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#トラウマ

PTSDなどトラウマ治療のさまざま

トラウマとは、ネガティブで圧倒的な出来事を体験することによって、その後にも継続して引き起こされるネガティブな反応のことです。トラウマ的な体験のことをトラウマ体験と呼んだり、その体験に関する記憶自体のことをトラウマ記憶と呼びます。 そのトラウマにも正式な診断名(診断とは医師しかできないものです)があり、PTSDや複雑性PTSD(C-PTSD)がありますが、ここでは特にPTSDについて短くですが紹介しています。 PTSD(心的外傷後ストレス障害:Post-Traumatic S

共感的態度はトラウマ治療において効果があるのか?(トラウマにおける「逆転」の取り扱い②)

※金額は投げ銭の設定です。全文無料で読めます。 ちょっと前に「トラウマにおける「逆転」の扱い:心理的逆転の概念を手がかりに」という記事を投稿したが、後半部に関してはちょっと好き勝手書きすぎかな?と思っていたので公開せずにして、数人の人に読んでもらっただけにしていた。ただまあこのまま寝かしていても忘れてしまうので、僕にとっては忘備録も兼ねているこのNoteにアップしておこうと思う。 ただし、今読み返しても自分の思考の流れをそのまま書いている感じで、結構尖った内容である。他者

¥300

カール・ロジャーズについて:「中核三条件」とその限界

カール・ロジャーズは心理療法の発展において、重要な貢献をした人物の一人であることは、疑う余地がないであろう。彼の創始した来談者中心療法は、のちに人間性中心療法としてその分野を確立し、現在もカウンセリングの基本的な態度として広く受け入れられている。 しかしながら、あまりにも基本的なものとされるがあまり、ロジャーズの原典を読むことなく教科書的な知識で素通りされてしまっていることも珍しくない。またロジャーズがその治療において前提とした人間観はかなり特徴的であるにもかかわらず、その

サバイバーミッションは絶対悪か?

サバイバーミッションとは、トラウマから生き延びた人が、トラウマを抱えた他の人を助けることを自分の使命とし、それに囚われることと言われ、多くのトラウマ・サバイバーがサバイバーミッションに陥ることは指摘されている。 私はかつてサバイバーミッションに囚われていた時期がある。しかし、サバイバーミッションという言葉に出合い、自分も当事者としてサバイバーミッションに陥っている自覚ができてから、サバイバーミッションに囚われて自分を苦しめることを止めた。この言葉や解説した書籍に出合えて本当