【読書感想文】初めて『デルトラ・クエストⅠ 嘆きの湖』を読んだら、忘れかけていた他人を信じる心を思い出した。
どうも!
社会の荒波に揉まれて擦れた心に児童書がよく効く……と実感している遅読です。
突然ですが、皆さん持っていますか? 信じる心ってやつ。
社会人になってから、ふと同僚にした世話話が気がつけば尾ひれがついて広まっていたり、仲良くしてると思ってた人が裏で陰口を言っているのを知ってしまったり……。
信じては裏切られ、もう二度と仕事で必要なこと以外話すものか、たとえコミュニケーションでもプライベートには触れないぞと涙を飲んだ社会人が、一体どれほどいることか。
かくいう私も、社会に出てからというもの、すっかり幼きころの純真さは鳴りをひそめ、今ではすぐに穿ちすぎた見方をしてしまうふしがあります。
最近、そんな私に信じる心を思い出させてくれた本がありました。
それがこちら!
『デルトラ・クエストⅠ 嘆きの湖』!!
『デルトラ・クエスト』シリーズの第2巻ですね。
第1巻である『沈黙の森』の感想については、こちらにまとめています。
よろしければ、併せてどうぞ。
本日は、そんな『デルトラ・クエスト』の第2巻、『嘆きの湖』の感想を述べていきたいと思います!
それでは、まずはあらすじをどうぞ。
『デルトラ・クエストⅠ 嘆きの湖』
めちゃくちゃ短いなあらすじ!
ちなみに公式サイトから引っぱってきています。
岩崎書店さん、ちょっとシンプルすぎやしないかい!?
ネタバレ防止にしたって、もう少し情報お出ししてくださってよいのですよ!?
えー、ごほん。
気を取り直して、感想について語ってゆきますね。
例によって前半はネタバレなし、後半はネタバレありでいきたいと思います。
ネタバレなし感想
さて、前回から引き続き、宝石探しの旅を始めたリーフたち。
頼れる(?)仲間のバルダとジャスミンとともに、ふたつ目の宝石に挑みます。
今回は謎ときが多めの回です!
こういうところ、RPGっぽくてワクワクします。
謎自体はおとなが読むとさほど難しくはないのですが、昨今の謎ときブームによってTLを流れてくる謎を見ても、意外と今回の話に出てきた謎が応用できたりして、子どものころにこういった謎ときに触れておくことは大切なんじゃないかと思いました。
今や謎ときをお仕事にしている人たちだっているわけですからね。
デルトラを読んだ子どもたちも、将来の仕事に活かせる日がくるかもしれません。
それと、前回から確実に三人の仲が深まっていってる感じがして、読んでいて気持ちがいい巻でした。
最初はまだちょっとお互いのことがわかっておらず、すれ違ったりしちゃうんですけど、後半になるにつれだんだんと相手の性格がわかってくるんですよね。
やっぱりパーティを組むのだから、ケンカばかりするよりは、仲よくやってほしいものです。
また、今回もまた敵がいやらしかったり、不気味だったりして、ハラハラドキドキしちゃうのもよかったですね。
敵味方含めいろんな人たちと出会うんですけど、リーフたちって基本的に善良だから、すぐ信用しがちなんですよ。
そんな姿をみて、汚れっちまった悲しみにまみれた私は、
「ダメよ、そんなすぐ他人を信じちゃ! そんな調子じゃ、すーぐ悪い人に騙されるんですからね!」
と説教かましたい気持ちに駆られるし(老害)、実際彼らは騙されたりするんですけど、一方で優しい人たちに助けられたりするんですよ。
そんな姿をみて、わたくし反省しました。
そうだよね……
最近じゃSNSで陰惨な事件やら、ユーザー同士の諍いやらをよく見かけるようになって、勝手に疲弊して世の中を斜に構えて見るようになっちゃったけど、現実には優しい人たちだっていっぱいいるんだよね。
忘れちまってたぜ、信じる心ってやつをよ……。
影の大王に支配され、国は荒廃し、人心は乱れているはずなんですよ。
そんな世界でも、人のぬくもりは完全には失われたりしない。
影の大王の最大の誤算は、こういった人間の優しさや誇りをみくびっていたことにある気がしますね。
ここからドンドン巻き返して、余裕ぶっこいてるであろう大王ちゃんに一発ぶちかましてほしいところです!
以下、ネタバレあり注意。
さて、前作でぶじ3人パーティになったリーフたちですが、さっそく揉めています。
どうやら北を通らず迂回すべきというジャスミンと、それじゃ時間がかかりすぎるし不確定要素が多すぎるというバルダで意見が割れているようす。
なんでも北は魔女テーガンのなわばりで、しかも影の大王復活以降めちゃくちゃ強くなっているらしく、ジャスミンはバチバチに警戒しているもよう。
バルダは「これまでもおおぜいの旅人が、ぶじに通りすぎて帰ってきているじゃないか」と楽観的な態度ですが、それ影の大王復活前の情報だから! 古いから!
