山口県周南市にある中島屋酒造場へ行って来た
そろそろ夏の暑さも和らいで秋の気配が近づいてくるこの季節、秋にしか味わえない日本酒が出回る時期になってきました。そこで、秋限定の日本酒をもとめ、周南市永源山の麓に蔵を構える「中島屋酒造場」へ伺って来ました。「中島屋酒造場」は新南陽駅から北へ歩いて約15分、神代川と富田川の合流地点、富田土井という地域に在ります。創業200年の間、変わらず今も日本酒を作り続けている蔵です。2020年11月末から1年半かかったという改修工事の後、新しくなった蔵へは初の訪問になります。
そこで今回お話を伺うのが杜氏兼、中島屋酒造場社長の中村信博さん。
秋あがりとは12月に絞ったお酒を翌年の9月まで貯蔵し熟成させたお酒。中島屋 秋あがりは熟成された旨味とすっきりとした後口のお酒に仕上がっているそうです。そこで、秋あがりの美味しい飲み方、合わせるといい食事を伺ったところ「秋あがりは常温、もしくは燗が美味しく飲めると思います。食事には煮物やきのこ系の料理が合います。」加えて「常温で美味しいお酒はどういった飲み方をしても美味しい。」と仰っていました。冷酒、常温、燗といろいろと試して自分に合った飲み方を見つけるのも日本酒ならではの新しい発見があって楽しいかもしれませんね。
ちなみに中村さんのお家では、その日にでてくるおかずで日本酒を飲んでいるそうなので、気負わず日々の食卓に合わせられるのも日本酒ならではの楽しみ方だなと思いました。
早速、私も中島屋 秋あがりを飲んだところ、香りは穏やかで柔らかい甘みと旨味、そしてスッキリとした後口、思わず旬の秋刀魚の塩焼きが食べたくなりました。手元になかったのが惜しい…。
ぬる燗にしてもまた違った味わいが楽しめそうです。
もちろん中島屋酒造場では秋だけのお酒ではなく、生酛造りの「カネナカ」、中島屋の屋号から取った「中島屋」があります。9月から毎月、秋あがりを含め定番酒以外のお酒も出されるそうです。そしてお話を伺った後は改修工事後の蔵も見学させていただきました。
杉の木で作られた麹室(こうじむろ)。新しい麹室になり今年は3期目の造りになるそうですが、まだ柔らかい木の香りがしました。
この作業台では蒸しあがったお米を広げ、麹の種付け作業をするそうです。
その土地に根ざし、その土地ならではの空気や食材、そして季節を感じられる日本酒は変幻自在で、自分ならではの飲み方を見つけられるとてもフレキシブルな飲み物なのかもしれないと、この度、中島屋酒造場12代目の造り手、中村信博さんのお話を伺って感じました。
中島屋酒造場で造られた日本酒は、秋あがりを含め周南市の酒屋さんで購入可能ですし、1部の商品は周南市のふるさと納税でも取り扱いがあります。
ぜひ皆さんも手に取って自分なりの美味しい飲み方を見つけてみてください。
中島屋酒造場 : ホームページ
中島屋酒造場 : Instagram
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