もの食う人々(2)
中国の路上で見かけた、もの食う人々です。
中国ではものすごく一般的な光景で、
歩きながら食べる人も多いです。
工事現場で、食事をする人々。
いわゆる盲流と言われる農村部からの出稼ぎ労働者ですね。
多くの盲流と言われる人は見ての通り、スーツで土方仕事をします。
なぜ、スーツで土方仕事をするのかと、彼らに聞くと
地元に帰るときとか、結婚式に呼ばれたときに、
着る服がないとみっともないので、
一着 50元のスーツ、一張羅で仕事をするのだと言います。
ほんとに、これ一着しか着るものを持っていません。
住むところも無くて、工事現場にベニヤ板で仮住まいを
建てて住んでいます。
彼らの月給は 100元に満たない場合もあり、
年収で1,000元以下、当時のレートで日本円
15,000円程度にしかなりません。
工場で働けば月給 300元程度なので年収 3,600元、
日本円で54,000円程度ですが、工場では雇えません。
理由は簡単、右回し、左回しすら理解できないので、
工場では雇えません。
盲流の人々の結婚披露宴に呼ばれたことがありますが、
小さな菜館でささやかなパーティーを開きました。
総費用は 300元程度ですが、盲流の人々にとっては
年収 1/3ですから、大盤振る舞いの感覚で、
お店に文句を言って大騒ぎでした。
われわれ日本人はその菜館で、部下を連れて毎晩のように
宴会をしても 300元は安いものです。
しかし、盲流の人からすると、年収の 1/3です。
例えば年収 600万円の人が自分の年収の 1/3、200万円の
披露宴を開くならば、式場に色々と注文するのと同じで
盲流の人たちも、その小さな菜館に色々注文を付けますが、
菜館の人からすれば、小さなパーティーでしかありません。
それだけの格差があった中国です。
なにかおいしそうなものを食べています。
お芋だったり、果物だったりも、食べます。
朝食の油条と豆花かな。
工場の食事に飽きた女工さん。
カメラを向けたらにらまれた。
スーツのおねーさんも盒飯(フェ゛ァ ファン)を掻っ込んで、
さあ仕事だ。
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