残念ながらリーフくんも思春期の少年らしく、たいがいせっかちで向こう見ずなところがあるので、バルダと同意見です。
多数決でこっちの勝ち! とジャスミンの意見を封殺しようとする男どもですが、ジャスミンも「こっちにはクリーとフィリがいる」と負けていません。
しかしバルダは「動物を数に入れるつもりか!」と取り合わないようす。
いや、ちょっと言っていい?
アンタら、前回も「俺たちなら大丈夫だ!」みたいなこと言って、無策でボスに突っこんでいって速攻でやられたじゃん。
けっきょくジャスミンに助けてもらったじゃん。
ボス倒したのジャスミンと森の木々だったじゃん。
まーた同じこと繰り返すつもりかい!!
なんでそんな楽観的なんだ!
特にバルダ!!
アンタ前回もそれで失敗して「リーフ、俺はお前を死なせてしまった!」とか泣いてたやんけ!
まあね、リーフはわかるよ。
思春期特有の全能感というか、若いころは危なっかしいところがあるもんだしね。
「自分だけは大丈夫」って正常性バイアスがかかるのも、まあわかる。誰しもそうやって成長するもんだ。
だがな、バルダよ。アンタいったい今年でいくつになったのよ。
リーフが生まれる前には衛兵やってたんだから、それなりの年齢でしょ?
母親のミンはエンドン王子の乳母だったわけで、ってことは王妃に代わってお乳をあげていたんだから、そのタイミングで出産したばかりってことだよね。
で、たぶんジャードも王子とほぼ同い年。
つまり、エンドンとジャード、そしてバルダはほぼ同じ世代?
ひょっとしたらバルダの他に兄弟がいたのかもしれないけど、まあだいたい近い世代だと思っていいわけだ。
で、エンドンは若くして即位してるんだから、それがだいたい10代半ばから後半だと仮定して。
即位後7年で、エンドンにもジャードにも「もうすぐ子どもが生まれる」って言ってたんだから、2人が20代前半くらいにリーフと、それからエンドン国王夫妻の子どもが生まれたとする。
で、リーフがいま16歳だから、プラス16と。
となると……ジャードくん、エンドン国王、バルダは40歳前後くらいと考察できる。
しっかりせぇバルダ!!
あんた、リーフくらいの子どもがいてもおかしくない年齢なんよ。いつまでも独身気分でいたらアカン!
いや、別に今どき結婚して子どもを作るべきなんて古くさいことは言わん。
でもいい大人なんだから、そろそろリーフやジャスミンの保護者ポジションになってくれ。
大人が子どもを危険に巻きこんではいかん!!
まあ、それを言うなら最初から未成年を危険な旅に連れていくなって話になってしまうわけだけど。
それはもう仕方ないとして。
多分、バルダは独身で守るべき妻子がいないから、いざという時に危険な道を平気で選べてしまう人なのでしょう。
人って、もし守るべき存在がいれば、いざという時に「私が死んだら、あの子たちはどうなってしまうのか」と無意識にブレーキがかかるものだと思うんですよ。
妻子じゃなくて、犬とか猫とかでもいいんですけど。
自分がいなくなったら苦労をかけたり、生きていけなかったりする存在。
でもバルダの唯一(たぶん)の肉親であるミンは亡くなってしまったし、衛兵という職業も手放し乞食になって、これまで本当に身軽な立場だったんだと思うんですよ。
しかも、なまじ元衛兵という腕っぷしにも自信があるものだから、多少のムチャはこれまで何事もなく通せてしまった人なのでしょう。
でも、これからは違います。
敵は強大かつ巨大で、元衛兵なんてキャリアだけじゃ太刀打ちできません。
しかも、まだ未熟な少年少女を引きつれている。
そろそろ少し落ち着いて、年長者として導いてくれる立場になってくれないかなーと思うわけ。
リーフやジャスミンよりバルダに近い年齢になってきた遅読は、そう思います。
バルダのこと嫌いじゃないんだけど、同じ大人としてついつい厳しめにジャッジしてしまうのは許してほしい。
後方保護者面しながら本書を読んでいるので、なんだか心配になってしまうだけなんだ。
さて、なんやかんや押しきって、そのまま北を通ることとなった一行。
なんかジャスミンがワガママ扱いされてる空気だけど、実際は彼女のほうが正しいんだろうなぁ。
つーか前回もジャスミンの忠告が正しくて、けっきょく危険な目にあったところを彼女に助けてもらったくせに、このポンコツどもは学習能力がないのだろうか?(辛辣)
なんかこの時のリーフ、内心やたらジャスミンの外見を「顔が白くて小さい」とか「緑の目の大きさがきわだつ」とかめちゃくちゃ褒めたたえてるのは微笑ましいんだけど、そんな可愛い女の子なんだからもっと紳士的にいこうぜ!
とりあえず、ちゃんとお話を聞いてあげて!
