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【連載】RYUKYU SOUL, HUMAN SOUL #11 首里城④

こんにちは。今週も連載をお読みいただきありがとうございます。前回はこの一人旅で訪れた場所の中でも修復作業真っ只中の首里城について、首里城を守ろうと作業に励む宮大工の方々や首里城の良さを広める努力をしているガイドの方の姿を間近で見て感じたことを綴りました。今回は首里城最終回です。

<首里城④>

首里城の敷地はとても大きくて様々な方向に門があるし、有料エリアに入らなくても島の自然や高いところから見る街の景色が十分に楽しめます。

中でも一番私が気に入ったのは城内最大の聖域空間といわれる「京の内」と言われるエリアでした。ここは、表すなら少し暗くて草が生い茂っている熱帯ジャングルですが、琉球王国時代は首里城の中でも重要な御嶽(ウタキ)があり、つまり信仰の対象であり、王家繁栄、航海安全、五穀豊穣などを祈る儀式の場でした。(御嶽については #9 で説明しています。)

京の内の中を進んで行く道
迫力のあるガジュマルの木①
迫力のあるガジュマルの木②

首里城の中にある御嶽は分厚い塀で囲まれた中に植物があって現在人間は立ち入りを禁止されているため、そこだけが現実世界から区切られた神の領域だということを感じずには居られません。むやみに立ち入ったら本当にバチがあたると本気で感じます。

この京の内の中にはそんな御嶽に加え、きっと安全面の考慮だとは思いますが立ち入り禁止の道や洞窟がありました。間違っても人間が立ち入ってはいけない神の空間が間近にあることを感じ、暗さも相まって、霊感は無いと思っていた私でも1人で奥の方まで入っていくことは勇気を要しました。

塀で囲まれた御嶽
立ち入りが禁止された洞窟

こうして京の内をドキドキしながら歩くことによって、神や自然の力を畏れて賢く生きていた琉球王家の人たちの感覚が少し分かった気がしました。

最後に出口近くの売店でブルーシールのアイスクリームを買いました。内地でサーティーワンのアイスがカップで売られているように、沖縄ではどこの公園の売店でもブルーシールのアイスがコーンで売られています。なんだが首里城のは特別でしたが。

首里城売店のブルーシール

その時に3m程遠くを歩いていた地元の小学校低学年くらいの女の子2人組が「ブルーシールとサーティーワンどっちが好き?」「大きい声では言えないけどサーティーワン」なんて会話をしていて、幼さにしては地元への思慮がある子どもだと思いました。内地で同じ質問をされたら、ブルーシールが好きな人は大人でも大きな声でブルーシールと言うと思います。

その並びにはサンダルやパワーストーンのアクセサリーを売っているお店もあって、ちょうどサンダルを旅中に買いたいと思っていたのとあったサンダルがとても好みだったので買いました。

買ったサンダル

お店の人はとても暖かく話しかけてくれて、商品をあれこれ紹介してくれて、どこから来たの?これからどこへ行くの?などと聞いてくれて会話をしました。一人で首里城を見て廻ってその神秘的な部分、地上戦や火災の傷の深さに圧倒されていた私は、地元の方の暖かさに触れることで現代の沖縄へ戻って来た気がしました。

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