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親の心配は生涯続く
執筆原稿の推敲に追われる中、メルカリに出品していたものが売れたり、質問があったり、キャンセルされたり、小さい事で忙しい毎日です。
メルカリは不思議な事に売れない時は全く何の反応もないのですが、反応のある時は続いてしまいます。
これらの些末な事に時間を取られて、あっという間に一日が終わり、振り返れば何をしていたのかわからないという毎日です。
そんな中、二人の息子たちにも環境変化が訪れています。
残念ながら、結婚とか一人暮らしで独立するとかではないです。
親としてはそれを望んでいるのですが、その片鱗すら見えません。
長男の在宅勤務終了!
自堕落な毎日
長男は昨年の5月から、ずっと在宅での勤務でした。
それが来週の18日(月)からやっと出社となります。
長かった~~!
ザックリいうとIT業界なので、自宅でも十分できてしまう職種なのですが、朝から晩まで2つのモニターとにらめっこしながら、部屋に籠り、会議中には、音を立てないように周りが気を使っていました。
毎日の昼食も、長男の分まで念頭に入れて用意するのは面倒でした。
もちろん、「今日は自分でして!」と言えば、インスタントではありますがセルフでします。
しかし、こちらも在宅なだけに無視する事もできません。
おまけに本人は、在宅をいい事に一日中パジャマのままで、昼休みの食後は欠かさずお昼寝タイムとしていました。
こんなぬるい生活をしていて、これからの世の中を生きていけるのか?
親としてはとても心配していたのです。
大学を中退してまで目指した業界
今、長男が働く業界は、自身が望んで進んだ道です。
一旦、大学へ進んだものの、3回生の時に中退して専門学校へ入学し直したのです。
その決心を聞いた時には、正直なところ悲しくて涙が出ました。
とにかく大学を卒業してからにしたらと忠告したのですが、通りませんでした。
少しでも人生を優位なものにしてほしいと願うのは親の勝手なエゴなのでしょうか?
大学出たからと言って、優位な人生が歩める保障などないですが、これから長い人生で、大卒と高卒とで区別するような日本社会の現実をわかって欲しいと願ったのは、親の勝手な思い込みだったのかもしれません。
そこから2年間、専門学校で学び、希望する職種に就き、楽しく勤務に励んでいるのを見て、いくら親が心配しても、結局は息子の人生は親とは違う別のものだし、自分で何とかするものなのだと、妙に納得していました。
ところが、もうすく1年になろうかという2月ぐらいから、なんだか雲行きが怪しくなってきました。
石の上にも三年。死ぬ気でやれ!
最近の上司の様子がおかしいというのです。
急に自分に対して、当たりがきつくなったと。
きつくなったと言っても、それは仕事上での注意だったら素直に受け入れるべきなのですが、どうもそうではなく、初めてする仕事なのに詳細を教えてくれなかったり、社内連絡用のスラックで無視されたりするというのです。
長男サイドの話だけを聞いていると、とてもレベルの低い会社だと取れます。
そうされる原因は長男の方にあるのかも知れない。
たとえレベルの低い上司であっても、仕事で追い越してやれ!
と、主人と私はハッパをかけました。
やはり在宅だと、どうしても孤独な業務となって、いったん躓くと悪い方にしか考えられないのかもしれませんし。
あんたさぁ。
大学辞めてまで選んだ業種やろ?
簡単に辞めたらあかんで。
とにかく3年頑張れ!
と言っておきました。
会社環境など100点満点のところなんてないし、人間関係の立ち回りは自分自身が学ぶしかないです。
回り道してやっと手に入れた業種を、そう簡単に手放すなっちゅうの!
2年目は違う景色が見えるはずだから。
次男は就職浪人した
就職はしたがお先真っ暗だった
次男は昨年、ちゃんと大学を卒業してくれました。
それだけでも親としてはひと安心です。
しかし、就職した会社が、電話での勧誘セールス業務が中心だったのです。
業務内容は電話営業だとは聞いていたのですが、それは研修期間だけの話で、終われば次のステップに進めると思っていたそうです。
ところが、役職付きの上司まで同じように電話セールスしているのを見て、完全に先が真っ暗になり、一気にヤル気を無くしたと言います。
それはそうでしょう。
ウチにも勧誘セールスの電話はいまだにかかってきますが、私はにべもなくお断りしています。
そもそも、電話した相手がどんな状況であるかの思いやりもなく、こちらが全く興味のない話を一方的にされるのは迷惑以外の何物でもありません。
やはり次男も、相手からはキツイ態度で電話を切られてばかりで、毎日心は折れていました。
先の展望がないなら辞めてしまえ!
それはそれは毎日暗い顔して帰ってきました。
インドア派でオタクの長男と違って、本来の次男は、活発な行動派です。
大阪人らしく鋭いツッコミもできて笑いのツボも心得ている明るいキャラなのです。
それなのに、暗い。
笑顔が消えてしまいました。
どんな職種であれ、本人が楽しく仕事に取り組んでいるのなら、それはそれでいいでしょう。
親としては、まるで人が変わったような暗い人間になっているのは見てられません。
それでついに、私が「辞めてしもたらどう?」と切り出しました。
本人はそれでも1年は続けて、その間に次の就職先を見つけようと思っていたようですが、そんな仕事を続けて自分にとって何かが得られるわけではありません。
サッサと辞めて次の事を考えないと時間がもったいない。
「辛い思い」は確かに人間を成長させる肥やしにもなるでしょう。
でも、この仕事はメンタルをやられるだけで、肥やしになるようなものはようなものではないのです。
10ヵ月後の再就職
昨年の5月の締日で退職した次男は、また再生したように生き生きとしてきました。
大学時代から続くスポーツジムでのバイトをしながら、就職活動の再開です。
コロナの影響で、面接もリモートがほとんどで、長男と同じく次男までもが昼間も家にいる日が増えました。
もちろん手がかかるわけではないのですが、長男と同じく、無視はできない。
親子3人、それぞれ別の部屋で、PCとにらめっこしているという毎日でした。
浪人した末に、就職した会社は東京に本社をもつ全く普通の会社らしく、
その大阪支社に4月1日から社員となりました。
今は研修期間ではありますが、丁寧な指導だとの事です。
これからひと山もふた山も越えなければならないと予想しますが、
乗り越えて欲しいものです。
息子の事を見誤っていた
長男は、大人しくて真面目でコツコツタイプ
だから、お役所仕事が向いているのだと思っていました。
大学だけは出ないでどうする??
と思って親の私の方が張り切っていました。
次男は天真爛漫なアクティブタイプ
本人が望むなら大学行かなくても、世の中を上手く渡っていくだろう。
体力仕事でもなんでもできるだろう。
と思って、親としての気合はそれほど入っていませんでした。
しかし、それは私の思い込み違いで、
長男は楽天家で感覚で行動し、
次男の方が真面目で堅実だったのです。
大学なんてどうでもよく、なんとかなると思っている長男と、
大学は絶対に行きたいし、安定企業に勤めたい次男。
両者の性質は、私が勝手に真逆に思い込んでいたようです。
結局、親の役目などたかが知れていて、子供はそれなりにちゃんと道を見つけて歩んでいくものです。
親がジタバタしてあれこれ考えるものではなかったと、最近になって気づき、親として失格だと、今さらハッとするのでした。
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