"イヤーマフ" と "ノイキャン" 聴覚過敏による徹底比較!

こんにちは。

発達障害(ASD、ADHD)、精神疾患のある
通信制高校卒業生 の 放送大学生 チーズフォンデュと申します。



私は精神的な不調から聴覚過敏が悪化して以来、3年ほど対策アイテムを愛用し続けています。

そんな私が、"イヤーマフ" と "ノイズキャンセリングイヤホン" の違いについて

みっっっちり3500字超えでご紹介します。

私の愛用品


まずは、私の愛用しているものをご紹介します。


イヤーマフもノイズキャンセリングイヤホンも、かなり優秀なものを使っているはずです。

どちらもざっと "耳を手でぎゅっと塞いだ程度の遮音性" があります。


よろしければ性能などご参考に…ただ、かなり長いので飛ばしていただいても構いません。

・愛用イヤーマフ
3Mスリーエム X4A

聴覚過敏シンボルマーク(苦手な音を防いでいます 聴覚過敏保護用)を耳当て部分に貼ったイヤーマフの写真
耳当て部分には、聴覚過敏シンボルマークの
ステッカーを貼っています


これは3M(というメーカー)の比較的軽量、遮音性高めなモデルです。



重さは234gで、首をしばらく傾けていると痛くなる程度。


段階なしのアジャスターがついており、左右4cmずつ伸ばせるので、かなりサイズの自由が効きます


耳当て部分の厚みは5cmほどなので、そこそこ目立ちます

実査に着用するとコアラのようなシルエットて、ヘッドホンのようには見えにくいです。



公式サイトによると、27dBほど遮音してくれるそうで

dBの目安としては 掃除機→エアコンの室外機 程度の遮音…らしいです。



この写真ではよく見ると左右の耳当てが離れていますが、購入時はピッタリとくっつくほど圧が強いです。

そのためフィットはしますが最初は中々きつく、初めの1〜2ヶ月は頭が小さめの私でも痛かったです。


最初の1〜2ヶ月以降はきつさは感じず、防音性はそのままで

長時間つけることにもあまり問題は無くなります。



耳当てのクッションは柔らかいですが、吸水性がないためかなり蒸れたり、汗で痒みが出てしまったりします

耳が蒸れるというのはかなり暑いので、夏は息が上がってしまったり…逆に冬は防寒になります。

・愛用ノイズキャンセリングイヤホン
BOSE  QuietControl 30

BOSEのQuietControl 30の写真


ノイズキャンセリングレベルを変えられる、ネックバンドのBluetoothイヤホンで

使用歴はイヤーマフよりこちらの方が長いです。


高校生の頃に購入したお高いイヤホン…

聴覚過敏にとにかく悩まされていたので、結構な覚悟で貯金をはたき購入。


一度壊れてしまいましたが、再度購入するほど気に入っているまさに "愛用品" 。



BOSEのノイズキャンセリング性能には定評があるらしく、最大レベルならイヤーマフと同程度の遮音性です。


2016年発売とそこそこ古いモデル、左右完全分離型の後継機種もありますが

ノイズキャンセリングイヤホンとしては、いまだに高レベルのノイキャン性能…

という口コミも少しですが見かけた優秀な子です。



ネックバンド型のため見た目がごつく、イヤホンにしては相当かさばるのでADHDの私でもなくしたことはありません。

ケースも直径15cmほどあるので、こちらも床に落ちてても目立ちます。 つまり邪魔です。


その代わり、ネックバンド型はバッテリー持ちが良く最大10時間持つので安心。

(もっとバッテリー持ちが良いBluetoothイヤホンは山ほどありますが、古いモデルですので…これだけ持てば困ることはほぼないです)



さらに防水ではない、マイクの音質は少し困るレベルで微妙、壊れやすい…

なんだかデメリットばかり挙げていますが、ノイズキャンセリングは優秀だし、本当に気に入っているんです。


ノイズキャンセリングレベルを変えられ特色他にはなく、代替品は(私調べだと)1つもありません。


もう古いモデルなので現在は2万円台まで値落ちしていますが、余裕のある方は最新モデルを購入することをおすすめします。

SONYの1000Xシリーズとか有名なので、外れないんじゃないかなぁと思っています。



追記 : ホワイトノイズ(サーっというようなノイズ)がするので、たまに気になったり耐えられなくなったりします。


追記 : つい最近発売されたばかりの、audio-technica ATH-TWX9 を知り合いから借りて試させていただいたのですが

最近のノイズキャンセリングは、音の種類によって聞こえ方が調整されていたりするようです。要確認ですね

ATH-TWX9にはノイズキャンセリングのモードがありますが、全体的に人の声の貫通度がかなり高かったです。


追記 : ノイズキャンセリングヘッドホンも借りてみました。
型番は不明ですが、SONYのものです。1000Xシリーズかも?

ノイズキャンセリング性能すごかったです…!イヤホンとは遮音のされ方が別レベルでした。

耳を物理的に覆い、さらにノイズキャンセリングをしているからでしょうか?すごかったです!

