ヨルダンの旅日記 VOL6 死海編
2019年4月
死海は、塩分濃度が高いため、生物が住めないことで知られている。だから「死海 :DeadSea」と名付けられた。海じゃなくて、塩の湖。塩分濃度は海の10倍。浮遊体験もヨルダンの楽しみだった。擦り傷等があると衝撃的な痛さと言う事で出発前から皮膚管理に細心の注意を払っていた。
滞在したのは、「RESORT & Spa DEAD SEA 」で2泊。ホテルで、のんびり、ゆるりと過ごす事にした。リゾートなのだから。
死海リゾートは外資系のホテルばかり立ち並んでいる。エントランスではセキュリティ対策がされていて、出入りするときは、毎回、荷物のX線検査があった。空港と同じである。私の、バックパックには、東京・浅草で買った食品サンプルのレモンのキーホルダーを付けていた。それを見た、検査員は「これレモンだよ、同じのもう一個ないの?」と話しかけてきた。世界に誇る日本の食品サンプルのリアルを感じた一瞬であった。
対岸はイスラエル。海抜は-400m越と世界で一番低い場所に位置する。年々、水位が下がっているようだ。湖畔までの通路に看板が所々に立てられていた。(湖だから、湖畔って表現にしました。)
2000年にはここまで水があった看板。
2010年にはここまで。パラソルがある辺りからさらに下る。近い将来、死海は、干上がってなくなってしまうではないか。ホテルのプライベート湖畔なのに、どんどんホテルから遠ざかっている。緩やかな階段を下る。
ミネラルが豊富な泥を身体に塗り、天日干しにして、塩湖の中で泥を落とすのが死海パックの効果のようだったが、寒い。震えながら、泥を塗る。天日干しどころじゃない、寒さ。風もあり、4月の死海は、日本人には寒かった。ペトラの4月は暑すぎなくて良かった。
ヨルダンの旅のベストシーズンはいつ?と聞かれても、一言では言えないと思った。
美容の宝庫、死海の泥はミネラル成分が豊富でお肌がつるつるになる。
死海の水は冷たくない。ほんとに、プカプカと浮かんだ。でも、立ち上がろうとした時、バランスが崩れて、口と鼻に水がパシャリと入ってしまった。(立位でも浮かぶのだから……)リアクション芸人のようなリアクション。リアルに粘膜に激痛が走る。湖畔にあるシャワーに走ろうと思ったら、石が沢山あるので足つぼ状態である。シャワーで流したところで、粘膜までは流せないけれど、パニックになった私はシャワーをしないと鼻の穴と喉が、どうにかなってしまうと思った。幸い、喉の痛みは数時間で消失。
死海には死海用のビーチサンダルと慎重な行動をお勧めします。
死海に入るのは15分程度までで、必ず、シャワーで塩を流す。(塩分濃度が高いと、体内の水分が取られてしまうから。)また泥を塗り、浮かぶ。先ほどの失敗をもとに、プカプカと浮かぶ。なんとも不思議な感じで無重力ってこんな感じなのかな?と思う。海抜が低いので紫外線も届かないらしい。
湖畔には、塩の塊や層がある。
ヨルダンに油田はないけれど、ミネラル豊富な土地がある。
12才以下の子供は大人と一緒に、背中で泳ぐ、潜らない、岸から離れるな、目や鼻に水を入れるな、全部自己責任って看板もあり。
クレオパトラも好んだと言われている、美容と健康に良い癒やしの塩湖。溺れないけど、しょっぱい以上の痛みの思い出が残った。
不思議な湖、死海。干上がらないで欲しい塩湖。このままでは、2050年には消失してしまうと言われている。リアルに地球の事を尊いと思った場所である。
https://note.com/ctojisan/m/maf5a311707a3
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?