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ロールケーキと文庫本
バイト中にロールケーキの糖質が1本あたり150gほどであることを知った。調べるとだいたい文庫本1冊と同じくらい。電車内で文庫型の砂糖菓子にかぶりつくのと、家で優雅にロールケーキを嗜む行為は健康上全く同じだと言える。
そんなことは本題ではない。砂糖でできた文庫にはもちろん文字がないし、なによりベタベタするので電車内に持ち込む意味がない。というかそもそもそんなものない。
「無関係な2単語を並べると、それっぽいタイトルに見えてくる」ということをこの記事で伝えたい。"ロールケーキと文庫本"。どことなく淡い青春映画のタイトルっぽさが感じられはしないだろうか?
子供の頃からの夢が叶いケーキ屋を開いた一人の女性。味には自信があるがなかなか客足が伸びない。そんななか、毎週火曜日に決まっていちごのロールケーキを買いにくる男子大学生がいた。しかしある日を境に忽然と姿を消した彼。不思議なことにその日からケーキ屋は大繁盛を見せた。皆買っていくのはあのロールケーキ。彼女は店じまい後にふらっと寄った本屋で「いちごのロールケーキ」という新人賞受賞作の文庫本を目にする。彼だ。そう直感で感じた彼女は、彼を探す旅に出る。
これが、「ロールケーキと文庫本」。一応言っておくが、こんな映画はない。
みなさんも無関係な二単語を並べてみてほしい。例外なくタイトルっぽくなる。コツはできるだけかけ離れた2つにすること。
・星空と南京錠
・やかんとトレンチコート
・ワインと工事現場
・三味線と1LDK
・消火栓と補助輪
・ロウソクと大晦日
・嘘とほうれん草
どうだろう。懐疑的なそこのあなたも、これらのタイトルがそれっぽいフォントでそれっぽいポスターになってそれっぽい映画館にそれっぽく掲示されていたらきっと違和感なく信じてしまうはずだ。
これからなにかタイトルに困ったら、○○と△△の法則をぜひ使ってみてほしい。
「と」の魔力は想像以上に大きい。ヘミングウェイもタイトルに困った挙句絞り出した「老人と海」だったのではないだろうか。そんなわけ無いか。