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一瞬の所作・・・その人の民度全てを物語るほど、恐ろしくもあり、恥ずかしくもあり・・・。

 昨日、こんなことがあった。別に取り立てて記事にするようなものでもないが、その一部始終を再検証してみたいと思う。

 現場は、或る商店。若い女性アルバイトがレジに立っている。まだ新人なのか、立ち姿も目配りなど板に付いていない。何となく嫌な予感がした。

 レジ袋が何枚要るかのシミュレーションができていない。更に、商品扱いが粗雑であり、笑顔がない。一つ一つの所作がとても気になってしまう。

 筆者が嫌うのは、店員の商品扱いの粗雑さである。特に食べ物となれば、迅速正確にパック詰めしなければ、空中の砂塵が食品に付着する。

 パック詰めに時間が掛かり、無理やり一つの容器に沢山詰め込もうとしている。惣菜自体が潰れる可能性もあり、惣菜の種類によっては、匂いが混る。

 さて、これから本題の「一瞬の所作」である。ほんの一瞬であるが、この無意識な所作により、その人の民度レベルや生活環境が透けて見える。非常に怖い瞬間となる。

 今回、クレームを入れたのは、上述の惣菜のパック詰に時間が掛かり過ぎており、何度もトングを使って惣菜を掴んでは放し、弄り回している。既に、失態の始まりである。

 また、袋が一枚しかなかったので、追加したのは良いが、袋詰めした一つの袋を、本人の正面から左へ移動しようとしている。しかし、ここで手の甲を使い押し出したのであった。

 これが今回の最悪の所作として、指摘されることになる。その動きがスローモーションのように見えてしまうのだが、手の甲で横にずらすという行為は、「あっち、行け!」である訳だ。

 お客が購入した商品が入った大切な袋へ「あっち、行け!」となれば、そのお行儀の悪さと商品扱いの粗雑さに唖然としてしまう。

 或る人にそれを尋ねれば、「所詮、そんな店でしょ!」と見下す人もいれば、「え〜、ありえない。日頃の生活が見透かされるようで恥ずかしい!」と言う人もいる。

 全て支払いが終わり、要らぬ世話だが、苦言を呈する事にした。勿論、指摘したのは惣菜の取り扱いと袋の「あっち、行け!」である。

 ところが、それを聞かされた女性アルバイトは何食わぬ顔で、ポーカーフェイス。全く、指摘されたことへ耳を傾けることもなく、猛省など皆無であった。

 だから、「所詮、そんな店だから!」と見下されてしまう。このような一瞬の所作が罷り通るとなれば、その店には、それなりのお客しか足を運ばなくなってしまう。

 ここは高級ホテルだから、ここは小さな民宿だから、ここは山小屋だからと、その施設によって、所作を上品から下品に、ギアを入れ替えること自体、おかしな話である。TPOとは、ちょいと違う。そこがどんなに小さな店であっても、商品取扱いに上中下はなかろうと・・・。

 自分の一瞬の所作が、恥ずかしさの境界線を逸脱しているのか否かの、自己チェックができないレベルであれば、今の段階にて、店頭に立たせるには時期尚早である訳だ。

 おいおい慣れればという楽観的な教育ではなく、店の顔でもあるレジに立たせるには、しっかりとした教育、訓練をした上で、初めて立つことができるのではなかろうか。

 その店では、これまで何度か爆弾を落としたことがあった。それは、知り合いでもある店主のこと、店のことを思う微力ながら応援しているからこそであるが、少しでも思いが伝わればと・・・。

 face to faceでの接遇は、言うは易し行うは難し。どこの店でも同様に、ヒューマンウェアの獲得、育成に苦労しているに違いない。最近では、「習ってませんので!」と言い訳されるのがオチとなる。

 以前、記事で取り上げたことだが、大の大人(アラサー)が、ご飯茶碗の持ち方さえも分からず、奇妙にも、茶碗を左手で上から掴んでいた。幼い頃から、どんな躾をされたのかと閉口したことがあった。シティホテルのレストランでのハプニングだったので、こちらが恥ずかしくなった。

 それを思い出す度に、その人物の日頃のライフスタイルが見え隠れするのだが、赤恥かいていることさえ気づいていない。それがマスコミ関係者であれば、尚更のこと。注意を受けて、逆ギレするのだから、先々出世しようとも、また同じ恥の上塗りをするに違いない。

 一瞬の所作は、本当に恐ろしい。

鹿央物産館近くの紫陽花


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西田親生@D&L
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