ジャスミンのこと、ずっとひとりで生きてきたから他人に従わないし思ったことをずけずけ言うって感じてるみたいだけど、前回を見るかぎり危機察知能力がズバ抜けてるがゆえの発言だから!
マジで彼女の忠告は無視せんほうがいい!
そんなこんなで第一の関門、橋の番人が登場。
ジャスミンはなにやら巨人に哀れみを覚えているようす。
テーガンにムリやり従わされてる姿が可哀想になったのかな……と思ったら、この時点で門番の正体に気づいてたんですね。
ずっとあの森で生きてきたから、動物の気配に敏感なのかな。
やっぱりジャスミンて全然ワガママじゃないよ。
めちゃくちゃ心優しい女の子だよ……。
ここで出題される謎かけ、ジャスミンはまだしもバルダのがよくわからない……オーストラリアのことわざとか何か関係ある?
金持ちはこじきが何ももってないことをうらやましがるって、まあ何もしがらみがないことを言ってるんだと思うんですけど、庶民の私は「だったら全て捨てればいいだけの話じゃないっすかね(鼻ホジ)」って思っちゃうんですけども。
ホームレスになる気概もないくせに、こじきが何も持ってないことをうらやましがるって、持てる者の傲慢だと思うんですよね。
あなたが煩わしく思ってるソレ、持たざる者が死ぬほど欲してるものだと思うんですけど。
バルダは乞食に身をやつしていたことがあるから、金持ちからのそういう傲慢にも似た羨望を感じとっていたのでしょう。
前作でデル城の貴族たちが贅沢三昧していた一方で、デルの街の人々がどんな生活をしていたかを思えば、ちょっと驕り高ぶりすぎだと思うんですけどねぇ。
ところでリーフ、自分の番になって「ぼくのほうが、あのふたりより、ずっと知識はある」ってめちゃくちゃ自信家で笑う。
まあご両親に知識つめこまれただろうしなぁ。
てかバルダ、年上なのにアホ扱いされとるやんけ!
元衛兵だったんだから、教養はあるんじゃないの? と思うんだけど、今のところ割とアホの子ムーブしてるのでなんも言えん……。
周りを飛んでいた鳥たち、不気味な表現されてたから旅人の屍肉を狙ってるのかと思いきや、自分たちの命を救うために橋の番人になってしまった仲間が心配で、ずっとそばにいたんだな〜。
番人だった子も借りを返してくれたし、誇り高い鳥さんたちやでぇ。
そして、ここでクリーの過去が発覚。
ただのマスコットキャラでなく、ちゃんと彼らにも深みをもたせてるあたり、さすがエミリー・ロッダ先生。
そんでもって、自分のことより他人(他生物)の心配ができるジャスミン、女神かな?
私の中で彼女が妖精→女神にランクアップしてます。
ジャスミン株、急上昇中。
クリーとの悲しい別れを経て、旅を続ける一行。
ここで、かつてドール(黄金の街の意)という街があったという情報がお出しされます。
『箱庭のように美しく、黄金の塔があった』か。
ただものではない感じがするけど、なにかの伏線かな?
その黄金の塔はなんだったんだろう?
今後、なんらかのイベントで出てくるのだろうか。
とかなんとか私が深読みしているうちに、影の憲兵団が登場!
しかも団体様です。ナンテコッタイ/(^o^)\
ここで、またしてもリーフのマントが大活躍します。
大丈夫? カーチャンのマントばっかり活躍して、今のところトーチャンの剣があまり役立っていない気がする。
そんでもって出た、ララド族!
青い肌に丸い目、トサカのような赤い毛……って、ファンタスティックプラネット??
捕まってるけど、どんな経緯だろう?
私はまだララド族が王家を裏切った説を捨てきれない……(信じる心を失った者)
ララド族の男、奴隷のような扱いです。さすがに可哀想。
しかしどんな経緯で捕まったかわかるまでは信用しないぞ。
王家を裏切ったけど、のちのち用済みになって「ふん、裏切り者なぞ、最初から信用せんわ」って影の大王に切り捨てられて、奴隷に落とされたのかもしれん(疑心暗鬼)
しかし主人公たちは私と違って善良なので、囚われたララド族の男を助けようとします。偉いね。
ここでおおぜい相手にムチャせず、ステルス戦法でいくのリアルですよね。
主人公たちが安易に大立ち回りとかしないあたり、ロッダ先生はシビアな作家だなと思います。そういうとこ好き。
でもね、ひとこと言いたい。
寝相が悪いやつのせいで、拳が当たって目を覚ますって、いやマンガか〰〰〰〰!!!!(天を指差しながら横転)
完全にギャグ漫画の起き方なんよ。
ここでリーフが、ジャスミンのことを「困ってる仲間を見殺しにできるような性格ではない」と信用しきっているの、順調に信頼関係を深めているようでイイですよね〜。
前回は「残酷だ」とか思ってたのに、こうも変わるとは。
逃げる途中で野生のスモモを見つけるわけですが、『紫の実』って記述に「スモモって紫だっけ?」と思って調べたら、どうやら西洋原産のスモモは紫がかった少し長めのかたちが特徴で、ようするに『プルーン』のことらしい。
中井貴一が「これはね、ミキプルーンの苗木」って言ってる幻聴が聞こえてきます。
ヨーロッパでは、生のスモモを『プラム』、干したスモモを『プルーン』と呼ぶんだそう。
一方、アメリカでは生食用のスモモを『プラム』と呼び、ドライフルーツ用のスモモは生でも、干しても『プルーン』と呼ぶんだとか。
なお、アメリカの『プラム』は、日本のスモモを品種改良したものなんだそうです。
それが今では『プラム』の呼び名で、日本にも逆輸入してるとかなんとか。
こういう関係って、なんだか面白いですよね。
そんでもって、影の憲兵団は何やらバカにしたように笑いながら去っていきました。
リーフたちは諦めたんだと思ってるみたいだけど、絶対になにかあるって!
