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【勝手に読書感想部】幸せの国殺人事件:矢樹純

[作品紹介]

全く人気のないオンラインゲーム「World of Nightmare」を通じて仲良くなった、中学1年生の海斗と太市、未夢。
ゲームのアクションセンスが全く無い海斗は、クエストの攻略を断念した代わりに、5年前に廃業になった遊園地「ハピネスランド」をこのゲーム内の土地に再現するという遊び方にシフトチェンジして、楽しんでいた。
そんなある日、太市から若い女性が撲殺される殺人動画が送られてくる。
そして、その現場となっていたのがハピネスランド内のアトラクション「恐怖の館」だった。

[ネタバレと感想]

*以下ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注意ください。


この小説自体がノベルゲーム感覚で、手がかりを探しにある地点に行って、手に入れた手がかりをベースに次のイベントが発生する。
本当にストーリー展開がノベルゲームっぽくて楽しめました。
(わたし自身は実際にノベルゲームをプレイしたことはなくて、ゲーム実況のプレイ動画でしか見たことなんんですが・・・)
主人公が中学生ってこともあって、児童書的な要素も感じました。
「グーニーズ」とか「スタンドバイミー」的な?
児童書にしては凄惨な描写も多いので、「大人のための児童書」って表現が自分の中ではしっくり来ます。

それにしても、この子たち本当に中学生?って思うくらい行動力があって、観察眼が鋭くて、察しがいい3人でしたね。笑
江戸川コナンと少年探偵団を思い出しました。

海斗が中一にしては背が高いところとか、水泳部でOWSをやっているところとか、お母さんが息つくように嘘をつくこととか、全て後半の流れに必要な要素として繋がっていく感じも面白かったです。

ただ、最後ちょっと理解できてないかもです・・・
最初は、
竜騎士:安堂
盗賊:真崇
隠者:梶
かと思って読んでいたけど、途中でミスリードってことが解ってきて。

ラストのやりとりの感じだと、多分
竜騎士:未夢
盗賊:太市
隠者:海斗
ってことですよね。
大人になった3人が同じゲーム内にログインしてプレイしてるっていう解釈でいいのかな?
けど、母の温泉のパンフレットは中一の海斗の場面で出てきたやり取りだし・・・あんまり確証がないですが。
最後の最後で読者に解釈投げるパターン?笑
まあ、それも含めてこの本を最後まで楽しませていただきました。

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