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「文学フリマ東京39」参戦記 & 購入本紹介

12月1日に開催された、文学フリマ東京39にサークル参加しました。

まずは、ブースにお越しいただいたかた、ご購入くださったかた、気にかけてくださったかたへ、厚く御礼もうしあげます🙇🏻

嬉しいご意見なども頂戴しまして、もぉ、感謝☺️しかありません。

近年の来場者、激増え。で、今回からビッグサイトで開催と相成りまして、正直TRCから、あのビッグなサイトに立ち向かわねばならぬとは、不安……と思っていたのですが、先にコミティアでビッグサイトデビューを果たしていたし、なんなら私の家からはTRCよりも交通の便がよかったり、会場周りは上り階段も少なめになっていたワケで……ほぼ杞憂でした。

今年を顕す漢字が決まりました

今年の漢字は“沈”です。

撃沈の“沈”です、と、ひとりユーキャンを試みてしまうくらいの沈みっぷりでした。

売上というわけでなく、そもそも足を止めていただけなかった感じです。

う~ん……じつは今回ちょっと自信あったんですが……😭

なんというか、身のほど。

初参加したコミティア150より、(どちらかというとホームだと思っていた)文学フリマのほうが、反応が芳しくなくて、沈みました。

そもそも論として、自分のアピールの少さとか下手さがあるなとは思っていたし、文フリ参加初期のころは、それでも響く人に響けばいいなんてジャックナイフな気分でやっていました。

そもそも小説本に関しては「生ゴミのような文章を投げつけてやろう」なんてふざけたコンセプトを持ってましたしね。

ナンセンスだかシュールだかわからないジャンルの小説、唐突な手ぬぐい……考えてみたら、ワケワカンナイ……

だから、仕方ないとは思いつつも、どうにも、人の波が流れていく。

せめてブースで足を止めてくださったら、(コミュ障全開ですが)本の説明もさせてもらえるのにな〜なんて思っていましたが、まあ、このへんも、実力いたらず😭ですね。

小説本はともかくとして、手ぬぐい蒐集本やオリジナル手ぬぐいに関しては、純粋に見てほしい気持ちだけで、切れたナイフ的な想いは全然ないので、うーん……もうちょっと手にとってもらえたら、なんて厚かましくも思ってしまいました。

そのなかでも、手ぬぐいに興味あるかたに声をかけていただいたのは、純粋に嬉しいです。手ぬぐい好きなかた、やっぱり結構いますよね☺️ いいことです。

購入してくださったかたは、すっと買っていただいた印象なので、見本誌を見ていただいたのかしら。そういえば、以前も見本誌コーナーで見てから来てくださるかたが多かったように思います。見本誌大事。

造本も全力でやっているつもりなのですが、最近はホントに出店者のみなさんの装丁もクオリティが高くて、驚きます。「プロ、来るな」などと苦虫をぶちりとつぶしたり……(心のなかで)。

老いては若きに従いたい気持ちで一杯になりました。

と、さんざんにネガティブなことを書いてしまいましたが、手にとっていただいたかたから、ホントに嬉しいご意見をくださったりしたので、かなり元気が出ました😸

はてさて、なんだかんだで、また次も、なにかつくるのだろうな……と思います。

手持ち無沙汰になると、落書きやアイウエを作文をはじめる、アレでアレな私…

本について思うこと

べつに商業主義が悪いとは思いません。ただ「この本がある意味ってなんだろう」なんて、哲学漢を気取って思うしまうのです。

似たようなテーマの本や、明らかに二番を煎じたような本、どこかでみたタイトルと、キャッチコピー……そういうものにも意味はあるはずなんですが、あまりに商業的な本が書店に並んでいると、どうにも考えてしまう。そして鬱々もしてしまう。

社会のニーズは、自分の好みとは別の箇所にあって、それは好みとう以前に、社会のニーズとか、風潮によって行われている。それはビジネスで、生活であって、好みとか意味とか、はっきり言って関係ないものなのです。それはあたりまえのこと。

だけど……大人ぶって肯定してしまう精神は、オタク気質にはイラんことかなと。なんだろう。じっさい「アンタ、本のナンなのさ?」って感じなんですけどね。

出版不況といわれて……私が本屋で働いていた、十ウン年前くらいも、同じように売れない売れないいっていて、多分それは変わっていないどころか、悪くなっているはず。

でも、文学フリマの人の波を見ていると、本が好きな人はたくさんいる。じゃあ、なんで不況なのかしら。

そう考えていくと、やっぱり読者にコミットできていないんじゃないかな、と思う。

ものが売れた時代、以前はカリスマでもって、えいやとばかりに生産できた。

だけど、そもそも売れていた時代だって、じつはつぶさな想いは汲めてなかった。かそけき声に応えてなかったとも思う。多様性とはいったもので、ニーズの少ないものには、やはり対応できていなかったのではないかな。それか、売れる見込みの少ないものでも、つくれてしまうくらい景気がよかったとか……?

