![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/156637291/rectangle_large_type_2_cfb71e54c5e95c63bc152faa7909e865.jpg?width=1200)
解離症状がとけたとき、ひたすら作って食べていた
お久しぶりです…だいぶ、間が空いてしまいました…。
私のnoteは、内容があっちこっち行ってばかりですが、今日はトラウマ治療をしていたときの生活について少し書こうと思います。
※「お前、リア充じゃないか」という印象を抱かれるしれませんが、これ今思うと「躁状態」とトラウマ症状がミックスされて、「とにかく、ひたすら不安定だった人」です。夫はこの時期、辛い思い出しかないらしい…双極性障害II型って診断されて、本当によかったです(汗)
トラウマ治療を始めた当初は、解離症状がひどくてEMDRという治療ができない状態でした。
そんな私も、SE(ソマティック・エクスペリエンス)や自我状態療法をつづけるうちに、徐々に解離症状がやわらいできました。
凍りついていた感覚(五感)が溶けていって、五感がビビットになっていくのは感動しました。でも感じてこなかったことを感じるのは、それだけで疲れます。
脳のなかが騒がしい感じが、しばらく続きました。
「ああ、これは『感じない世界』から『感じる世界』にソフトランディングする必要がありそうだな」
「私は感覚部分は赤ちゃんのようなものだから、キツくない刺激を少しずつ入れて慣らしていく必要がありそう…」
1.五感をバランスよく使う、それが料理
そんなことを考えながら、私は豚汁を作っていました。豚肉と野菜を炒めて、水を入れて煮込んで、灰汁を取っていったとき…。
灰汁を取り切ったあとの煮汁や、そこに浮かぶ透明な豚肉の脂がとても美しいものに見えたんです。
ああ、これだ。
今の私はこういう感覚を大切にしよう。
そう思いました。
実際には「食べ物っておいしいんだ!!」と味覚の虜になったのも大きいのですが…。
2.そして料理にハマりすぎた…
そして私は料理に夢中になりました。
今思うと、料理って解離が溶けたての人間には優秀な刺激を持っているんですよね。
味覚、嗅覚、触覚、視覚、ときどき聴覚…とバランスよく感じさせてくれる。
あとは単純に、これはトラウマ治療の心理士に言われたことですが、私は精神分析で言う口唇期に課題があるそうなので、そこを丁寧に味わうこと、食べたいものを選ぶことが大切だったのだと思います。
(口唇期は、0歳〜2歳に相当。口で快感を得る時期と言われている)
余談ですが、私が産後過食をするようになってしまったのは、
「自分が作りたいものを、じっくり作って、ゆっくり味わって食べる」
という部分が崩れたのも関係があると思っています。
そうそう、この時期は手打ちパスタにもハマっていました。
(今はそんな余裕ない…ある意味、時間セレブだったよね💦)
元々パスタは好きでしたが、この頃の私は粉をまとめてこねこね、したくなったのですよ。
ただ、パンは発酵があるから面倒くさい。(我ながらヒドい…)
パスタは発酵の過程がないから30分ほどで茹でる前の麺が完成するし、材料も、小麦粉(強力粉)塩・卵・オリーブオイルとシンプル。
おおー!これだあ!!
早速本を買ってきて、あれこれ作っていました。
また強力粉のかたまりは弾力が半端なくて、こねるのに集中している間は嫌なことを忘れることができてよかったです。
作りたての生パスタは、茹でて、オリーブオイルと塩だけで味つけしても美味しいしね😋
パスタに限らずこの時期は、動ける日にはひたすら、新しいレシピを試してはレパートリーを増やしていました。おつまみになるおかずが多かったかな。
当時はやや遠方まで、月1回精進料理教室に通ったこともありました。
3.調子がいいかというと、実は「かなりヤバい奴」…。
ここまで書いてみると、
「メチャメチャ元気になったじゃん!」
と思われるかもしれませんが、そうでもなく…。
まだまだ治療中で使えるエネルギーが少ない上に、料理に興奮してエネルギー無駄遣いしてる状態だったので、それ以外の時間は寝込んでいました。こんなに色々やってるのに、人生に悲観する気持ちは抜けず、身近な人間(主に夫)にとっては、ヤバいやつです。
今思えば「時間セレブ」だったし、人生でこんな時間は貴重なので、もっと楽しめば良かったです……でも楽しめないのがメンタル疾患なんでしょうね…。
この時期はとにかくジェットコースターでした。
ハマったのが料理で本当によかった…被害が少なく済んだ…。
また、ここからは解離症状が和らいだばかりのときの注意点でもありますが…。
この時期は、生きているだけですごく疲れます。うつで身体が動かないのとは、別の疲れです。
慣れない刺激を受けるって、それだけでたいへんなんでよ。
だから感覚は機能するようになっていても、自分が思っている以上に集中力はなかったりするんです。
そして、ここからがヤバい話…。
この数ヶ月の間に、包丁で二度手を切りました。完全に不注意で外科に駆け込む事態になり、そこの先生からも、
「え!?またやったの?」
と引かれていました…。
…これを教訓に、「少しでも疲れている時には新しい料理には挑戦しない」と決めました…。
そんなこんなやっているうちに、知人の縁で短時間の仕事を始めて少し落ち着き…。
妊娠出産、子育てでそれどころじゃなくなり…。
(私の場合、重石がない状態で生きていたのが、ヤバい奴に繋がっていた気がする。
子どもを産むのが良いとか悪いとかではなく、私の場合は子どもを産んだことで「落ち着かざるを得なくなった」とも言える。)
産後うつをきっかけに地元で繋がった精神科で「双極性障害II型」という診断名とともに、私の状態にあった薬が処方されるようになり…。
※その時の話は、こちらです。
まあ、何とか今にいたっております。
ただこの料理しまくってた時期も無駄ではありませんでした。この、いつの間に得意になっていた料理のおかげで、私はささやかな社会参加(仕事とか大活躍とかではない)をすることができました。
次のnoteでは、その話を書くことにします。
※ちなみに「次のnote」は、こちらです🎵