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雑誌探訪「ムー 2024年6月号」⑤

ムー 2024年6月号(No.523 第46巻第6号)ワン・パブリッシング


あなたの知らない「源氏物語」

日本でも最も有名なミステリーマガジン「ムー」で、源氏物語(げんじものがたり)の特集が組まれていました。

題して、「あなたの知らない『源氏物語』 雅な平安絵巻に隠された恐るべき呪術」。執筆はフリーライターの古川順弘(ふるかわ のぶひろ)さんです。

とても明瞭でわかりやすく、古典文学が共通してもっているミステリーとしての楽しみが伝わる記事だと感じました。

数回にわたって、その内容を紹介していきます。


第五の謎『源氏物語』はじつは仏教文学なのか

源氏物語に仏教の影が色濃いことはよく言われていることです。

この記事の中でも言われているように、登場人物の中で出家する人は数知れずいます。出家遁世するというのは、平安時代の文化や政治を語る上で欠かせない要素です。


ただ、この記事のおもしろいところは、そのほかにも仏教的な要素を捉えているところです。

例えば、光源氏がその行く末を占われたことを、釈尊と照らし合わせています。また、その光源氏の出家へとその占いを結び付けています。

また、源氏物語の作者である紫式部自身の出家についても触れています。

このように、単に当時の文化としての仏教だけではなく、物語の外側に仏教の影響をみるのも、おもしろいですね。


「ムー」は電子版はkindle unlimitedでも読むことができます。


執筆者の古川さんは、「紫式部と源氏物語の謎55」という本も書いています。


執筆者:古原大樹/1984年山形県生まれ。山形大学教育学部、東京福祉大学心理学部を卒業。高校で国語教師を13年間務めた後、不登校専門塾や通信制高校、日本語学校、少年院などで働く。2024年に株式会社智秀館を設立。智秀館塾塾長。吉村ジョナサンの名前で作家・マルチアーティストとして文筆や表現活動を行う。古典を学ぶPodcast「吉村ジョナサンの高校古典講義」を公開中。学習書に『50分で読める高校古典文法』『10分で読める高校古典文法』『指導者のための小論文の教え方』がある。

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