こればっかりは「罠かもしれん」と疑ってるバルダに賛成。
憲兵団が完全にいなくなったら、元きた道を引き返したほうがええ!
そのスモモも、実は魔女テーガンの果樹園か何かで、食べたら呪いにかけられるのかもしれんぞ!!
と疑り深い私をよそに、一行はさらに奥を目指すようす。ああ〰〰嫌な予感。
ジャスミンは自作の傷薬を、すっかり気絶してしまったララド族の男の傷口に塗ってあげてます。女神かな??
つーか薬の調合までできるジャスミン、有能すぎる。
やたら薬学に精通しているっぽい彼女の母、薬師か何かだったのだろうか。
と、ここで焚き木を探していたリーフが、何やら平たい板を見つけます。
湿っていてコケまで生えてるけど、火をつければたちまち乾いてよく燃えるに違いない……って言ってるけど、ホントにぃ?
私は子どものころにキャンプで、生木とか湿った枝とかは焚き木に向かないって教わったけどな〜と思って調べたところ、やはりデメリットしかないので使用しないほうがいいとのこと。
なんでも、焚き木の水分が気化することで熱が奪われ、不完全燃焼が起こりやすくなるとか。
不完全燃焼が起こるとどうなるかというと、煙が大量に出て、タールと木酢液が発生するとか。
タールは黄褐色のネバネバした液体で、ようするにタバコのヤニのことです。こんなものが肺や喉にこびりつくんだから、そりゃガンやCOPDの原因にもなるわな……。
木酢液はというと、かつては殺菌用の農薬として登録されていたのですが、現在は失効しており、薬効も認められていないとのこと。
こんな湿った板を焚き木になんてした日にゃ、大量の煙で影の憲兵団や魔女テーガンに居場所がバレてしまう……。
ちなみに湿った焚き木を燃やすためには、着火剤を普段の3~4倍量を使って火力を上げる必要があるらしく、マジでデメリットしかなさすぎる。
そんなもん捨てなさい、リーフくんや。
まあ、焚き木になるかどうかは置いておいて、どうやらその板は標識の一部であり、向こうのほうに小さな白い家を発見したのでした。
「幸運だ!」と喜ぶ一行ですが、いやいやいや……こんなところにある家とか怪しいにもほどがあるって!!
つーかバルダ、いきなり訪ねていって「お風呂と温かい食事をもらおう」とか図々しすぎない?
お風呂って大量の水と薪が必要になるし、この世界だとけっこう高級なのでは?
影の大王に支配されてるなら、なおさら薪は貴重だろうし……。
ウキウキ気分で家に向かおうとした彼らですが、なんと標識の向こうは底なし沼だったのでした。
やっぱ罠じゃねーか!!!!
溺れかけるリーフたち。
そこに、家から出てきたふたりの老人が、なにやら助けるそぶりを見せるのですが……。
あ〰〰!!!!
私これわかっちゃった!
岸辺露伴のドラマ見てたから!
幼女が「わちにんこ」って言ってたから!!!!
いや〰〰!!
気づいてるから不穏なこと言ってるのがわかっちゃう!
リーフたちとのギャップがすごい!
待て! キミたちは騙されとる!!
ソイツらを信用するんじゃあない!!!!
すっかり絆されているリーフとバルダですが、一方でジャスミンはバチバチに警戒しているようです。
なんか、このやり取りだけ見るとジャスミンだけ態度が悪いみたいに見えるんだけど、私は逆さ読みに気づいちゃったから、ジャスミンだけヤツらの悪意を感じ取ってるのがわかっちゃうんだよな。
ホント損な役回りだよ、この子は……。
ていうかジャスミンがララド族の男を案じて、「あの人まで底なし沼に落ちたらどうするの?」って言ってるのに、バルダは「どうせすぐララディンに帰るから、俺たちのことなんか探さないさ」みたいな返答をするわけですが、アンタけっこう薄情なやっちゃな……。
前から思っていたが、ちょっと希望的観測が多すぎるぞ!
というか、ちょっと男子ィ〜!
