呪いから抜け出すタイミング!
3月の記事から、5ヶ月振りに
ようやくnoteに戻ってくることができました(^^)
季節も社会のムードも、春とはガラリと変化して、この夏の旅行者数はコロナ前の水準と同じくらいだそうで、多くの人の生活の自由度が爆上がりしているようです。
体に触る仕事をしている中で、体の使い方や、心や思考の使い方にも、大きな変化を感じています。
私達が、数年前に自粛生活に入った時には、それが誰にとっても未知のことだったから「変化」と捉えましたが、
この夏に起きている変化は、数年間続いた多くの規制がなくなり、以前していた様々なことを再び始めていく…という変化。
そんな今回の変化を「変化」と捉えている人は極めて少なく、ただコロナ前の生活に戻る感覚でいる人が多い…と、日々感じています。
数年前そこにあったものは、もうそこにはないし、数年前そこにいた自分も周囲もその頃と同じ…ではないのに、なぜか、変化と捉えずに、「元の生活に戻る」と捉えてしまう…
この「戻る」という感覚が、体、心、思考にとって、ひとつの呪い…のように思えてなりません。
人は、良い記憶の場所に戻りたいと思うものだし、そのためなら、ある程度の無理をしてでも、そこに戻ろうとする、そして、戻れた!と思ったら、今度はそこにとどまりたいと無理をしててもやりくりする。戻れる日まで、期待を膨らまし続け、そこに依存や執着をする、
逆に、いやな記憶の場所には戻りたくないと思って、記憶をさらに悪いものとして上書きし続けるし、無理をしてでも、そこを避けたり、自分を守ろうとしていく。
これらすべての無理や緊張は、「戻る」という観点がなければ、体に生じないものです。
コロナ禍の初期、私は、とてもとても不思議で感動的な体験をしていました。
それは、これまで何年も通ってくださっていた
多くの方々の体、それぞれから、赤ちゃんのような柔軟性を感じることができたことです。
それは、一瞬、ほんの少しの人もいれば、こんなに?と驚くくらい純粋に柔らかな体、お肌になる人もいて、程度やタイミングは様々でしたが、コロナ前にどんなに頑張っても辿り着けなかった感度的な状態でした。
コロナ禍で、不必要な情報や人付き合いなどが減り、自分を守ったり、装ったりする必要が減ったことで、体の緊張が減って、赤ちゃんの時の柔軟性を体が思い出してくれたのかもしれない…そう感じていました。
その体験のたびに、どうか、この感覚を体が記憶してくれますように…と祈るような気持ちになっていました。
赤ちゃんの頃は、すべての体験が未知の体験。体も心も思考も情報ゼロから、柔軟性のある状態でスタートします。そこが、心地よい状態だから、死に向かうとともに人は赤ちゃんの状態に戻っていくのかなとも思います。
でも、この「赤ちゃんに戻る」以外のすべての「戻る」は、それぞれが都合よく捉えた記憶の中の願望で、戻り先なんて、実際どこにも存在しないのです。
だから「戻る」という観点自体が、多くの人の、体、心、思考の呪いのようになっていると思うのです。
いま、数年前の生活に戻れる…嬉しい!と思っている人、数年前までの生活に戻りたくないなと思ってる人、どちらの体にも、違和感、緊張感が出やすくなっています。
それは、「戻る」「戻りたくない」という感覚が強ければ強いほど、その頃の体の緊張のクセが呼び起こされるからです。
数年前までの生活?、うーん、戻る…っていうほど細かく覚えてないなぁ…ただ淡々と暮らしていくだけなぁ…という感じのニュートラルな状態の方が、体の緊張の根が浅く、リセットしやすいのです。
セラピストになった初期の頃から、「体が赤ちゃんに戻る」というキーワードが自分の中でとても大切で、それに相反するように、「また、この人はここに戻ってしまうのか…」という体や心や思考の「戻る」という課題について、ずっと考えてきましたが、
コロナ禍で多くの人の体から、赤ちゃんのようなピュアな柔軟性を感じ、健やかな心身の在り方への道筋がようやく見え始めたような気がしています。
私自身も、これまでは「戻る」という観点を何の迷いもなく持ち続けて、自ら緊張や違和感を作り上げていたことにも、たくさん、気づかされました。
よくある歌詞や世にある名言などで耳に入れてきたであろう言葉…、今日の自分は新しい自分…とか、あの日の自分はもういない…とか、Everyday is a brand new day!とか、そういう言葉を掻き消すほど、「戻る」の呪いの方がはるかに強い…多くの人にとって、そうなのでは…と感じています。
そして、その「戻る」という呪いから抜け出すべきタイミングがあるとしたら、今が絶好のチャンス(ある意味ラストチャンス)なのでは?とも感じています。
自由度が爆上がりした今、数年前の記憶や生活に戻る…という観点ではなく、日々、初めまして…の気持ちで進むことができれば、
新しいことに向き合う姿勢で心身が鍛えられ、自分が繰り返してきた体、心、思考の緊張のクセからも抜け出しやすくなるからです。
ここでシェアしてきた
自分の中の5人の自分…
https://note.com/chispa/n/na7ab460d142e
自分の中にいる5つのパターンの自分には、それぞれ緊張のクセがあるのですが、
捉え方をちょっと変えてみれば、それは「戻りグセ」のパターンとも捉えることができます。
自分の中にいる5人の自分の「戻りグセ」成分表はこちら…
その中の成分で、自分の力になる成分だけを味方にして…
これからフラッと「戻る」感覚が降りてきても、「戻る」感覚は無しにして、
同じ場所、同じ人に対しても、初めましての気持ちや、赤ちゃんのときの柔軟性を思い出しながら…
1日、1日、真新しい向き合い方で、生きていけますように…^_^
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