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チノアソビ大全

Podcast「チノアソビ」では語れなかったことをつらつらと。リベラル・アーツを中心に置くことを意識しつつも、政治・経済・その他時事ニュースも交えながら林田(専門:総務省地域力創…
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記事一覧

9条以外に改憲すべき理由シリーズ:同性婚篇

導入:改憲の議論を広げる憲法改正の議論といえば、多くの場合は第9条が注目される。しかし、憲法が社会の基盤を形作るものである以上、改正が検討されるべき条文は他にも存在するのではないだろうか。特に、現行憲法が制定された当時には想定されなかった現代の課題については、その文言や意図が現代の価値観と噛み合わない部分もある。 その一例が、第24条をめぐる同性婚の議論である。現行憲法の文言は、その元となったアメリカのGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)草案の意図を削ぎ落とす形で採用された

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誰かの築いた道を、今の時代にどう歩み直すか:温故知新篇

現代では、古いシステムや制度に対して「時代に合わない」「そろそろ変えるべきだ」との声が多く聞かれるようになっている。 教育や働き方、エネルギー政策など、あらゆる分野で「今の時代に合っていない」という批判が上がり、変革が求められているのだ。 しかし、こうした仕組みの多くは、その時代にとって最適解として作られたものであり、かつての社会のニーズを支えてきた背景がある。 現代に合わなくなったからといって、ただ批判して終わるのではなく、当時の背景や目的を踏まえたうえで、今の時代にどう

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2024和洋国府台女子高 探究修学旅行 篇

 昨年に引き続き、今年の10月15日(火)、16日(水)の2日間で千葉県にある和洋国府台女子高の皆さんに北九州市を訪れていただきました。 なぜ探究学習として修学旅行を行っているのか、仕組みとしてどんな設計で行なっているのかということに関しては、昨年に当時チノアソビ代表を務めていた林田氏(2024年10月から合同会社チノアソビの規定により、後藤氏が代表を務めている。こちらについてはまた詳しく書きます。)により分かりやすく親切に記載がありますので、そちらを読んでいただければと思

自分の軸を、取り戻す:参拝篇

11月になり、季節がまた一歩冬へと近づいている。 振り返ると、先月の衆議院選挙が終わるまで、本当に慌ただしかった。 YouTubeで補佐役をさせていただいている代議士の応援で四六時中SNSをさわり、応援弁士が来るときは駆け付け、投票日直前まで選挙活動をサポートしていた。 「今、自分がやれること、やるべきことをやる」と自分に言い聞かせながら、気が抜けない日々が続いていた。 (なかなかに勉強になる12日間であった…書けんけど) 選挙は無事に終わり、結果も出たものの、終わったか

【後藤総研調べ】アラフォー独身女性が秋の夜長に“ひとりで観たい”映画4選:ヒュー・グラントは罪な奴篇

秋も深まり、寒さが急に増してくるこの季節。外に出るのが億劫になり、あたたかい部屋でゆっくり過ごしたくなる夜が増えてくる。 特に働くアラフォー独身女性にとって、仕事から帰った後のひとときは、自分を労わる大切な時間だ。ふと、「なんだか心が少し疲れたな…」と感じるときには、心あたたまる映画が一番の薬になるかもしれない。 そんな時、私の周りのアラフォー女性たちが「みんな大好き!」と口をそろえて挙げる鉄板映画がある。これを勝手に「後藤総研調べ」とさせていただこうと思うのだが、恋愛や

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祝日と休日の違い:文化の日きっかけ篇

最近、「Googleカレンダーに祝日が表示されない」という悩みを耳にすることが増えた。 かくいう私も10年以上Googleカレンダーを使っているが、気がついたら祝日が反映されておらず、うっかりハッピーマンデーに仕事を入れてしまうこと数回…そういう人、結構いるのではないだろうか。 ということで、まもなく迎える文化の日を機に、改めて日本の祝日とその制定理由、そして来年(2025年)の祝日の日付を一覧にして振り返ってみたいと思う。日本の祝日はそれぞれに歴史的・文化的な背景があり

かけた情けは水に流していいのか問題:刻石流水篇

以前、友人が仕事で困っていた時に、私は自分の時間を割いて手助けをした。内容はもうあまり覚えていないのだが、結構な汗をかいた記憶はある。 そしてその一件が解決した後、友人は 「マジで助かった。ありがとう!!!」 と感謝してくれたのだが、その時、ほっとすると同時に嬉しかったというか、ピンチなのに嬉しいという感情だけを字面にすると不謹慎に見えそうだが、平たく言うと自己有用感がちょっと増えたような気持ちにもなり、 「このことは自分にとっても大事な経験だったな」 としみじみ思ったのだ