ジャスミンちゃんの意見を無視しすぎなんじゃなあい!?
センセ〜! バルダくんとリーフくんが、ジャスミンちゃんのこと無視しまぁ〜す!!(茶番)
きっとまだ二人の中で、彼女がワガママだという印象が拭えないんだな。
察しがよすぎるだけなのに……。
ていうかバルダ!!
アンタ、影の憲兵団が去っていった時に、「罠かもしれない」って警戒してたでしょうが!!
疑え、少しは!!!!
そんな私が止める声は届かず(当たり前)、彼らは家の中に入ってしまいます。
とりあえず、ひとこと言いたい。
泥だらけのままテーブルにつこうとすな!!!!
よそのお宅に押しかけた分際なんだから、ちったぁお行儀よくなさい!!!!
バルダ! あんた大人でしょ! ちゃんと子どもたち見てなさい!!
なァ〰〰に一緒になってテーブルにつこうとしてんのよ!!
その汚れた家具、誰が掃除すると思ってんの!!!!
そりゃ老夫婦も慌てて止めるって。
明らかに敵だけど、ちょっと申し訳なくなってしまう。ウチの子たちがすみません……。
浮かれポンチな一行ですが、リーフはベルトについてるトパーズに触れたことで目を覚まします。
なんでも、トパーズには心の目を洗い清める効果があるとか。
おかげで老夫婦やこの家の真の姿が見えるようになったし、連中が話している本当の内容がわかるようになりました。
ヤツらの本当の名前はジニとジッド。
魔女テーガンの子どもたちであり、橋の番人が出した謎かけ歌にも出てきたらしい。
そ、そうだっけ……。
この年になると、そんないっぺんにカタカナの名前を覚えきれないんですよね。十三人て。無理て。
ああ、悪役令嬢転生おじさん現象……。
(『悪役令嬢転生おじさん』の感想文はこちら↓)
まーた魔術で幻覚見せられてたんか。
ひょっとして、デル城に魔法をかけてたのもテーガンなのだろうか?
なんか似てますよね。
リーフは慌てて二人に訴えるのですが、今度はジャスミンまで「何言ってんだコイツ」的な目で見てきます。なんでやねん!!
ジャスミン、さっきまでめちゃくちゃ警戒してたがな!
リーフとバルダが呑気にニコニコしてた中で、ひとり不安そうな顔してたがな!
そこはリーフに同調するところやろがい!
ひょっとして、魔術が精神にも影響を及ぼしているのだろうか?
早く解かないとまずいヤツでは?
と、心配していましたが、リーフくんは「そうだトパーズだ!」とひらめき、バルダとジャスミンに触れさせます。
とたんに悲鳴をあげる二人。
「あの老夫婦も、この家も好きになれなかったのは、私が森育ちで、ふつうの人たちの習慣に慣れていないからだろうと思ってた」とジャスミン。
「おれは……おれはなんと、おろかだったんだろう!」とバルダ。
ジャスミンはね、まあ仕方ないよね。
むしろ慣れない環境の中で頑張ってると思うよ!
バルダ、キミは前回からずっとおろかやで……。
いい加減、おとなポジとしての自覚をなさい。
そんなんじゃ天国のミンに叱られるぞ。
「こーのバカ息子が〜!」って怒り狂う乳母の姿が目に浮かぶぞ。
ミンはジャードの母代わりでもあったんだから、言わばリーフは孫のようなもんやで。
バルダもリーフを甥っ子だと思って護ってやらなあかん。
それなのに、今のところキミ、保護者どころか完全にドジっ子枠なんだよなぁ……。
「宝石探しは俺ひとりでじゅうぶんだ」って息巻いてた時の威勢はどうしたんや。
しっかりせい!
正気に戻って家探しすると、これまでの犠牲者のものと思しき金銀財宝の山がずらり。先立つものとして、ちょっとくすねていこうぜ。
コイツら本当に生肉以外興味なかったんだろうな……。
と、そこに新たな訪問者が現れ、ジニとジッドはそちらへ向かってしまいます。
どうやら今度は間に合わなかったようで、二人は必死に沼を探り、悔しげなようす。
きっと、あのララド族が落ちたんだ……とつらそうなバルダ。キミ、「どうせすぐ帰るだろ」的なこと言ってなかった?
本当は誰より心を痛めているだろうに、表面上は「仕方ないわね」とクールに切り替えるジャスミン、さすが野生で生きてきた子って感じですね。
でも、その後、ララド族の男が生きてることがわかった時、誰より喜んでるわけですよ。
そんでもって、すぐに短剣を引き抜いて、ララド族の男を助けに駆け出すわけですよ。
ジャスミン、さすが私の女神だ……(お前のではない)
これまでも数々の読者を沼落ちさせた女……(そうなの??)
