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マーケター必見!生成AIを使ったメールクリエイティブ制作。プロンプト実例あり
こんにちは、チーターデジタルCXコンサルティングチーム、メールおたくの阿部です。私は普段、BtoCでビジネスを展開するブランド企業様が配信するメールの制作(コンサル・デザイン制作・コーディング)を行っています。
突然ですが、AIの活用がトレンドの最前線になっている今日この頃、仕事でAIを使っていますか?
私自身「メールの制作現場でもAIが使えないかな?」「AIを使ってメールの制作業務を効率化したい!」という興味が湧いてきたので、いろいろ試してみることに。
この記事では、実際にメールの制作現場でのAIの活用方法の一部を紹介していきたいと思います。
どのプロセスで使える?
メール制作現場でのGenerative AIの活用
まずはメール配信までの制作プロセスを確認していきましょう。
戦略・方針立案
シナリオ設計・コンテンツプランニング
構成案作成・コピーライティング
件名・プリヘッダー作成
デザイン・画像作成・コーディング
配信
配信までにはこんなプロセスがあげられます。
結論、どのプロセスにおいてもAIの活用が可能そうです。
例えば、メール配信の目的と対象を、AIを使ってメールの目的と対象顧客を明確にしたり、シナリオ設計やコンテンツプランニングのアイデア出しをしたり、テキストのライティングをしたり。いろいろな可能性が考えられます。
では、実際にどんなAIを使うことができるのでしょうか。
実際にどんなAIが使える?
メール制作プロセスと活用できるAIツール
各プロセスごとに使いやすいAIを、筆者が独断と偏見で一覧にしてみましたので、参考にしてみてください。
シナリオ設計・コンテンツプランニング・コーディング
ChatGPT等、テキスト生成系AI
構成案作成・コピーライティング・件名・プリヘッダー作成
ChatGPT等、テキスト生成系AI
Catchy
デザイン・画像作成
Adobe Firefly
Adobe Express
Canva
AIで作ってみた【テキスト編】
AIに件名考えさせてみた!
では実際にAIにお仕事をしてもらいましょう。今回は、AIにメールの件名を考えてもらいました。
設定として、今回はあるアパレルブランドで、「熱中症対策コーディネート」をテーマにしたメールコンテンツを企画したので、その件名を考えてもらいます。
プロンプトはこんな感じ。
プロンプト
あなたはあるアパレルブランドのマーケティング用クリエイティブ制作担当者で、普段HTML Emailのコンテンツ企画、制作を担当しています。
今回「熱中症対策コーディネート」をテーマにしたメールコンテンツを企画しています。
メールの開封率、クリック率が上がる件名案を日本語で30文字程度で30個あげてください。
メールの対象者は若年層。キャッチーでエモいトーンのものをお願いします。
ポイントは、プロンプトの一番最初に必ずキャラクターの設定をすること。AIが出してくれる回答の精度が高まります。また、プロンプトの中に、メールのコンテンツ文脈を書いておくと、より伝えたいことを反映した件名となります。
プロンプトって何を書いていいかわからない、って言う人にはこの記事がオススメ。事例とともにわかりやすく紹介されています。
上記の記事を参考に、プロンプトっぽく書くと以下みたいな感じ。
ひとつ目のプロンプトのようなただの文章でも、AIはちゃんと動いてくれるので安心してください。
プロンプト2
#命令
あなたはあるアパレルブランドのマーケティング用クリエイティブ制作担当者で、普段HTML Emailのコンテンツ企画、制作を担当しています。 今回「熱中症対策コーディネート」をテーマにしたメールコンテンツを企画しています。メールの開封率、クリック率が上がる最高な件名案を日本語で40文字程度で30個あげてください。
#制約条件
・件名には、1〜2個の絵文字を使ってください。
・若年層を対象とした、キャッチーでエモいトーンのもの。
・メールの受信ボックスで目立つもの。
#出力の具体例
暑さよサヨナラ👋涼しさよコンニチハ
このプロンプトのいいところは、案件やメールの内容によって、制約条件を変えやすいところでしょうか。ぜひアレンジして使ってみてください。
さて、結果は・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1727943259-QfOmZXpJ0VqIjs8u14knCErh.png?width=1200)
絵文字も効果的に使われており、良いのではないでしょうか。
個人的にパッと目についたのが、「熱中症とさよなら💖オシャレは続くよどこまでも」という件名ですかね。何か歌が浮かんできて、インパクトがあります。
さらに、AIが作った件名をさらにブラッシュアップさせることも可能です。
![](https://assets.st-note.com/img/1728019461-mRwNlbegicPS8TBG7JxEFoIn.png?width=1200)
たとえば、
「さらに、上記をブラッシュアップして、件名案をパーソナライズしたものもを10個あげてください。」
と、追加でAIに入れてみてください。
チャット型のAIの得意なところで、前後の文脈を学習した上で回答してくれるので、こんな感じで、さらにブラッシュアップした回答を導き出してくれます。
今回は、名前の差し込みを提案して、よりパーソナライズされた件名にブラッシュアップされました。
ということで、AIを使った件名の提案は、人が考えるよりも早く、制作プロセスの変化という側面において、現場の時間短縮にも非常に貢献できそうですね。
AIで作ってみた【コーディング編】
AIにメールコーディングさせてみた!
