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人事評価の裏側

4月や10月に人事評価を実施している会社が多いのではないかと思います。
このシーズンになると、従業員の方から評価基準についての問い合わせがあったり、評価結果に対するヒキコモゴモを耳にすることがあったり、HRとしては複雑な心境です。
本日は、そんな人事評価の裏側について書いてみたいと思います。

評価制度とは?

私自身が営業とHRの職歴があり、転職経験1回というステイタスですが、これまでに経験した評価指標は以下のようなものがあります。

⚫︎コンピテンシー評価
⚫︎業績評価
⚫︎カンバセーション評価
⚫︎スキル評価
⚫︎役割評価
⚫︎目標評価

このように、評価指標は業界・業種・職種によっても様々で、人事制度の流行り廃りも影響し時代によって変化していきます。
この評価制度というものは、会社としてのメッセージ性を色濃く反映している制度です。
会社として「このような活躍・貢献・成果に対して評価しますよ!これがあなたの職務に対する期待値ですよ!」というメッセージが評価指標にされているので、会社や経営層の想いが込められています。

私はHRとして従業員と上司が付けた評価結果を集計し、所属長・経営層が参加する評価会議を運営しています。
評価会議では所属長から総合評価とコメントを発表してもらうのですが、「彼(彼女)は、今期、こんな成果を出しました。ネクストステップとしては、配下メンバーと協力してプロジェクトをリードする経験をさせたいと考えています。」などと所属長からのフィードバックが申し送りされます。
時に厳しいコメントもありますがそれも愛情の内で、「被評価者のことをよく観ているんだな。大切に育てているんだな。」と感じます。

つまり、評価制度とは「会社からのメッセージ×人材育成=愛情❤️」で構成されています!!

評価のギャップ

ですが、その愛情が従業員に伝わりきらないのか、評価に対する不満の声がチラホラ聞こえることがあります。

HRとして気になるのは、自己評価と上司評価の値に大きく乖離が出ているパターン。
自己評価では、「これだけがんばっているのだから!」と高い評価で提出するも、上司評価では、「いやいや、貢献度はそこまでではない。」として評価が下がる事例があります。

評価は人間がするものなので、どこまで行っても絶対に公平な評価はあり得ないですが、何が評価ギャップの原因なのか少し分析してみます。

<評価ギャップの原因>
①被評価者の視野が狭い
組織や会社、顧客に対する視野が狭く、仕事の目的意識が薄れている。また、自分以外の同僚・協働者の貢献を見れていない。

②上司とのコミュニケーション不足
上司の期待値とのすり合わせができていない状態で評価期間を終えてしまった。依頼される仕事の背景・目的、クオリティ、期限などを曖昧にしたまま期待値を下回っていた。

③上司のバイアス
人は少なからず物事を判断するための基準やフィルターを持っている。上司のバイアスによる観点や基準値が高いため、対象者の評価が低くなってしまう。

評価ギャップを少なくするには?

では、どうしたら評価ギャップを少なくできるのか?

⚫︎同僚・協働者と積極的に会話し、その貢献を知る
人の努力や貢献は意識的に見ようとしないと見ることができません。(稀にアピール上手な人もいます。)同僚や協働者と積極的に会話し、お互いの努力や貢献を知ることで尊敬につながります。また、自分の改善ポイントを見つけることにもつながります。

⚫︎上司とのコミュニケーションを増やす
1on1などで上司との会話時間を確保し、期待される姿や業務の目的・質・量などをできるだけ具体的にすり合わせします。月次1on1でその期待値に対する到達度を相互確認することで、評価ギャップは少なくなります。

とはいえ、「長年、がんばって来たものの中々評価されなくて辛い・・・異動を申し出ているが中々実現しない。」という時は、転職サイトに登録してみるというのも一つの手です。
自分の持っているスキルや実績が他の会社からだと、高く評価されるなんてこともあります。転職サイトに登録すると求人オファーなどを通じて、社外からどの程度評価を得ることができるのかを知ることができます。

私も1社目の評価指標が合いづらかった方なのですが(仕事の仕方は変わらないが、上司が変わると評価の上下が激しい笑)、転職サイトに登録して「私の経験を高く評価してくれる企業があるんだ!」と気づき、転職しました。

実際に転職したら、自分の働き方とマッチした評価指標だったので、働きやすくなりました。
転職を斡旋するものではないですが、評価は評価者や会社によって評価基準が異なるということを知っておくと次の一手が打てるかもしれません。

それでは、A bientot!!

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