女はニコニコ動画やYouTubeへの自主制作MV投稿が出自であり、そういう意味では最初からレコード会社や芸能事務所に所属したアーティストではありませんでした。
だから何?
言うに事欠いて「歌い手」って何なわけ?
お前らさ、彼女の動画がYouTubeでどれだけ再生されてるか知ってるの?
この「第六感」は2022年12月3日現在で52,565,316回視聴だそうです。
さらに彼女はいまやネットだけではなくライブ活動やテレビへの番組出演も数多く行なっており、そういう意味では一般のJ-POPアーティストとなんら区別される必要などないはずです。
こういうの、一事が万事なんですよ。
アニソンに限らずね。
これを誰に対してぶつけていいのか分からないからここで言うんだけど。
お前らさ、
そうまでして新興勢力を排除したいのかよ
言ってみればそういうことでしょ?
アニソンも含めたこれらの新しい潮流だったり流通に乗って栄えた音楽は、いまやパッと聴いてJ-POPと明確な違いなんてありません。そりゃテイストとかメッセージ性とかは既存のJ-POPにないものを持っているかも知れませんが、YuReeNaさんが仰ったように根本的な部分での差異はないんです。
じゃあなんでJ-POPとあえて隔てて取り扱うのか。
なぜ最も注目度が高いと分かっているジャンルの中に入れないのか。
これに対して誰が聞いても納得できるような解がない以上、私には既存勢力側からの悪意か、さもかくば陰謀しか感じ取ることができません。
これだけ語ってきたことの結論がこんなんで、ここまで読んできた皆様には本当に本っ当に申し訳ない次第なのですが。
私はこの問題に対してずっと怒ってます
アニメそんなに知らない方でも名前くらいは知ってるであろう「鬼滅の刃」風に言うならば、
…ってなところです。
胡蝶しのぶじゃないけれど、毒でも吐きたくなるってなもんです。
だいたいさ、昭和から平成を経て令和になってるのに、アニソンがいつまで昔のままだと思ってるの?
映像消費の多勢がテレビからネットに移り変わったと言われて、もうどんだけ経ったと思ってるの?
これはもうアレだね。よくビジネスの世界で言われる、
市場(商品)が変わったのに売り方が変わってない
っていうのの典型的な例だよね。
…はぁ、もうこれ以上冗長にしてもしょうがない。感情に任せて文章書いていたら、いつの間にかこんなになってしまいました。
どうせこんな長文誰も読んでないだろうなと思いつつ、最後の締めを書いて終わろうと思います。
結論:少なくともアニソンに関しては、ドラマ主題歌と同じ扱いで良いのでは
そのあたりが落としどころではないでしょうかね?現在ほとんどのドラマ主題歌は少なくともJ-POPという扱いを受けていると思われます。アニソンもそうしたら?だってみんなお気に入りの俳優や芸能人が出てるドラマを見たその流れで新海誠作品とかジブリだって見るんでしょ?だったらもうアニメは一般向けってことにして、J-POP売り場でいいじゃないですか。そのうえでドラマ主題歌みたくPOPなどで「この歌は○○という作品の主題歌です」と書いておけばいいんじゃないでしょうか。
これが実現すれば、少なくともアニメというコーナーはいらなくなるだろうと思います(ゲームについてはサントラとかの扱いになると思うので、また別に論じる必要があると思いますが…)。声優がアニメと関係なくリリースしているアルバムも、当たり前ですがJ-POP扱いです。本稿で触れたネット系だの歌い手だのという謎の区分も、もちろん全部J-POPです。
それがダメっていう理由が私には分かりません。
面倒くさいからやりたくないだけか、でなければそれをされると困る誰かがいるからかっていう陰謀論めいた考えにしかならないんですが。
…と、私なりの解決策を提示してみたつもりですがいかがでしょうか?これ以外にも良い方法があるようでしたらコメント欄などでご教示いただければ幸いです。要はアニソンと呼ばれている楽曲やそれを歌っているアーティストが一般層に対してJ-POPと同程度の遭遇機会を確保できるのであれば良いと考えます。現状はあまりにもアニソン側に不利過ぎるので、それを何とか是正させることができれば方法は何でも構いません。
