「明日(あした)のノート」Nコン2024高等学校の部課題曲を考える1
Nコンの2024の季節ですね。高等学校の部の課題曲は、「明日(あした)のノート」だそうです。作詞は俵万智さん、作曲は松下耕さん。どちらも大好きなクリエーターです。
10代の持つ明日のノートには立派なことじゃなくて何を書いても良い、と訴える詩です。
詩は高校生が感じたことというよりも、大人が高校生に呼びかけた内容のように感じます。
大人なら知っている往年のヒット曲や漢詩などをモチーフにしており、高校生が自分で発見する言葉とは思えない。
例えば、とことん縮んだからこそジャンプは、中国の古典である易経の尺蠖の屈するは伸びんがためを意識しているだろう。
この作品は、大人から高校生へのエールだと考える。すぐには分からないこともあるが、時間が経てばああそういう意味だったのかと腑に落ちることがある。その時のために、書いてくれたのだ。
また、私は作曲の技法に詳しくないが、曲の最後の「そこから始まる」が何度もしつこいほど繰り返されている。曲を盛り上げるためであればやり過ぎである。だからこそ、コンクールでスマートに表現できれば好印象となるだろう。
この曲はコミカルな前半と決意に満ちた後半から成っている。
どこか合唱の名曲ゆうやけの歌に近い雰囲気を感じる。(あくまでも私見です)
前半のコミカルな雰囲気が続いていると考えるか、歌舞伎役者のように見得を切る芝居を意識しているのか、作曲者の意図をお聞きしたいところだ。
「明日(あした)のノート」の演奏動画もアップされている。演奏団体によって別の曲に聞こえるから不思議だ。今年もコンクール本番まで楽しめそうである。
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