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勉強したくない子どもに足りないのは「成長実感」かも?

お子様が「勉強したくない」と口にするのは、単に勉強が嫌いなだけでしょうか?

もしかしたら、「自分は勉強できない」「努力しても意味がない」といったように、学習に対する自信をなくしている可能性があります。

このような状況は、お子様が「成長実感」、つまり「自分は成長している」という感覚を持てていないために起こることがあるのです。


なぜ「成長実感」がないの?

「自分は成長している」という実感がないというのは、どのような状態でしょうか?

これには、2つの状況が考えられます。

  1. 実際に成長していない

  2. 成長していることを、本人が分かっていない

お子様の場合、体も心も日々成長していますので、「1.実際に成長していない」状態は考えづらいです。学習においても、ほとんどのお子様は学校に行ったり、家庭学習をしたりして何かしら勉強をしていますので、少しずつかもしれませんが成長しているはずです。

つまり、多くのお子様にとって問題になるのは、「2.成長していることを、本人が分かっていない」という状況なのです。

成長実感がないと、どうなる?

成長実感が持てないと、停滞感を感じてしまいます。

すると、勉強することが退屈になり、新しい学習を避けるようになります。

また、この勉強法で良いのだろうかと不安になったり、こんなことをしても意味がないと不満を持ったりします。勉強に対する意欲が低下し、挫折感を抱くことさえあります。

つまり、努力しても報われている感じがせず、努力するのが嫌になるのです。

成長実感を持てない理由

では、どうしてお子様は成長実感を持ちづらいのでしょうか?

よくある原因は、2つあります。

  1. 相対評価

  2. 目標設定の間違い

1.相対評価

自分が成長していても、周囲にもっと成長している人がいると、自分の成長に目が行かないことがあります。

2.目標設定の間違い

目標がないと、自分がどこに向かって進んでいるのか、あるいは進んでいるのかどうか分からなくなり、成長実感が持ちづらくなります。

目標がある場合にも注意が必要です。目標が大きすぎたり、漠然としていたりすると、目標に対しての自分の進み具合を実感することが難しくなります。

すると、日々の変化が感じられず、停滞しているような気になってしまいます。客観的に見ると成長している場合でも、大きな目標に対しては小さな歩みにすぎず、自己評価が厳しすぎて、自分の成長が健全に認められない状態に陥ることもあります。

また、目標があいまいだと、目標と自分を比べるのではなく、他者からの評価を期待しすぎてしまうことがあります。他の人から褒められることを求めすぎてしまうと、自分が本当に成長しているかどうかではなく、褒められたかどうかが判断基準になってしまうので注意が必要です。

成長実感を持つ方法

的確な成長実感を持つためには、周囲と比べるのではなく、過去の自分と比べてどう変化したのかを知る必要があります。

そのためにあると良いのは、「1.目標」と「2.ふり返り」です。

1.目標を立てる

あいまいではない目標とは、どのようなものでしょうか?

あいまいではない目標は、具体的に、数字で決められる部分は数字で表現されています。「いつまでに」「何を」「どのくらい」するのかを決めましょう。

例えば、「とにかく頑張る」ではなく、「3月までに漢検の8級に合格する」のように決めます。

目標が大きいときは細分化して、マイルストーン(中間目標地点)を決めましょう。先に述べたとおり、目標が大きすぎたり、期間が長すぎたりすると、進んでいる感覚が持ちづらいからです。

1年間の目標であれば、1学期にはどのくらいできていればいいのか、今月は? 今週は? 今日は? と、日別の目標にまで落とし込んでいきます。

また、「3月までに漢検8級に合格する」のが目標であれば、出題範囲と出題形式を確認し、覚えていない漢字を洗い出し、漢字の読み書きができるようにしていきます。

そして、「今日はこの漢字ドリルの1~3ページを終わらせる」というように、1日あたりの目標を決めましょう

このとき、目標があまりにも高すぎると、逆にやる気を失ってしまいます。現実的な目標にして、きちんと実現できるようにしましょう。

毎日やることを詰め込みたくなるかもしれませんが、急用や体調不良もあります。週に1日程度は「調整日」として、予定を入れない日を設けておくと良いでしょう。

また、張り切り過ぎて、たくさんの目標を立ててしまうのも良くありません。まずは1つから始め、慣れてきたら徐々に増やしていきましょう。

2.ふり返りをする

目標が決まったら行動をする、これで終わりではありません。行動したら、ふり返りをしましょう。

ふり返りとは、目標と行動を照らし合わせることです。例えば、「今日は1~3ページを終わらせることが目標だったけれど、2ページまでしか終わらなかった」というように、何ができて、何ができなかったかを確認しましょう。

