メンタルは声に影響するのか?
多分、影響するだろうなとなんとなく思っている方は多いと思います。
ちなみに医学的にも、影響があると証明することができます。
ただ、医学分野、リハビリ分野、心理分野それぞれでの解説は見つけられたのですが、複合的に説明しているページが見つけづらいなと思いましたので、私なりに解説させていただこうと思います。
声帯を動かす筋肉を司る神経は、反回神経といい、迷走神経の先が分かれたもの。
迷走神経とは、生命を守る神経とも言われ、副交感神経なので、体に危害が及ぶと強制的に落ち着くようにシャットダウンします。(迷走神経反射)
声帯は副交感神経支配なので、リラックスした状態でこそ、動かしやすいわけです。
しかし、ストレスがかかった状態というのは、リラックスできない状態ということですよね。
それは、交感神経が強く働き、副交感神経が働きにくい状態なわけです。
それでは、反回神経(迷走神経)を優位に働かせられないため、声帯のコントロールが難しくなり、
よって声が出しにくい、枯れるなどの症状が出現する理由になるのです。
そのストレスの原因を探るのも大切ですが、
わかったところで、そのストレスをすぐに解放できたら、こんなに悩んでいないですよね。
そんな時に、役立つ考え方が、アドラー心理学の「目的論」。
このストレスな出来事、感情を使って、自分が譲りたくないもの、この世に訴えたいこと、叶えたい世界はどんなことなのか?
どんな目的があって、この気持ちや症状が起きているのか、考えることが、救いになるかもしれないということなのです。
声が出しづらくて、不便に感じているはずなのに、
声が出しづらいことで、自分の叶えたい願望を果たせているのかもしれません。
不具合を、便利として使っているとしたら、複雑な気持ちにもなりますよね。
アドラー心理学で有名な「エピソード分析」では、
ある日の出来事に着目しながら、お話を進めていくのですが、
モヤモヤしていて見えづらかったはずなのに、本来のシンプルな自分の気持ちに出会え、涙が頬を伝うことがあります。
涙が出るのも、副交感神経が優位に働くことで叶うので、よりリラックスにも繋がりますね。
反回神経のリハビリとして、発声(発語)練習が行われますが、ハミングや歌を歌うことも効果があるといわれています。
歌うとスッキリする。
これって、最高のエビデンスだと思ったりもします。
声のトラブルを回避するには、やはり副交感神経優位でいること、すなわちリラックスの時間を作ることがコツなのですね。
歌うことや自分の気持ちに向き合う時間を持つことは、健康に繋がる秘訣なのだと知って、やっぱりこの世界での仲間が増えていったらいいなと思ったのでした。
「心」と「声」と、ときどきカラダの話。特別トークLIVE&ワークショップVol.2
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