『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』がぐるぐるまわって自分ごとになった話
今村夏子さんの『こちらあみ子』と『ピクニック』を読んでモヤモヤした。「え、これで終わり?」と何度も頁をめくり直す。気持ちが悪いのでネットで解釈を検索して、ああ、なるほどねと納得した。
両作が収録されている『こちらあみ子』を読んだきっかけは、三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』だ。キャッチーなタイトルに心を鷲づかみされ、時間管理術やマインドの持ち方を教えてくれる実用書だと思った。新書だし。
しかし、期待は裏切られた。明治以来の労働感と読書感を延々と説明する