繰り返しになりますが、アニソンは昔に比べてその在り方がずいぶんと変わりました。
変わったのだから、それに対応した売り方をしましょうよ。
売り手側に対して言いたいことは、ただそれだけです。
ファンの側からできること
まぁこんなことをnoteでくどくど書いても現状なかなか変わらないです。
そんなことは分かってますが、やっぱりそれでも声をあげて行かないと。
向こう(J-POP)からはこっちのことがなかなか見えないんだから。
さて、そんなやるせない気持ちを抱きながらも、私自身はファンとしてできることがあると信じているし、微力ながらやらせていただいてます。
そのひとつが、このnoteです。
私自身は茅原実里さんというアーティストのファンなので、自身のnoteでたまに(←ここ重要)茅原実里さん関連の情報を発信しています。
こんなのとかね。
こういう紹介記事とかを、皆様ご自身の推しアーティストに対して行なっていったらいいと思いますよ。
セールスが信用できない以上、草の根から広めていくしかないですし。
まぁただ、ここは注意が必要なところでね。情報発信がこういうのばっかりになってアニメ関連の人しか来なくなってもそれはちょっとって思います。同好の士に広めるのもいいんですが、何よりいまJ-POPを聴いているような一般層に伝えなければマーケットが広がらないので。
なので私のnoteは、いろんな話題を取り上げつつ、たま~に(と思っているけどどうかな?)茅原実里さんがちょっと顔出す、くらいな感じで書かせていただいているつもりです。
実際、スキを押してくださっている方のプロフィールを見る限り、どちらかというとウチのnoteは一般層が多く、アニメ関連にそこまで強い方はあまりおられない印象を持っています。
なにはともあれ、読者層を広げていくことはとっても大事。記事内容は適当に分散させて、たまに推しのことも書くくらいのサイクルがちょうどかな。そんな勢いで粘り強く続けていくことが、ご当人の知名度向上につながればと思っています(私のnoteはそれだけが目的ではないですれども)。
そういうわずかな発信を多くの方が各々の推しに対して行なえば、ひいてはアニソン全体の知名度向上にもつながるんじゃないかなぁ~なんて。
ちょっと偉そうに読み取れてしまったならばすみません(汗)。まぁ所詮は自己満足の世界なんで、そこまであからさまに効果を期待できるものでもないのですが、あきらめたらそこで試合終了なんで。我々は我々にできることをゆるゆるとやっていくといたしましょう。
アニソン境目問題についてちょっと熱く語ってしまいました。皆様もご自身の分野に置き換えて考えてみてはいかがでしょうか。あなたの好きなもので知名度が世間的にイマイチなものがあったら、それは何故かを突き詰めて考えてみると、思わぬ発見があるかも知れないですよ?
(了)
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主にアニメ・ゲーム関係の音楽制作、コンサート制作などを行なっている株式会社ハートカンパニーの提供で放送されているvoicy番組「音楽熱想」について紹介しています。毎日放送されており、音楽業界の裏話や現場での制作秘話などについて熱く語られている番組です。
なんとその「音楽熱想」に、私ことchitoseArk(ちとせあーく)が出演してしまいました。茅原実里さんの音楽活動休止前にリリースされたラストアルバム「Re:Contact」の販促企画として行なわれた「ファン熱想」にてゲストとしてお話しさせていただいたときのものです。まさに今回書いたnote記事のようなことについて、私自身の肉声にて語っています。
YuReeNaさんは株式会社ハートカンパニー所属のシンガーソングライター。彼女が「音楽熱想」にて行なった質問コーナーとそれに対する回答が、私がこの記事を書くきっかけとなりました。彼女もまたアニメ関連の楽曲を歌いたいようなことを以前の放送で仰っていたんですよね。それが実現するころには、本稿で書いたような問題が解決されているでしょうか…?
本note記事に対する感想などいろいろいただいたので後日談を書きました。とはいえ今回ほど青年の主張的な勢いではなく、お気軽に振り返ってもらえるよう、ゆるゆるな感じでお送りしています。