つかね。リーフたち三人は、ララド族の男を置き去りにしたわけですよ(ジャスミンだけは気にしてたけど)
それなのに彼は、三人を助けにきたのですよ。
しかもですね。
どうやら彼は、影の憲兵団に捕まる前、ここに囚われていたようなんです。
そんな、彼にとっては悪夢の場所に、再び足を踏み入れたんですよ。
見捨てて逃げてもよかったのに。ただ、自分を助けてくれた人たちを、今度は自分が助けようとして。
武士かよ!!!!!!
めちゃくちゃ高潔な男やがな!!!!
今まで疑っててごめん!!!!(本当にな)
沼地の謎かけを解いて、隠された踏み石を見つけ出したリーフ。
しかし、ヤツらの投げた斧がジャスミンの肩に突き刺さり、彼女は足を踏み外して沼に沈みだしてしまいます。ヤバい!!!!
そこに颯爽と現れたのは、あの時に別れたはずのクリー!
ジャスミンが心配で戻ってきたんか!
おいおいおい、ここには誇り高い戦士しかおらんのか!!(感涙)
クリーが時間を稼いでいる間に、リーフとバルダがジャスミンを引き上げようとしますが、なにしろ一方は睡眠薬を盛られた影響で力が出せません。オメーバカ!!!!(暴言)
こういう時の戦士枠じゃないんか!
そうこうしているうちにクリーの片翼がやられ、こちらに迫ってくるジニとジッド!
もうダメだ……!
と思っていると、まさかの展開。
なんと、あるべき踏み石がなく、彼らは沼に沈んでいってしまうのでした。
実はジャスミンが細工をしており、踏み石の場所がわからないようになっていたんですね。さすがはジャスミン! さすジャス!
でも、そのせいで肩をザックリやられちゃったんだから、本当ムリはしないでほしい……! 命がいくつあっても足りないよ!
痛いだろうに、くちびるまで真っ青になりながらうめき声ひとつあげないの、並の精神力じゃないよね。もはや武士なんよ。この世界の住民は武士系キャラがトレンドなんか??
野生動物は弱ったところを見せないというけど、森育ちのジャスミンも、やはりそういう習慣が染みついているんだろうな。
弱みを見せたら死ぬ世界だろうし。
しかーし!
ジャスミンには、前回手に入れた『命の百合の花蜜』がある!
これを肩の傷口に塗……らなーい!
クリーの怪我に塗る!
って、工工工エエェェ(´д`)ェェエエ工工工
自分よりクリーを優先するジャスミン、もう女神なんよ!!!!
なにこの子!? 健気にもほどがあるでしょ!
ここで「うちへ帰らなかったのね、強情者」って言うジャスミン、好き。言葉とは裏腹に、めちゃくちゃ優しい声色してそう。
そんでもって、自分の肩の傷は「(命の花蜜は)大事にとっておかないとね」と言って、手製の傷薬を塗るジャスミン。
いやいやいや、沼の向こうから投げられた斧が刺さったとか、かなり深い傷なんじゃない? 下手すりゃ命に関わるよ。
大丈夫? 太い血管傷つけてたりしない??
斧の刃の端で打たれたらしく、傷は小さいけど深いらしい。
女の子の肌に傷を残すなんて〜。
考えが古いと言われようとも、こんないい子に傷痕を残すなんて……
J('ー`)し カーチャンユルサナイヨ(誰がカーチャンだ)
でも、今後を見据えて命の花蜜を残すジャスミン、ストイックというかリアリストというか。
そういうトコ好きだけど心配です。
さて、ララド族の男と合流した一行。
彼の名前はマナス。リーフたちを『大恩人』と慕ってくれています。
しかし、ララド族ははるか昔、魔女テーガンに呪いをかけられており、みんな口がきけないんだとか。
なにそれ怖い。末代まで呪われてるじゃん。
この呪い、影の大王と手を組む以前からかけてたわけでしょ?
そんなサラッと末代まで効力を発揮する魔術を使えるヤベーやつが、さらに強大な力を得たって、あきらかに危険レベル跳ね上がってんじゃん。
おいバルダ!
そのこと知ってたくせに、よくもジャスミンの意見をワガママ扱いできたわねアンタ!
楽観視も大概にせえ!
ここから毎回ララド文字(?)をバルダが翻訳してくれるんですけど、なんでバルダそんなにララド族に詳しいん……?
てか、言わば魔女テーガンの被害者たちに詳しいくせに、なぜそんなにもテーガンを侮って……(以下略)
しかもテーガンがドールの街を呪った理由は、美しいものに対する嫉妬と悪意らしい。ち、ちいせぇ〰〰。
ボスにしては器が小さすぎるんよ。
これだけ美しいものに嫉妬するテーガン、さぞ醜いに違いない。
ここにもルッキズムの被害者が……。
そんでもって、そんな話を聞いたせいで、夜の闇に恐れを抱くようになってしまったリーフくん。
まだ16歳だもんね、それが普通だよ。
同い年くらいなのに肝が据わりまくってるジャスミンと、呑気にグースカピースカやってるバルダが異常なんよ。
いや、バルダはジニとジッドに盛られた睡眠薬の影響もあるかもだけど。
そんなリーフくんの逃げたくなる気持ちを抑えてくれたのは、夜の恐怖から守ってくれるというトパーズでした。
今回トパーズめちゃくちゃ活躍してくれるな……。
ひょっとして、毎回前作で手に入れた宝石が役立ってくれる展開だったりする?
