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エッセイ:備前焼が好きで
学生の頃から土物のうつわが好きでした。
土物を手にした時の感触は磁器のものとは随分ちがいます。温もりのようなものを感じます。
備前焼に関してはこんな言葉が有ります。
「備前に始まり備前に終わる」
そうなんです。
色々巡っても備前焼きが良いなと。
それぞれの良さはいうまでも無いですが、地方の沢山の窯元を訪ねる旅は格別でした。
その土地で採れた土で焼かれる陶器は、何か自然の良さが出た存在感があり、触ってみたり持ってみたいと思います。
触らせて貰うとその器の良さが分かります。
先ず重さ。
見た目より重いと買いませんし、軽いのもいけません。
程良い重さと手触りの良さ。
良く焼成されていると独特の音がします。
気に入ると『連れて帰りたい!』となります。
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日常使いの備前焼たち
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てんこ盛りグリル焼き料理のお皿
は
♡ 備前焼の板皿
岡山県備前市で産まれる備前焼。
その備前には何度も訪れたものです。
初めて行くのに何処へ行けば良いのか分からない時は駅の隣接の備前焼伝統産業会館を見るのも一つの方法。各窯元の即売もされているところがオススメ。
其処でお気に入りを見つけたら窯元を訪ねるのも楽しい。。。
焼き物は窯元でと思うのですが、今はインターネットで買えるし、器専門店でも購入できます。
最近は備前焼の人気が無くなった、とある器屋さんから聞きました。
今は100円、300円でもせとものは有り、食べるものも出来合いのパック詰めのもので済ます。。。
悲しいことに、パック詰めのまま食すと洗う手間も要らない。。。
人間らしさは何処へと思ってしまいますが。
私のように、この器が使いたいから料理を選択するなどは嫌われそうです・・・
心のゆとりは生活時間のゆとり。
時間のゆとりでもあるとしたら、自分のうつわ好きは大切にしたいところと思います。
備前焼は田んぼの土で出来ており2週間も薪で焼かれます。
備前焼でも高価な「人間国宝」の作品を買う必要はなく、普段使えるものが良いです。
珈琲カップや酒器はまた格別で、汚れにくい、割れない備前焼。
とても堅牢な焼き物です。
手料理を楽しむために酒器やお皿、器をこれからも愛していきたい。
わたしの人生に於いては無くてはならない存在になっています。
それではまた☕️