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note版方言リサーチまとめ(1)アホとバカにみる「方言の境界線」

約1カ月前に上記記事にて、主に以下の質問をさせていただきました。
①アホバカの方言
②体調が悪い時の方言
③会話で使うちょっとした方言
④境界線がありそうな言葉

総コメント数は94、
私の返信と複数のコメントをいただいた方を差し引いて合計45名の方にご協力いただきました。
プラス別のブログサイトから長野県の方が参加してくださいました。

あらためまして、ご協力ありがとうございました。

今回はその結果を報告させていただきます。

※尚、皆さんからいただいた回答のままお伝えしていますので、ひらがな、カタカナ、また県や都市名が混在しています。

①アホバカの方言

・北海道「はんかくさい」「タコスケ」「ボケナス」「タクランケ(小樽)」
・新潟「ポン」「ポンツク」「タラズ」
・仙台「バカ」
・福島「バカ」「おんつぁ」
・群馬「バカ」
・埼玉「バカ」「パー」
・茨城「でれ」「ごじゃっぺ」
・長野「バカ」
・東京「バカ」「ぼけ~」「ぼけなす~」「まぬけ~」「ざけなんな~(」がない)」
・江戸弁「べらぼうめ」「とうへんぼく」
・静岡「あんぽんたん」
・神奈川「バカ」
・岐阜「バカ」「タワケ」
・名古屋
「たわけ」「たーけ」「アホ」「バカ」「トロいがね!」
・名古屋(尾張)「たあけ」
・京都「アホ」
・大阪(河内)「アホンダラ(あんだら)」
・兵庫「アホ」「ダボ」
・広島「バカ」(アホは可愛げある、笑える場合)
・鳥取「だらず」「あほう」「とっぱぁ」
・福岡「腐れ目玉(めんたま)」

「アホ」はもはや全国レベル

関西はアホが定番なのですが、最近の子供はバカを使うケースが多く、逆に関東でアホを使う事も増え、だんだん方言が方言でなくなっている感があるようです。

多種多様で特異な言い方

北海道「はんかくさい」「タクランケ(小樽)」、新潟「ポン」「ポンツク」「タラズ」、福島「おんつぁ」、茨城「でれ」「ごじゃっぺ」、鳥取「だらず」「とっぱぁ」などは、もはや日本語として聞こえません(笑)
兵庫の「ダボ」は関西人は知る人が多いので慣れてはいますが、これもまた不思議ですよね?
どうも「どあほ」が短縮されて訛った変化形だと言われています。

名古屋(愛知)は混在

日本列島の中間に位置するためか、愛知県は「アホ」「バカ」「たわけ」が混在しているようです。
関西でもすべて意味は通るので、「たわけ」ももはや全国的なのかも。
私は「Dr.スランプアラレちゃん」に登場した「ニコチャン大王」が名古屋弁だったので、すっかり当たり前になっています(笑)

②体調が悪い時の方言

・北海道「こわい」「はらんべわるい」「はらんべいぐねじゃ」ー腹が立つと意味もある
・新潟「ナンギイ(難儀い)」
・仙台「ぐえわりぃ」
・福島「こわい」「しんどい」
・群馬「だるい」
・埼玉「だるい」「きつい」
・茨城「だえだ、もう」
・長野「具合悪い」
・東京「つらい」「くそ~」「くそみたい~」「くそ調子わるい~」「ヤバい」「具合悪い」
・神奈川「しんどい」
・岐阜「でーらえれえ」
・名古屋「えらい」「だりぃ」
・名古屋(尾張)「えりゃあ」「しんどい」
・京都「しんどい」
・大阪「しんどい」
・兵庫「しんどい」「ずつない」
・広島「たいぎい」「だりぃ」
・鳥取「しんどい」「えらい」「せつない」

「しんどい」は全国に拡大してる?

「しんどい」は関西だけだと思っていましたが、福島・神奈川・名古屋・鳥取と広範囲で使われているのには驚きました。
もはや標準語レベルになったのか?(笑)

「ナンギイ」と「たいぎい」

面白いのは新潟「ナンギイ(難儀い)」と広島「たいぎい」は場所が離れているのによく似ているので、「難儀と大儀」のそれぞれの語源からきているのかもしれません。

③会話で使うちょっとした方言

・北海道「したっけ(それじゃあ)」
・新潟「そーせば!(それでは!)」「だすけ(だから)」)「だんなんが(だから)」「こって(とっても・すごく)」「ソイガー(そうなんだ)」→ソイガーマンというゆるキャラがいる
・福島「さすけねえ」「~くなんしょ」
・仙台「んでね(じゃあね)」
・群馬「やったがね(をつける)」「だんべ」「~なんさ」「~だいね」「~なんかい」「あーねー」「なっから」
・埼玉「~じゃん」
・茨城「わきゃあねぇべ」語尾が「だっちけ」「だしけ」
・長野「ずく」
・東京「~じゃん」「マジで」「あのよう~」「だけどよう~」「だからよう~」「こないだ(この間)」・「しょっぱな(最初)」・「しゃしゃる(出しゃばる)」
・神奈川「だべ?」
・岐阜「やん」に「がー(語尾)」
・名古屋「ほうきゃ」「でら」「でーらい」「じゃん」
・名古屋(尾張)「やろまい・やろみゃあ(やろう)」「しやあ(しなさい)」「ちんちん(熱い)」
・京都「かなん(嫌、無理。困る)」
・大阪「また●●行こな~(行ったことないのに)」「ややこしい(面倒・困った)」
・大阪南部「語尾に~け」
・河内「おはようおかえり」「よろしゅうおあがり」
・和歌山「~しか いい」
・兵庫「バリ(凄く)」「なんしか(とにかく)」
・鳥取
東部「だで」「だでな」「だけな」
中部「だら」「だらーな」
西部「だけん」「しちょーけん」「だぞな?」「だでな」
・広島「じゃね」「じゃね?」「じゃろ」

