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【第214回】【24年度内閣府モデル地区】千葉県富里市日吉台小学校区の地区防災計画づくり


質問 千葉県富里市日吉台小学校区の地区防災計画づくりについて教えてください。

概要

 ①日吉台小学校区の地域特性・社会特性
 ②2024年度内閣府モデル事業の対象地区
 ③全国初の自主医療救護所の開設・運営訓練 

解説

①日吉台小学校区の地域特性・社会特性

 千葉県富里市の日吉台小学校区は、市内北部に位置し、市の人口の約1/5を占める住宅街です。
 成田市との東側境界に1級河川の根木名川があり、校区内には、土砂災害(特別)警戒区域が数か所 あるものの、東日本大震災以降は、大きな被害は発生していません。
 同校区は、市内でも非常に自主防災意識が高い地域であり、校区防災連合会を中心に、9自治会や地区社協、学校、PTA、商店会等がお互いに連携しながら、防災訓練や防災フェスタ等を実施しています。
 令和6年3月末現在で、校区の人口は、1万268人、世帯数5,571世帯になります。

②2024年度内閣府モデル事業の対象地区

 内閣府では、地域の防災力を高める手法として有効な「地区防災計画」の策定を推進することを目的に地区防災計画モデル事業を、2014年度から実施しています。これまで全国90地区で取組が行われてきました。2024年度は、事業の対象地区が、全国で4地区選出されており、同校区は、その中の一つになります。
 そして、内閣府から派遣されている伊藤弘人東北医科薬科大学医学部教授(内閣府地区防災計画アドバイザリーボード委員)の支援を受けて、地区防災計画の作成に向けた活動が実施されています。

③全国初の自主医療救護所の開設・運営訓練 

 同校区では、2024年10月20日(日)に校区防災連合会が主催する防災訓練(2024ひよし防災訓練)が同小学校体育館で実施されました。
 そして、大地震発生時における住民・自治会・防災連合会の動きを時系列的に確認体験する等、本番を想定した内容で訓練が実施されました。また、校区住民のほか、あけぼの成田国際研修センターで講習を受けている外国人技能実習生も参加しました。
 なお、この日、安否確認のためのタオル掲出には803軒が、体育館での避難所訓練には約400人が参加しました。
 さらに、全国で初めて医師と看護師6人による自主医療救護所の開設・運営訓練を実施しました。その際、当該救護所では、災害時に備えて、校区内の医師、看護師、薬剤師、柔道整復師等の医療資格者の登録を受け付けましたが、8人から新たに協力の申出がありました。
 このような特徴のある取組が、今後、同校区で作成中の地区防災計画に盛り込まれる方向で検討されています。

文献
・富里市,2014,「日吉台小学校区“地区防災計画作成モデル創出事業”に選出」(2024年8月23日).
・富里市,2014,「2024ひよし防災訓練 開催」(2024年10月10日).
・2024年11月22日『北総/佐倉/八千代 よみうり統合版』(読売新聞地域情報紙)「全国初の自主医療救護所設置 日吉台小学校区の防災訓練で」.

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