今度はAIにメールのコーディングをお願いしてみました。
流石に何もないところからとなると厳しいかな〜と思い、今回は、メールのテンプレートの制作をAIにお願いすることにしました。
プロンプトは以下のような感じです。
プロンプト
#命令
あなたは優秀なメールコーディング技術者です。
レスポンシブのメールのテンプレートを作成してください。
#制約条件
・Gmail、Yahoo Mail、outlook 2019、outlook 365、outlook.com、Apple Mailで崩れないテンプレートとしてください。
・レスポンシブデザイン。
・HTML形式でお願いします。
・メールの要素は、ロゴ、メインビジュアル、タイトル、本文、SNSロゴ、footerです。
結果は・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1728019579-Xf4FgHpOJytSYC0NhzcouskV.png?width=1200)
細かくみていくと、メーラーによってはコンテンツがずれていたり、画像のサイズがおかしかったり、ツッコミどころも万歳ですが、検証メールを送ってみると、なんとか見られる程度の体裁になっていました。
これをテンプレートとして、画像やテキストを変更し、ブラッシュアップすれば、実際に使用できそうです。
というわけで、こちらも簡単なコーディングであれば、AIで対応ができそうです。
AIで作ってみた【画像編】①
Google検索でTOPに出てきた、無料のAIバナー生成サービスでバナーを作ってみた!
結論から言うと、ちょっとイマイチだったのですが、AIの可能性を感じるものでした。
設定の段階でサイトのURLを入力しましたが、画像の引用は行われませんでした。日本語のキャッチコピーも、改行位置などが適切ではありませんでした。
一方で、自社の個別環境でAIを運用し、自社のブランド画像を使って画像生成を学習させていけば、より高品質なものをすぐに作成できる可能性がありそうです。
![](https://assets.st-note.com/img/1728265651-uAtJ7z2XvhDyGNelRHETMf9W.png?width=1200)
結論
AIだけでは、ブランドイメージに特化した画像の選定や文字の調整が難しいのが現状です。特に日本語特有の改行位置、カーニング、行間などの微調整が課題となリマス。そのため、AIでコピーライティングや画像生成を行い、それをベースにデザイナーがテキストや画像を美しく配置するのが現状のベストプラクティスでないでしょうか。(ここぞデザイナーの腕の見せどころよね…)
AIで作ってみた【画像編】②
画像生成AIを使ってデザインを作ってみた!
画像生成AIは、テキストプロンプトから瞬時に画像を生成でき、素材探しや合成・加工などデザイナーの制作時間を短縮することが可能です。
AIの魅力は、架空のものを創造したり、従来イラストレーターに依頼していたようなイラストを簡単に生み出せる点。コスト面でも、ストックフォトや外注の制作費を抑えられるだけでなく、A/Bテスト用デザインの多様なパターン作成が可能となり、リソースを効率的に活用できるようになりました。
例えば下のチーターの画像、筆者が画像生成AIにて作成してみました。AIを使わないでこの画像を作る場合、アフロとメガネとリボンの素材を探して切り抜いて、チーターと合成していく。アフロの切り抜きとか、大変なので絶対にやりたくない作業も、AIなら楽チンです
![](https://assets.st-note.com/img/1728268991-dnuOIHpeg2U0KqyGiktfhElN.png)
画像生成AIのオススメは、Adobe Firefly!
クオリティはピカイチ!
さすがAdobe!Adobe Fireflyのここが凄い!
Adobe Fireflyは、特にイラストの生成や、存在しないものの生成がバツグン!細部まで美しく洗練されたクオリティは言わずもがな、Adobe Stockなどの許諾済みコンテンツなどを使用しているため
・Adobe Fireflyで生成された画像は商用利用が可能
・Adobeが法的に保証している
と言うのが、利用しやすいポイントです。
実際にAdobe Fireflyでデザインを作ってみた。
下の画像は、架空のフードデリバリーサービスのアニバーサリーメールのモックです。ロゴと背景画像は、それぞれAdobe Fireflyにて制作。架空のイメージなども簡単に作れます。
![](https://assets.st-note.com/img/1728267412-R3QyoM5YZDONXfUsqEVtj4wK.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1728020657-FIrK3Az5mdNQ64xC9MOscyuv.png?width=1200)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
メールの制作現場においても、各プロセスでAIを活用する場面があり、業務効率化も十分に期待できそうですね。
今回は制作におけるプロセスの変化ということで、工数削減について、多く触れてきましたが、メールを配信した後の「分析要件設定(効果・課題仮説の設定、PDCA計画)」や「検証・分析実務(クエリ作成・データ抽出・コードの実装)」などにおいても、AIが一瞬で分析をやってくれるだけでなく、精度を磨いていくことができることが活用のポイントです。例えば、分析の際に使う、SQLやPythonなど、メジャーなコーディングは非常に高い精度でコーディングしてくれるそうです。
みなさまも、この記事を参考に、ぜひメールの制作現場でもAIを活用してみてくださいね!
※本記事で紹介した内容は過去開催ウェビナーでも紹介しています。
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(関連記事:「メールマーケ、進化の最前線!~AI活用・開封率のコツ、最新パーソナライゼーション技術~」ウェビナーレポート)
Author
![](https://assets.st-note.com/img/1733815230-UhqnSINd8XeftMKyHaiR42sC.png)
阿部 加奈 (Kana Abe)
Senior Creative Specialist / Creative Consultant
Japan Services Div. CX Consulting Team - CHEETAH DIGITAL
HTML黎明期よりメールデザインとコーディングにおいて10年以上の経験。
多種多様な業界での支援経験で培った発想力とノウハウで、貴社のメールクリエイティブを次のステップに引き上げます。
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