友だちのいなかった中学時代に、納得できた理由
私の中学時代は暗黒でした。詳しく書く気もしないくらい…。
いじめにも遭ったし、友だちもいなかった。
教室移動はいつもひとり。
一応話をする子はいて、高校入学後も付き合いはあったけど、その後は縁を切りました。下に見られてるのがわかってたから。
いじめの中心の女子たちと一緒になって囃し立ててた男子は、高校時代も別の男子にいじめを繰り返していましたが、エリートコースまっしぐらです。
なんだかね…でも、性格のよさって言葉は曖昧でと思う今は、何と思わないかな。そいつの人生に思いをめぐらす暇もないし…。
と、こんな具合に当時のことを少しでも考えると、今でもやさぐれてきます。
ただ昔とちがうのは、いじめられてた自分、友だちを作れなかった自分を恥ずかしいと思わなくなったことです。
結局そんな自分が恥ずかしいと思うから辛いし、「自分を恥ずかしい存在におとしめた奴らが」が憎いんですよね。
当時の自分をそのまま受け入れられれば、自分とそいつらとを切り離して生きていくこともできるのかなと思います。
(私が当時を淡々と話せるのは、結婚で苗字と住んでる場所が変わったのも大きいですが、その話もまたいずれ…。)
今日は、いじめられた事実を「ふうん」くらいに思えるようになったのか、そんな話をしようと思います。
1.結局、仲良くなりたい人、いた?
実はトラウマ治療では、いじめの記憶を2つほどしか扱っていないんです。
(母からの虐待記憶が多すぎて、いじめにまで辿りつけませんでした…)
ただ当時の私は、そのときの同級生たちがのうのうと、罪悪感もおぼえず生きているのが悔しくてたまりませんでした。神は信じられなかったけど、因果応報はあってほしかったんですよね。
そんな中、今思うと不思議なんですが、ふと考えたことがあったんです。
「私は、あのクラスで自分がどうだったら満足できたんだろう」
「あのクラスに友だちができれば、満足できた?」
「それなら、あの中の誰と友だちになりたかったんだろう…」
そんなときに、ハッとしたんです。
「ああ私、あのクラスで仲良くなりたい人、いなかったんだ!!」
拍子抜けというか、今まで苦しんでいたことはなんだったのかというか…。
そもそも中学校って、背景も、好きなものも得意なものもバラバラで、しかもホルモンバランスで心身不安定な人間が40人、狭い教室に閉じ込められてるんですよね。
(とくに私は公立中学でした。
ただお受験中学も、また違う大変さがあるとは思います)
この中でお互い、気の合う人を見つけるって至難の業だよね…と。
ああ、少なくとも当時の私には無理だったわと…。
無理やり相手に合わせられる性格でもなかったしな…。
そして、ふとクラスと人間たちのことを考えました。
一人ひとり、顔を思い出すのも嫌な人たちだけど、あの人たちも本当にお互い気が合って一緒にいたわけじゃないのかもな…。
あの人たちも本当は楽しくかかったのかもしれないな…。
2.楽しくなかったのは、相手も私も同じ…
そして、そいつらが私をいじめるときにすごく楽しそうに笑っていたのを思い出しました。
そうだよね。
私が憎かったら、あんな楽しそうにしてないわ…。
あの人たちが、自分で自分を楽しませる能力がなかっただけなんだ…。
じゃあ私、巻き込まれただけじゃん。
私が悪かったわけじゃないじゃん。
もちろん、当時の私が同級生に好かれるタイプじゃなかった自覚はあります。
家庭環境を話したとき、ある人から、
「ちくわぶぶさんは、なんでグレなかったの?」
と聞かれたことがありました。
「うーん。グレてる人たちのやってることが楽しそうじゃなかったんですよね。」
と素で答えてしまったのですが、こんな同級生がいたら、とっつきにくかっただろうと思う…。
ただ気に入らなくても、あそこまでやるかって話なんだよね。
3.「いじめる理由はなんでもいい」のは、分かってた…。
当時の私も自分なりに、どうしたらいじめられなくなるのか、"仲間"に入れてもらえるのかは一通り考えました。
でも、結局何もやらなかった。
ただ淡々と学校に来て、長い休み時間は図書室に行って、短い休み時間は毎回トイレに行って…。
(トイレの個室にこもってると、万引きやっただの援◯交際だの、そういう話が入ってきて震え上がっていました)
方言も治さなかったし、制服もみんなのようには着崩さなかった。
(私の父は、地方から地方への転勤をする仕事だったので、私も方言→方言と渡り歩きました。
不思議なもので、受け入れてくれた人たちの方言はすぐになじむんです)
制服を着崩さなかったのは母親が絶対に許してくれなかったからです。
母にとっては、娘の苦しみよりも近所の人や保護者同士のうすっぺらいお世辞の言い合いをすることのほうが大切でした。
ただ私も、幼少からの虐待で無力化してたとはいえ、抵抗しなかったし、学校のトイレで隠れてスカートの裾を折ることもしなかった。
わかってたんですよ。
あの人たちはどうせ、制服を着崩した私を見ても、そのことをネタにバカにしたりいじめてくるって。
いじめて遊ぶことが目的だから、理由はなんでも良いんだって…。
自分の性格上、そこまで相手に合わせてまでバカにされつづけることは耐えられなかったと思います。同じようにバカにされるなら、あの人たちのためには何もしたくなかったんですよね。
ああ、私は自分の最後の誇りを守ったんだな。
今はそう思います。