だったら胸熱ですよね。
さて、ララド族の住むというララディンに向けて出発した一行。
影の憲兵団にやられたであろう空き家で一泊させてもらったりして、旅支度を整えます。
泉の水を水筒につめたりしてるけど、大丈夫? それ生水だよ……?
ちゃんと煮沸して飲むんでしょうね??
生きるためとはいえ、他人の家のものを無断で持っていくのはちょっと……というしっかりした倫理観の持ち主であるリーフくん。
しかし、この家の壁には、ララド文字で『鳥』『自由』を意味するレジスタンスのマークが描かれていました。
それはつまり、影の大王を倒すために団結したレジスタンスの証であり、「たとえ自分が殺されるとしても、いつかここを訪れた同志たちのために」という意志だったのです。
そういうわけで、ありがたく物資をいただくことにしたのでした。
しかしなるほど、レジスタンスですか。
そういえば、第1巻の時にそんな話があったような?
でもたしか、やられちゃったんじゃなかったっけ?
ひょっとして、リーフくんのご両親のところにあれほど情報が集まっていたのは、あの二人もレジスタンスに加わっていたからなのかな?
マントの素材とかどうしたんだと思ってたけど、レジスタンス経由で手に入れたのかもしれない。
ジャードくんの性格なら、レジスタンスとかやりそうですよね。
そんでもって、影の大王は復活した後、優秀な建築技術をもつララド族を奴隷にしようと企んだらしい。
これでララド族裏切り者説は完全に払拭されました。
いやあの……ホントごめん。
私、デル城を造ったこと自体がそもそも影の大王(というより主席顧問官)の罠だった説を推しているので、建築に関わったララド族のことも完全に疑ってかかってたわ……。
でも考えてみれば、ララド族を登用したのは、当時の国王だったエルステッドの指示なんですよね。
私はここにも主席顧問官の息がかかってるんじゃないかと疑っていたのですが、杞憂だったか。
ってことは、やっぱ戦犯はエルステッドじゃねーか! あんのボケナスが〰〰!!!!(口が悪い)
っぱ、世襲制は三代目でダメになんのよ!
映画とかもだいたい三作目は駄作じゃん!?
ターミネーターとかエイリアンとかバック・トゥ・ザ・フューチャーとかさぁ!(各方面に喧嘩を売っていくスタイル)
さて、ようやくララディンに着いた一行。
しかし街はもぬけの殻でした。
失意の底に沈むマナスに、どう声をかけようか悩むリーフ。
ジャスミンは「一日しっかり休んで、また出発するしかない」といかにも冷たい口ぶりですが、それが本心じゃないことは、いよいよリーフくんにもわかってきた模様。
そうだよ、彼女は冷たいわけじゃないんだ。
感情を押し殺して現実的な解決策を口にできるだけなんだ。
それこそが野生で生き残る術だったから……。
しかし、ここで奇跡が起きます。
なんとマナスが悲しみを昇華するために吹いた笛を聞きつけた仲間たちが、地下から続々と顔を出したのです!
な、なるほど〜!
地下に逃げこんでいたのか!
だから家財一式なかったのね。憲兵団に連れて行かれたにしては不自然だと思ったよ。
それにしても、わずか数年で巨大な地下都市を建造したララド族の建築技術、控えめに言ってオーパーツすぎる。
我が国も建築技術に関しては負けてないと思うんですけど、ぜひとも技術交流してほしいところですねぇ。
ひと安心したところで、ララディンにてしばらく英気を養うことにした一行。
ここでリーフやバルダがララド族の建築技術を褒める一方で、ジャスミンは「憲兵たちが時間をかけてララド族を探せば探すほど、わたしたちにかまっている時間はなくなる」と現実的な考察。どこまでもクレバーですね。
あれ、おかしいな。私は当初、バルダがその立場を担ってくれるものだと予想してたのですが……。
もはや私の中で、バルダがドジっ子枠になっとる。
それから四日が経ち、後ろ髪をひかれながらも『嘆きの湖』へ向かうことにした一行。
そこには恐ろしいソルディーンがいるとのこと。
ララド族は必死で止めるのですが、リーフたち、そしてマナスまでもが覚悟を決めてます。
ていうかマナス、リーフたちに「嘆きの湖まで案内してくれれば、あとはララディンに帰ってくれて構わない」って言われてるのに、「私の命はあなた方のもの」って最後まで付き合ってくれるとか……
やめろ! そう言ってるやつから死ぬんだよ!
世間ではそういうの死亡フラグって言われちょる!
あと、あんま高潔なこと言われると、疑いまくってた自分が許せなくなるからやめてくれ!!!!
