【第127回】地区防災計画モデル事業のモデル地区担当教員募集【5/21まで】
質問 2023年度の地区防災計画モデル事業について教えてください。
概要
①地区防災計画学会のモデル事業
②モデル事業の特徴と成果
③2023年度モデル事業の担当教員の募集
解説
①地区防災計画学会のモデル事業
地区防災計画学会の地区防災計画モデル事業は、2020年度から実施されてきました。2020年度は9地区、2021年度は11地区、2022年度は13地区と、3年間でのべ33地区が対象となっています。これらの地区では、地区防災計画学会の正会員である大学教員によって、地区防災計画づくりの支援が行われてきました。
そして、多くの地区で、地区防災計画が市町村地域防災計画に掲載されたり、地区防災計画の案や骨子案が策定されたりしているほか、各地区での取り組みを基に、地区防災計画づくりに関する学術的な研究が行われてきました。
②モデル事業の特徴と成果
地区防災計画学会のモデル事業は、大学教員の学術的・専門的な支援を受けた住民主導の「共助」による地区防災計画づくりを実践する取組です。
大学教員が、コミュニティの現場での計画づくりに参画しながら調査研究活動を行い、その成果を地区防災計画学会の大会やシンポジウム等で報告し、成果を横展開する学術研究団体による社会実装を重視したモデル事業です。
このモデル事業の成果については、地区防災計画学会の第7回~第9回大会(2021年~2023年)のシンポジウム等で、担当教員たちから報告されています。
③2023年度モデル事業の担当教員の募集
一方、2023年度は、当該事業に対する民間企業からの支援がなくなりましたが、資金配分と関係なく、モデル地区としての活動を行いたい地区を対象に実施することになりました。
当該地区の地区防災計画づくりについては、地区防災計画学会のシンポジウム、学会誌、note等で広くアピールする予定です。また、室﨑益輝名誉会長、矢守克也会長をはじめとする地区防災計画学会の先生方に当該地区を御訪問していただくことも検討されています。
応募に当たっての詳細は、地区防災計画学会の会員等にお送りする「会員ニュース」を御覧ください(5月21日締切)。このモデル事業は、「地区防災計画学会の正会員である大学教員」が、応募する仕組みになっています。
モデル地区の担当に選ばれた大学教員は、担当地区の取組について、地区防災計画学会第10回大会(2024年3月2日(土)開催予定)での個人報告やシンポジウムで報告いただくとともに、その後に査読論文をまとめていただく予定です。
文献
・金思穎・室﨑益輝・矢守克也・西澤雅道・坊農豊彦・浅野幸子・神原咲子・石塚裕子・渥美公秀・磯打千雅子・加藤孝明・酒井明子・阪本真由美・小山真紀・澤田雅浩・鈴木猛康・田中耕司・竹之内健介・西田佳弘・小島一哉,2021,「2021年度地区防災計画モデル事業の中間報告概要について」『地区防災計画学会誌』第23号.
・室﨑益輝・矢守克也・西澤雅道・金思穎・坊農豊彦・生田英輔・磯打千雅子・加藤孝明・小島一哉・小山真紀・鈴木猛康・竹之内健介・田中耕司・中野元太・西田佳弘,2020,「2020年度地区防災計画モデル事業について―中間報告概要―」『地区防災計画学会誌』第20号.