長野「ずく」

もう12年のお付き合いになる生粋の長野県民からです。
主にweb上のお付き合いですが、実際には2度会っている友人で、当時は全く意味がわかりませんでした。
要するに、根気、やる気、活力、熱心だという意味があるそうで、語源は、「ジク=軸」からだという説があるそうです。

新潟「だんなんが(だから)」

これはパッと聞いた感じではまったくわかりません。かえってややこしい言い方になっているように思えます。
語源を検索してみましたが出てきませんでした。

福島「さすけねえ」

「大丈夫」「大したことない」という意味。
確か浅野次郎原作の「壬生義士伝」で出てきました。
原作はもちろん、映画もドラマも観たので、すぐにわかりました。

東京・埼玉・名古屋「~じゃん」

関西弁で言うと「やろ」になるのかな?
「~じゃん」と言うと少し気取った感じに受け取れます。

大阪「ややこしい」

実はこれ、時と場合によって意味が微妙に変わります。
だから他県の方が聞くと確かに文字通りややこしいかも(笑)
結構、大阪人は多用しているなと、改めて気付きました。

鳥取は3段活用?

東・中・西で同じような接続語??が変化しているのでしょうか?
どの地方でも地域によって言葉は変わりますますが、ここに関してはなんとなく原型をとどめたまま変化しているようです。


④境界線がありそうな方言

地域差がかなり出ることが予想される言葉が集まりました!
各言葉の下の【】内には、大阪を代表して私自身の回答を入れてみました。

①「じゃんけん」
【じゃんけん。いんじゃん。】
②「暖かい」「寒い」
【ぬくい。寒い。】
③「〜だ」を「〜ら」と言う
【やん】
④「つまらない」
【しょーもない】
とげ
ー広島「スイバリ」
【とげ】
⑥「陰気、地味」
辛気臭しんきくさい】
⑦「やってはいけない」ー
香川「いけんぞな」
【あかんで】
⑧「捨てる」
【ほる】
⑨「ものさし(定規)」
ー群馬は線引き
【さし】
⑩「おっちん」ー座る
幼児にしか使わない。大人に言うとギャグになる(笑)
⑪「とても(非常に)」ー
北海道「なまら」
【ごっつう、めっちゃ】
⑫片付ける
【しまう】
⑬絆創膏
【バンドエイド】
⑭自分のことと相手のこと
「こっち」、人のことを「あっち」「あいつ」
自分:【私、うち、僕、俺、わい】
相手:【自分、あんた、おまえ、君】相手を自分というのは紛らわしいですね。
⑮かき混ぜる
【かき混ぜる】
⑯手袋を履く
【する、はめる】
⑰「ちょっとの間」
【言うてる間】
⑱「明日のパン」
ー明日の朝食用のパン
例:【明日のパンをうていくわ】
⑲体育のときの座り方

【三角座り、体育座り】
⑳「うるさい」
【うざっ、やかまし】
㉑「盗む」

「パクる、とる」
㉒「睨む」
【メンチ切る】


note版方言リサーチ(2)の
ご協力をお願いします!

さて、上記は皆さんからのコメントでいただいた「境界線がありそうな方言」の一覧で、重複したのものをまとめると合計22項目になります。

そこで再びお願いです!

皆さんにこれらのリサーチにご協力を仰ぎたく、
方法は以下の2通りのお好きな方法でご参加をお願い致します。

もちろんすべて回答する必要はありません。
知ってるものだけで十分です。

条件は以下の通りです。


【コメントの場合】
・都道府県
・上記番号
・地域の方言
・由来(ご存じの場合のみ)

【記事投稿の場合】
以下をコピーして、由来やエピソード、実例など存分にお書きください。

・都道府県
①「じゃんけん」
②「暖かい」「寒い」
③「〜だ」を「〜ら」と言う
④「つまらない」
とげ
⑥「陰気、地味」
⑦「やってはいけない」
⑧「捨てる」
⑨「ものさし(定規)」
⑩「おっちん」ー座る
⑪「とても(非常に)」
⑫片付ける
⑬絆創膏
⑭自分のことと相手のこと
⑮かき混ぜる
⑯手袋を身に着けること
⑰「ちょっとの間」
⑱「明日のパン」ー明日の朝食用のパン
⑲体育のときの座り方
⑳「うるさい」
㉑「盗む」
㉒「睨む」
・当記事のURL
https://note.com/chise2021/n/n97a767787098
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・#note版方言リサーチ



以上、ご参加いただけたら嬉しいです。





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