そんなこんなでソルディーン戦に突入するわけですが、毎度のことながらいきなりピンチでさっそく全滅しそう。早すぎる。
なんとか切り抜けたはいいですが、事態は絶望的。
すっかりお通夜ムードです。
マナスの笛でいったんは雰囲気が明るくなったはいいものの、今度はソルディーンがその笛の音を気に入り、マナスと引き換えに宝石を渡すと交渉してきました。
うーん。
ソルディーンがマナスの笛を所望しているのは、「心を慰めてほしいから」なんですよね。
そりゃ、こんな陰気で寂しい場所にひとりでいたら、さぞかし心が暗くなることでしょう。
これはもしかしなくても、ソルディーンもまた、魔女テーガンの被害者なのか……。
と、なんとなく私が察している間に、マナスを引き渡すことに抵抗したリーフが、なんやかんやあって、ソルディーンの体にトパーズを押しつけることに成功します。
そして少しずつ過去を取り戻していくソルディーン。
マナスを引き渡すことをよしとせず、仲間を守ろうと命をかけたこともまた、ソルディーンの記憶の扉を開くきっかけになったようですね。
こういう主人公の行動が敵の心に響く展開、ベタだけど好き。
どうやらソルディーンもまた、仲間をかばったせいで魔女に呪いをかけられた模様。
橋の門番にさせられた鳥さんといい、ひょっとしてテーガンって、誇り高い存在が苦手なタイプ??
綺麗事とかめっちゃ嫌いそう。
ぜってー逆張り女。
ようやく宝石を手に入れたリーフ。
しかし、ピンクの宝石? そんなんあったっけ??
とか思っていたら、なんとルビーは『邪悪な存在が近づくと色あせる』のだとか。ヤバい!
焦るも時すでに遅く、魔女テーガンが登場!
美しいものに嫉妬するらしいので、さぞかし醜女なのかと思いきや、銀髪美女らしい。
なんでや! だったら嫉妬する必要ないやろ!
お前がナンバーワンだ!!!!
ひょっとして、「私以外に美しいものはいらないわ!」ってこと?
白雪姫の継母かなにかですか????
そのテーガンですが、魔術でリーフたちを圧倒するかと思いきや、クリーに指先を突かれて、あっさりやられてしまいます。
あ、呆気な〰〰〰〰……。
というか、一滴でも血を流すと死ぬって弱点デカくない?
うっかり刃物で指を切ったりするのが怖くて、料理とかできないじゃん。
ひょっとしたら、厳しい制約や誓約と引き換えに性能が向上してるタイプ?
『HUNTER×HUNTER』の念能力みたいなもん??
ともあれ、今回のMVPはクリーでしたね。
それでは皆さん、物語冒頭を思い出してください。
バルダは多数決のときにクリーとフィリの意見を「動物を数に入れるつもりか!」と怒りましたね?
だがしかし、こうして命を助けられたのだから、もう彼らもただの動物ではなく、立派な仲間ですよね?
今後は彼らの意見もちゃんと聞いてください。わかったかバルダ。
呪いが解けたソルディーンと、宝石を持っていた女性のような岩の正体は、美男美女でした。やっぱりね!
魔女の呪いが解けてプリンセスが解放されるのは、古今東西の童話におけるお約束ですから。
『嘆きの湖』にかかっていた呪いもぶじに解けて、美しい黄金の街ドールに戻ってゆきます。
というか、ドール人は黄金の肌をもっているようですが、『黄金の街』ってそういうこと?
私はてっきり、秀吉が造った黄金の茶室みたいなのを想像していました。下世話ですみません。
そんでもって、マナス(というよりララド族)の呪いも解けましたね。
どうやら金切り声らしいのですが、なんかこれまで無口だったぶん、ギャップがすごそう。
一行はいったんララディンに戻るそうですが、今後はマナスも仲間に加わる感じかな?
大工キャラって強そうだし、一緒にきてくれると心強いですよね。なんならバルダより活躍しそう。
というかバルダ!
あんた今回絶妙に活躍してないわよ!!
ジニとジッドに睡眠薬盛られてパワーダウンしたり、ソルディーン戦でぶっ飛ばされてただけだったぞ!
歩くララド語翻訳機としての役にしか立っとらん!!
もはやドジっ子バルダくんも、私の見守りリスト入りしちゃってるんだから。
次巻こそカッコよく立ち回ってくれ。頼むやで。
ていうかジニとジッドといえば、テーガンの残りの子どもたちってどうなったんだろう?
十三人いるってことは、まだ十一人残ってるよね。
今後また立ちはだかってくるのかな?
それとも、テーガンの魔術が解けたことで、彼らも消えてしまったのだろうか。
なんか、そのうち「母の仇!」とか言って復讐にきそうで怖い。
とはいえ、ぶじにルビーも手に入って、めでたしめでたし。
今回もテンポよく進んでくれたおかげで、サクサク読めました。
疲れてる時でも気軽に読める作品でありがたい。
次回も楽しみです。
それでは、今回はこのへんで。