東原瑠星 自己紹介 篇

 お客さん来なくて暇だー。ということで、noteデビューさせていただきます、東原瑠星です。  初めましてといいますか、Podcastチノアソビを聴いていただいてる方は2度目まして。 書いたら?と林田氏に何度も言っていただき、何度も書こうと机に向かいましたが、龍くんが文才ありすぎて「ちょっと書けないですわ、、」となってました。流石にビビり疲れたのもありますし、いつまでも書かないのもなあと思いながら、なんとか意識を保って拙い文章を紡いでおります。 さてさて、そんなことは置い

『2度目のはなればなれ』:秋の夜長篇

福岡は、朝晩に肌寒さを感じる気候になってきた。 もはや、「やっとか!」という想い…もう、夏は3年くらい来なくてもよいのではないかと思えるほど暑い2024でござった。 とはいえ日中は日差しが強いこともあり、なかなかに衣替えが難しい…。 という秋の夜長にピッタリの、本日公開された映画『2度目のはなればなれ』を、今週は勝手に紹介したい。 (観る予定の方はご覧になってからまたお越しください。) 本作は、御年91となるマイケル・ケインのラストフィルムであり、グレンダ・ジャクソンの

知ったかぶり 篇

 ちゃお    前回からの続きで、今回は知ったかぶりについて書いていこうと思います。  無知の知の観点から言えば、ソクラテスに一段劣ると考えられる知ったかぶりですが、果たして知ったかぶることは悪いことなのでしょうか。    知ったかぶりという行為は日本では蛇蝎の如く嫌われていますね。一発で悪陣営になるような単語であります。 ですがネットを軽く見れば、ミイラ取りがミイラ、揚げ足取りが揚げ足ともいうべき状況の数々。 知ったかぶり同士の殺し合いといった様相を醸し出しているわけです。

円安、インフレ小噺 篇

 え〜、息子には書け書けと言いつつ、自分は筆が縷々として進まないのですけれども、ここで一つ小噺を。久々に政治的な話題をおひとつ、とまぁ、こういうわけでございます。  「政治的」と申し上げたのでございますけれども、まぁ、なんと言いますか、えぇ、ちょっとこの間に起きた事象を「経済学的」に斬っていこうという野心的試みでございますので、一つお耳を、いやお目を拝借と、まぁこういうことでさぁ。  そんなこんなで、大方の予想を覆してというべきか、予想通りなのかはわかりませんけれども、石

こんな総裁選は●●だっ!?:AI篇

ズボン前後ろ、が小さく流行っているここ数日。 結果は結果なので色々書く気はないのだけれど、 「どうしたものか?」 と考えているときにふと思い立った。 みんなどんな結果になっても何かしらの不満は出るし、かといって政治家の内情も永田町の社内政治もわからない多くの国民は正直なところ正確な判断なんてできないわけである。 ならば。 もし総裁選にAIを導入したらどうなるか? っていう妄想をするくらいは許されるんじゃないの?、と。 ということで、今週は、自民党総裁選にAIをかませること

ソクラテスの弁明 篇

 チャオ  今回は哲学の話するなら多分外せない、ソクラテスについて書いていきたいと思います。 『ソクラテスの弁明』は僕が大学に入るにあたって一念発起し、最高にフレッシュな状況で読んだ本であります。そしてそのまま、僕のフレッシュを吸い取ってカッサカサにしてくれた本でもあります。  というのもこの本、とにかく小難しいんですよね。プラトン、全文パンチラインにしてやろうって気持ちで書いたのかと疑います。 十行飛ばすともう何の話をしてたのか、すでに分かりません。初めて英文読んだ時と

『光る君へ』に見る現代女性の共感と新しい男女像:脚本家・大石静篇

今年から来年にかけて、母校の同窓会の動きが激しく、北九州に通い詰めな昨今。 つい先日も、打合せを終えて駅まで歩く道すがら、中学時代の親友と大河の話をしてしまい。 「ねぇねぇごっちゃん、あと一杯だけ、コーヒー飲まん?話し足りんわ」 「あぐりー!」 ってことで、30分一本勝負で今年の大河の話をしこたまして帰ってきた。 さて。 そんな私と親友がドはまりしている2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』。紫式部を中心に描かれた物語で、特に女性視聴者から強い支持を得ている、というか、男