やっぱり欲しい人と伝えたい人が重なり合ったものは尊いですよね。だけど多様性な個に焦点をあてていくとマスメディアじゃないかもしれない。本の生産のしかたとか、流通の仕方とかを考えると、やっぱり大量生産、大量販売……の仕組みだと思うんですよね。

だけど、コミティアとか、文フリとか、たしかに少部数だけど、届けたい人に届くしあわせさみたいなところは、こういうイベント事じゃないとおこらないことなのかな、とか思いました。

買う側として楽しむ

じつは今回の文学フリマ、あんまりチェックできていなかったものの、ほかの出店者さんで「欲しいな」と思う本がたくさんありました。

お財布都合でいくつか見送りもしましたが、購入本をほくほく紹介します。

『小豆島で15万円の空き家を買ってみた!! 』あみーごさん

私も15万円ほしい

離島が好きです。人付き合いが壊滅的にできないので、できるだけ人の少ない場所で過ごしたい。あと、海の近くに住んでみたい。いずれは島ぐらしが夢……なんてちらほらいっていたりします。

そんな思いがあるので、この書影を見たときに「参考にしよう」とすかさず購入しました。

小豆島はメジャーな島だし、たぶんインフラやコミュニティも比較的、確立されているのかな?とは思います。それでも、離島ならではの金銭事情や情報のあつめかた、生活の仕方が参考になります。

読みものとしてもたのしく読みました。

『犬の看板探訪記 関東編』太田靖久さん

感じる、愛

noteに何度か写真投稿もしているのですが、レトロな書体とかが好きで、旅先で見つけた看板をよく写真に取ります。そのなかで、犬の看板もよく見つけるのですが、「これを各地で集めたら面白いだろうな」なんて思いました。でも、すでに目をつけている…というか、好事家はいるもので、たしかタモリ倶楽部とかでも特集してたことがあったんじゃないかな。

まだ読んでいる途中なのですが、とにかく文章がおもしろい。考えてみれば、用途は似通っている看板なんですよね。それを考察しているだけのはず。なのにもかかわらず個々を鋭く洞察して、ウィットに富む解説をしている筆運びに舌を巻きます。

『stan』創刊号 samcheeseさん

演劇界に、かきあげ団という奇跡があるのをご存知でしょうか。気になったかたは、お使いのSNSで検索してください。「島崎和歌子」と検索すれば100%登場します。演劇にハマっていたときにかきあげ団を知り、何度か公演を見にいきました。文学フリマの日にイベントがあったのですが、私はサークル参加なのでいけず。こちらの本に寄稿しているとのことだったので、購入しました。

“オタクのためのZINE! 今回のテーマは同担拒否”とのキャッチフレーズ。

オタクについて、熱く語る冊子。

サークル参加の準備をしているときに、「いくつになってもオタクっぽいこと続けてるな……やめられねぇな……」という、諸行無常感が襲ってきて、でも文フリでツベコベいっててもしょうがねえ、って気持ちも再確認しました。夢は終わらない。

『本とデザイン研究ノート 本ってだいたいこうなってますよね?』西岡裕二さん

レイアウトめっちゃきれい

編集制作会社、デザイン事務所を経験されて、フリーランスとして活動されているかたの著書です。エディトリアルデザイナーとして、血肉となっている知識をまとめられています。基本的なことは踏まえていても、意外と実務だと必要なところが書かれていない、痒いところに手が届かない……という本が多いので、こういった、実務からの目線でまとめられた本って、いいと思います。

実は同人活動から行き過ぎて、今はちょっと本の制作に関わる仕事もしています。文フリの本を造り始めたころに、この著者のブログを参考にしていました。

今の私があるのは……なんてエモそうなことをいうつもりはありませんが、時の流れは奇妙なものだなと思います。

『大栄活字社のこと』ほしおさなえさん

金属活字はロマン

本を造るにあたり、一時期は活版の資料や、写植機の資料を漁りました。

実際にはデジタルな印刷にしか携わっていない世代ですが、アナログの知識はかなり役に立っています。こういう本はすかさず購入してしまいますね。

手ぬぐい『荒波アデリー/グラデーション』ぺんぎんやさん

ペンギンという正義

手ぬぐい界隈ではおなじみ、黒猫舎さんのブースで購入。やっぱり買ってしまいますね、手ぬぐい。

ぺんぎんやさんの『荒波アデリー/グラデーション』という手ぬぐい。いくつか塗り分けの種類があったのですが、グラデーションタイプを購入しました。

結構好きでペンギン関連の書籍もいくつか読みました。アデリーペンギンは、南極にいるペンギン(南極に住んでいるペンギンは、じつはコウテイペンギン、アデリーペンギンの二種のみ)ちょっと頭が尖った、白黒模様のはっきりしたペンギンですね。

じつはペンギン柄はあんまり持っていなかった。可愛すぎるものを、ちょっと斜に構えて購入していなかった(中二病スタイルで)のかな。

今後について

本年は趣味制作に時間をさこうと思って、色々と造ってきました。これから、この在庫を捌いていくわけですが……ひとまず次回のイベントごとは未定です。

来年は自身の生活がどうなっているのか、ちょっとわからない状況でもあるので、全体的に未定です。SNSとかは続けていくつもり。

制作途中の企画が……ずるずると先延ばしにしているやつが……いくつかあるので、そちらを完成させてイベント参加もアリかな。できれば、オリジナル手ぬぐいも、来年1枚くらい新作が出せればいいと思っているので、そちらも考えつつ……といったところです。

重ね重ね、各種イベントでご購入くださったかた、気にかけてくださったかたへ、誠にありがとうございました🙇🏻

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