ただ、イヤホンよりもより高額になりがちな印象を受けました。


それぞれの特徴・違い


私はイヤーマフとノイズキャンセリングイヤホンを使い分けているので、気づいた特徴や違いをご紹介します。

・音の聞こえ方


イヤーマフは物理的に遮音するため、どんな音も均等に小さくしてくれますが、

ノイズキャンセリングはデジタルな遮音のため、 "音の種類" によって遮音性にムラが出ます。


電車の走行音や、「ピッ」といった電子音 あたりは貫通度高め

人の話し声やざわつきは、かなり遮音してくれると私は感じています。



苦手な音の種類に合わせて選ぶのも良いかもしれません。


外出時に同行者がいる場合、ノイズキャンセリングの方がより話が聞き取りにくかったり

アナウンスが聞こえにくくて電車の乗り過ごしや、必要な音の情報が入って来にくかったりします。



この音の聞こえ方の違いは、人によってどうメリットデメリットになるかに差があると思いますので、

より、ご自分に合うと思う方を選ぶことをおすすめ致します。



追記 : ノイズキャンセリングは、ホワイトノイズが入ってしまう商品もかなり多いです。

特に音楽等を流していない状態だと、ホワイトノイズは目立ちます。


多くの方にはよほど大きくない場合気にならないかもしれませんが、聴覚過敏の場合は気になる方もよくいると思います。

ホワイトノイズは仕方がない現象なので、苦手な方にはイヤーマフがおすすめです。


・誤魔化し


(ノイズキャンセラーの場合できませんが)ノイズキャンセリング機能付きイヤホンやヘッドホンの場合、

音楽などで "貫通してくる苦手な音を誤魔化す" "気持ちを落ち着かせる" ということが簡単にできます。



私は外出時の不安も強いため音楽が必須で、イヤーマフの時も中にイヤホン(ノイズキャンセリング機能なし)を仕込んでいます。

※ 聴覚過敏はあまり遮音しすぎるとかえって悪化するらしいので、イヤーマフとノイズキャンセリングの同時使用はマイルールで禁止にしています。


イヤホン本体やコードでイヤーマフに隙間ができ、遮音性が少し下がってしまいますので注意です。

(メガネ、帽子も同様に遮音性が下がります)


遮音と同時に音楽を聴きたい方には、ノイズキャンセリングイヤホン・ヘッドホンの方がおすすめです。

・見た目


イヤーマフは耳当て部分にどうしても厚みがあり、正直目立ちます

おそらく折りたたみ式でもかさばりますし、携帯性は微妙です。


ただこの目立つ見た目が "聴覚過敏である" "障害や病気がある" ということが伝わりやすいため、

「ヘッドホンをつけたままの失礼な人」と思われにくかったり、合理的配慮の申し出がしやすいのは嬉しいポイントです。


レジ、誰かとの食事中…さまざまなシチュエーションで心置きなく対策しっぱなしにできます。



反対にノイズキャンセリングイヤホン・ヘッドホンは

見た目がスマート…というより、聴覚過敏でない人も同じものを利用しています。


マイノリティのためだけの商品でないので、種類も豊富。

どれもイヤーマフと比べれば遥かにコンパクトで携帯性も抜群です。


つけていて目立つことはないけれど、"聴覚過敏である" ことが伝わりにくいので

外すべき、外さなければいけないシチュエーションは日常生活でも多いです。


試験などではカンニングが出来てしまうため、ノイズキャンセリングイヤホン・ヘッドホンでは着用許可が降りないでしょう。

本当に聴覚過敏対策だけをしていると判断する方法がないので、仕方がないと思います。



聴覚過敏シンボルマークヘルプマークを併用していても、

パッと見て「聴覚過敏なんだな」と思ってもらえるほど、聴覚過敏の認知度は高くないと私は思います。


周りに配慮や理解を求めるなら、私はより分かりやすいイヤーマフ1択だと思っており

また「聴覚過敏の周知にも広がるかもしれない!」と、私は目立つこともメリットになると考えています。

それぞれどんな人におすすめ?


上記の通りイヤーマフとノイズキャンセリングには結構違いがあるので、個人的には状況に応じて使い分けるのがおすすめですが

使い分け方や、どちらを選ぶかのご参考にメリットデメリットのまとめです。

イヤーマフ

【メリット】

・聴覚過敏だと伝わりやすく、配慮や理解を求めやすい

・安いものは1000円程度から購入できる

・どんな音も均等に小さくなるので、苦手な音の種類を問わない

【デメリット】

・遮音性だけでなくフィット感も大事だが、お店ではあまり取り扱っておらず、試着はほぼ不可能

・帽子を選ぶ。バゲッドハットのように横につばが付いている帽子は、イヤーマフの遮音性がほぼ無くなる


ノイズキャンセリング

【メリット】

・見た目が目立たない

・商品が多く、近くのお店で買える。試着もしやすい

・音楽などで誤魔化しが効くので、気持ちが不安定がちな方におすすめ

【デメリット】

・価格はピンキリ。聴覚過敏向けの性能を求めるならエントリーモデルでないものがおすすめのため、高額になりがち

・音の種類によって遮音の程度に差があるので、苦手な音が多い人にはあまり向かない

追記 : ホワイトノイズが苦手な方には、音楽などで誤魔化し続けないとしんどい

いかがでしたでしょうか?

あまりにみっちりすぎて、読みにくかったかもしれません。

申し訳ありませんでした。



聴覚過敏、しんどいですよね…

そんな悩む方の参考に少しでもなれたら幸いです。


この情報は絶対に必要としている人がいる!と思って、珍しく時間をかけて作成しました。

疑問点などありましたら、ぜひお気軽にコメントして頂いて構いません。



全ての聴覚過敏さんが生きやすくなることを祈っております。



ご拝読ありがとうございました。


「卒業した通信制高校のコース紹介」を、在学中に在校生目線で書いています。


通信制高校は、名前に反し通学の必要があることがほとんどですが…
こちらは非通学型を極めたコースになっています。

気になった方は是非!

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