確認は、目で確認するだけでなく、書いておきます。小学生におすすめしたいのは、見える化勉強法です。カレンダーや子どもの習慣化を応援するアプリ「チアミー(Cheermee)」で、達成した日とできなかった日が分かるようにしましょう。

高学年以上のお子様は、日誌を書くのもおすすめです。

ふり返りで、できたこと・できなかったことを確認したら、明日以降の予定を調整します。

目標よりもたくさんできたときは、お休みの日を増やすのか、それとももっと先まで進ませるのか考えましょう。思ったよりも目標が簡単だった場合は、難易度を上げても良いでしょう。

目標よりも進まなかったときは、その分をいつやるのか決めましょう。調整日を設けていても終わらない場合は、量が多すぎたのかもしれません。その場合は、目標を下げたり、期間を伸ばしたりすることも必要です。

無理をして詰め込むよりも、どうすれば負担がより少ない状態で目標を達成できるのかを考え、柔軟に調整しましょう

保護者にできること

目標を立てたり、ふり返りをしたりすることは、小学生には難しいことです。中学生になったら一人でできることを目指して、小学生の間は保護者の方がサポートしてあげると良いでしょう。

また、成長実感をより持ちやすくするために、以下のような工夫が効果的です。

  1. 小さな成功体験を積み重ねる

  2. フィードバックを与える

  3. 自主性を尊重する

一つずつ解説していきます。

1.小さな成功体験を積み重ねる

大きな目標は小さな目標に小分けにするように前章で述べましたが、それは目標が管理しやすくなる効果とともに、こまめに達成感が味わえるという効果もあります。

子どもの時間感覚は大人と違うので、月に1回の達成感では続きません。毎日ふり返りを行って、成功体験を積み重ねましょう。

毎日のことですので、ささいなことで構いません。達成できる目標から始めましょう。

成功体験を積み重ねて自信がついてくると、失敗を恐れることなく、新しいことに挑戦する力が育まれます。それから、大きな目標にチャレンジしても、遅くありません。

2.フィードバックを与える

ふり返りを行うときは、具体的にどこが良かったのかを伝えましょう。成果だけでなく、努力や姿勢も褒めることが大切です。

褒め方が分からないときは、まずはお子様がしたことを言葉にしてあげましょう。例えば、「今日は、このページを終わらせたんだね」と言うのです。

それに加えて「がんばったね」「良かったね」など、お子様の気持ちに寄り添う言葉をかけましょう。

ふり返りを一緒にしてあげる時間が取れないときは、お子様の行動を気にかけていることだけでも伝えましょう。

例えば、お子様のノートに花丸を描いてあげたり、子どもの習慣化を応援するアプリ「チアミー(Cheermee)」で褒めるスタンプを送ってあげることだけでも、お子様は自分の行動が良い方向に向かっているのだと確認できます。

また、保護者の方お一人だけではなく、ご家族やご親戚を巻き込んで、みんなでお子様を応援していることを伝えると、保護者の方も息切れせずに良い距離感でサポートし続けることができます。「チアミー(Cheermee)」では、保護者の方が招待した方もお子様を応援するスタンプを送ることができますので、気軽にお子様のサポーターを増やすことができます。

3.自主性を尊重する

お子様の自主性を尊重し、お子様が自分で目標を設定し、一人で学習を進め、ふり返りができることを目指しましょう。

「1.目標設定」→「2.実行」→「3.ふり返り」というサイクルで進みますが、一番初めに一人でできるようになるのは「2.実行」です。

何をするのかは「1.目標設定」で決めていますが、「いつ」「どこで」やるのかも決めておくと良いでしょう。

すると、「いつやるの?」「まだやらないの?」といったお子様への声かけが「そろそろ始める時間になるよ」「時間になったよ」と変わっていき、お子様の自覚を促します

次は、1日分のやることをお子様自身に把握させ、保護者はそれが全部終わったかどうかだけをふり返り、チェックします。

ふり返りまで一人でできるようになったら、日々のタスク管理はお子様自身に任せ、保護者の方は1週間単位での目標設定やふり返りのサポートをしていきます。

このように、徐々にお子様が一人でできることを増やしていくと良いでしょう。

勉強をしていると何度も壁が立ちはだかりますが、お子様が成長を実感していれば、自信を持って、困難を乗り越えていくことができます。

お子様には、成長できる力が必ずあります。

お子様を信じる気持ちを忘れずに、周囲と比較するのではなく、お子様自身の成長をしっかりと確認し、それをお子様に根気強く伝えてください。

チアミーは、褒めるコミュニケーションと習慣化を通じて、お子様の成長と保護者の方のサポートを応援しています。

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