note俳句&短歌「白熊杯」に参加、そしてあるゲームに登場した無敵のシロクマ伝説
どうも、ロシア停戦調停委員会の者です。
シロクマに愛を捧ぐコーナーはこちらでよろしかったでしょうか?
毎度すみませんねぇ。イミフな前振りで始めるのがここの芸風なもんで。
白熊杯について
はい、ということでただいまnote有志による俳句と短歌の祭りが開かれております。今回は「白熊杯」なのですって。ということで興味ある方はご参加検討してみては。いまいち自信のない方は私の駄句ならびに駄歌を見て自信を付けてくださいませ。参加は25日の20時までだそうです。
ではさっそく恥さらし参りますかね。
俳句
短歌
以上、読んで伝わらなければ意味ないので、今回も意味や解釈についての説明はしないこととします。
「ソーサリアン」に登場した無敵のシロクマ
「ソーサリアン」というゲームがあります。1987年に日本ファルコムより発売された主にパソコン向けのRPG(ロールプレイングゲーム)で、当時はPC-8801シリーズ、PC-9801シリーズ、FM-77AV、X1turbo以降などに発売されました。後にMSX2版やWindows版が登場、さらに他メーカーよりメガドライブ版(セガ)、PCエンジン版(ビクター音楽産業)、ドリームキャスト版(ビクターインタラクティブソフトウェア)と幅広いプラットフォームにて展開されています。
ゲームの特徴をひとことで言うと「システムとシナリオが別々に構築されている」ということ。従来のRPGは「ひとつのゲーム=ひとつのお話」というスタイルが一般的だったのに対し、本作はシステムとシナリオがOSとアプリのような関係となっており、システムで作成した冒険者パーティーが多岐に渡るシナリオで冒険を繰り広げることが可能となっています。このため、当のメーカーである日本ファルコム以外の会社から追加シナリオが発売されるといった展開が行なわれました。
これ以外にも「120種類に及ぶ魔法!」とか「7つの星を掛け合わせて魔法を作る奥の深さ!」とか「冒険者には普段の職業がある!」とか「寿命と世代交代いう概念!」とか「不老不死(!)」とか語るネタに事欠かない作品ではあるのですが、本記事はこのゲームについて語ることが趣旨ではないため今回はこのくらいにしておきます。より知りたい方は下記書物などを探してご覧ください(これ復刻しないかなぁ…?)。
前置きが長くなりました。その「ソーサリアン」初期セットのシナリオディスクに「氷の洞窟」という話があるのですが、そこにこのような敵キャラがいるのです。
奴の名はホワイト・ベアー。「洞窟が寒くなったのでやってきた北の猛獣」という説明が添えられています。
その唯一にして最大の特徴は「絶対に倒すことができない」ということ。
「ソーサリアン」の中では特に強いというわけでもないのですが、これがいかなる武器で叩いても、またどんな魔法を浴びせようとも、絶対に倒すことができないのです。
そう、この世界で最強と言われる魔法「NOILA-TEM」ですらも…!!
このホワイト・ベアーの無敵性能については後に他メーカーより発売された追加シナリオ「セレクテッドソーサリアン」(アモルファス制作、ブラザー工業発売)のシリース5作目における「それゆけ!ドトーのトライアスロン」というシナリオの中でも示されております。このシナリオでは途中に「ソーサリアンクイズ」なる場面があるのですが、その中でこのような問題が出題されるのです。
ここで「N」(いいえ)を選ぶと失格となってしまいます。つまりこれは、メーカーも認めた公式の「無敵キャラ」なのですよ!!
(注記:セレクテッドソーサリアンは開発・発売こそ他メーカーですが、本作のシナリオ選定にあたり日本ファルコムが審査を行なっているので、そういう意味ではファルコムが自らその設定を認めたも同じです)
それにしても、ドラゴンや魔王ですら討伐してしまうソーサリアンの力をもってしても倒すことのできないモンスターがなぜ生まれてしまったのか。
まぁフタを開けてみれば「あいつだけダメージの減算処理忘れてたわ」とか「あ、魔法攻撃の当たり判定付け忘れたわ」といった他愛もない理由なのでしょうけれども、おそらくその真実が明らかになることはありますまい。ゲーム史における最強無敵のシロクマ。それが「ソーサリアン」に登場するホワイト・ベアーなのであります。嗚呼、偉大なるかなシロクマ様!!
無敵のシロクマ、遂に討伐される
しかしそんなホワイト・ベアーの無敵伝説が崩れ去る日が来ようとは、いったい誰が予想し得たでありましょうか。
原作発売の1987年より時を経ること10余年。2000年に発売されたWindows版「ソーサリアンオリジナル」はグラフィックが一新され、見た目の上では次世代の「ソーサリアン」と呼ぶに相応しい作品でありました。
世代を越えて蘇ってきた宿敵、ホワイト・ベアー。
剣と魔法が乱舞する、その凄まじい攻防戦の末に…。
ソーサリアンが最強魔法NOILA-TEM(Windows版)を放つと、
あはれ、露と消えるホワイト・ベアー…。
こうして戦いには勝利したものの、なんだかやるせない思いが心の奥底より沸き上がってくる。
何故…!?
お前!!
何でだよ!!
何で、そんなあっさり逝っちまうんだよ!!
ホワイト・ベアー…お前はゲーム界最強の生物なんだろ!?
ドラゴンよりも、大魔王よりも…世界中のどんな魔物よりも強くて…絶対に負けない、ゲーム史上最強のザコキャラじゃなかったのかよ!!
お前は強いんだ、絶対に負けちゃいけないんだよ!!
お願いだ、お前…。
嘘だと…
嘘だと言ってくれよォォォォォォッ!!!
勇者は叫んだ。
熱く、熱く。
氷の洞窟をも溶かさんとばかりに。
だが、無敗を誇ったホワイト・ベアーの姿は、もうそこにはない。
ゲーム史上最強のシロクマを倒したのは、勇者でもなければ呪文でもない。
それは「時代の流れ」という、何者も抗うことができないこの世で最も恐ろしい魔法なのであった。
シロクマ最強伝説 ~完~
…あれから数十年の刻が過ぎた。
あの頃は冒険家としてならした俺も、いまじゃしがないサラリーマン。
かつての栄冠を懐かしむ暇もなく、仕事に勤しむ毎日だ。
そんな俺のところに、ふと、ある誘いが舞い込んできた。
誘いの文句には、こう書いてあった。
…白熊が、なんだって?
俺は独りごちた。そしてふと思い出す。
そう言えばあのシロクマが住んでいた洞窟は、いまどうなったのだろう?
こういうことは一度気になりだすと脳の中にどっかと座り込み、なかなか離れてくれなくなるものだ。
居ても立ってもいられなくなった俺は、かつての仲間を誘い、装備を整え、あの洞窟に向かって行った。
…居た。
居やがったよ。
この野郎、相変わらず動物園のパンダみてえにのそのそと歩いてやがる。
てめぇ!今日という今日は容赦しねぇからな!!
文字通り童心に返った俺は、夢中になって剣を振るい、魔法をブチ飛ばす。あの日のように一歩も引かず向かってくるシロクマ。
喰らえ!!
喰らいやがれ!!
この野郎!!
覚悟しな!!
今日の晩飯はシロクマのステーキだ!!
うわははははは、
うわははははは…。
あぁそうさ。
シロクマは滅びぬ!
(扉を開ければ)何度でも蘇るさ!
シロクマの力こそ人類の夢だからだ!
過ぎし日のシロクマを思えば、あの言葉がすぐそこに。
(了)
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