一週間口を聞かなかった話
10年近く前の話である。
パートさんと一週間ほど口を聞かなかったという経験をした。
私がその職場に入社した時からマンツーマンに近い状態で常に接していて、ある程度意思疎通ができていると勝手に思い込んでいた。
しかし、ある日の業務中。
彼女が前触れもなく突然口を聞かなくなった。
えっ???
と思ったのだが、理由を聞こうとしても話をしてくれなかったので私からは話しかけなくなった。
そして、業務的な連絡も口頭ではなく「筆談」で済ますという状態が数日続くことになった。
一週間が経過しても尚口を聞かない光景を見るに見かねた女性の先輩社員が間を取り持ってようやくお互いに会話をするようになった。
後で聞くと私が何気なく言った一言が彼女の神経を逆なでしたらしいということがわかった。
それ以降相手に伝える時には
相手が嫌がる言葉遣いをしない(言葉を選んで伝える)
相手に理解できそうな言葉で伝える
といったところに注意するようになった。
そんな紆余曲折があって最終的には7年半という長い期間一緒に仕事をすることができた。感謝すると共に、「一言を発することの怖さ」を学ぶことができたのは、今の私にとっては貴重な体験だったと言える。